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 2007.11.03  飯縄山   2015.09.05 飯縄山


2015.09.05
飯縄山(いいづな)=1917m

長野県 2015.09.05 単独 マイカー 地図 若槻北西 飯縄山 二等三角点
コース 一の鳥居駐車場(5.45)---登山口(6.00)---馬つなぎ(7.00)---西登山道コース分岐(7.30)---飯縄神社(7.40)---飯縄山(7.50-8.05)---飯縄神社(8.15-8.20)---駐車場(9.30)

毎日のように目にしている山だが、登るのは久しぶり、調べて見たら前に登ったのは8年前だった。
地球環境に狂いでも生じたのか、早々と秋の長雨模様。今日一日だけ気象予報士のお姉さんが好天の太鼓判をおしてくれた。

飯縄山山頂

いつも通りの時間に目覚めたところで、急遽日課のウォーキングを登山に変更。行く先は勝手知ったる飯縄山、特別の準備や持ち物もいらない。カメラ、人工肛門装具、水500CC、財布、ケータイ、念のためにウインドヤッケと手袋。ウォーキングと同じ感覚で自宅を出る。

一の鳥居登にある登山者用の駐車場まで35分、駐車しているのは1台のみ。
5時45分登山開始、夜はすっかり明けている。登山口までは別荘地エリアの車道を15分。ここには2台駐車、女性が出発の準備をしていた。

私にとっての飯縄山は、登山の山というよりマラソントレーニングの一環として何回も登った記憶の方が強く残っている。30数年も前の話だ。
緩い勾配をしばらくたどると、登山道脇に石仏13体が次々と出迎えてくれる。一体づつカメラに収めながら進む。一番不動明王から始まり②釈迦如来③ 文殊菩薩④普賢菩薩⑤地蔵菩薩⑥弥勒菩薩・・・・ 樹林の中に小さな空地があり、このあたりがコースのほぼ中間点あたりか、馬頭観音があり、「馬返し」と表示されている。昔、荷駄はここまでだったということか。休憩ポイントとしてもちょうど良い。

         
 オヤマリンドウ  マツムシソウ ミヤマトリカブト  ヤナギラン ハクサシシャジン 

十二番大日如来像を過ぎると水場が続けて2か所、冷たい水が樋から流れている。
オヤマリンドウやウメバチソウの花が多く目につくようになる。勾配も増してきたが今日は足が軽い。岩っぽい急登も苦にならない。深い樹林に白さが際立つダケカンバが混じって来ると、背の低い灌木林へと樹相が変わる。

相変わらずオヤマリンドウが行列をなし、ハクサンフウロ、ハクサンシャジン、マツムシソウ、ヤナギラン、ミヤマトリカブト、ツマトリソウなども目につく。秋の花もまじって賑やかだ。アザミも今を盛りと花を見せているが、何という種類かは不明。立ち止まっては花々にレンズを向け、観賞する。

中社ルートの分岐を過ぎると西峰とも言えるピークに到着。北アルブスの稜線が雲の上に浮かんでいる。北方の展望がきき、白馬三山から槍・穂高方面まで、藍色の稜線を長々とのばしている。

高妻山―(飯縄山より)

三角点のある山頂はさらに東北へ10分ほど進んだ先。
大きな山頂表示と展望盤。そして岩石の点在する広々とした山頂でしばしの展望タイムの時を楽しむ。見えるのは北アルプスと間近の戸隠・高妻山や妙高山のほか、南に見えのは根子岳や志賀方面山々だろうか。

今日は久々に雨の心配がない上に土曜日、山頂目指して登ってくるハイカーと次々とすれ違う。下山も快調だった。

駐車場から山頂までの高低差は約1000m、所要約2時間。帰りも脚の動きは順調で、駐車場まで1時間30分ほどで下山した。

2007.11.03  飯縄山(いいづな)=1917m

長野県 2007.11.03 Kさん夫妻 マイカー 地図 若槻北西 飯縄山 二等三角点
コース 一の鳥居駐車場(9.50)---登山口(10.05)---馬つなぎ(11.0-11.10)---西登山道コース分岐(11.55-12.05)---飯縄山(12.20-13.20)---馬つなぎ(15.00-15305)---駐車場(15.40)
蛤山山頂
10数年来の山友Kさんご夫妻との久々の登山だった。
山を通じてのお知り合いはこれまでも多々あった。しかし旅の行きずりに似て、次第に疎遠になってしまうケースが圧倒的に多かった。
このKさんは、私が50歳過ぎに山登りを始めてから知り合い、以来お会いするチャンスも少なかったにもかかわらず、最も古い山友として現在まできている。ともに転勤族でほんとうにたまにしか会うチャンスのない山友だった。よくつづいていると思う。きっと『波長』が合うのだろう。数少ない大切な山友の一人である。

今回も山歩きを楽しむというより『再会』を楽しむという方があたっていたかもしれない。
長野駅で、東京からの新幹線のKさん夫妻を出迎え、早速飯縄山へと向かう。

以前は一の鳥居前の登山口の空き地に駐車が可能だったが、登山者のマナーの悪さに業を煮やした地元民がこのスペースをシャットアウト、少し離れた県道脇の大駐車場に車を止め、徒歩15分で登山口となる。

紅葉の見ごろは終わっているが、名残の紅葉はまだ十分楽しめる。今日は足の遅い妻のペースが基準、ゆっくりと登って行く。
今回の飯縄山はKさん夫妻のリクエスト、天気が良かったら山頂からは白銀へと姿を変えた初冬の白馬連峰、頚城山塊などの大展望が楽しめるはず、Kさん夫妻にはぜひその眺めを味わってもらえたらと願う。青空と雲との入り混じった空模様を気にしながら足を運ぶ。

高妻山・・・飯縄山山頂より
足元にカサカサと鳴る落ち葉が心地いい。“久々の再会、さあ積もる話を・・・”なんて気負うこともなく、たんたんとした会話を楽しみながら最初の休憩ポイントは駒つなぎ場、風もなくて穏やかだ。
一息入れて出発、ここから徐々に勾配が増してくる。落葉した樹間に飯縄山の山頂が垣間見えるようになる。ジグザグ登高を繰り返し、天狗の硯石に立つと眼下に黄金色に輝くカラマツ林の広がりが俯瞰される。私の好きなカラマツの黄葉、Kさん夫妻も『きれい』とつぶやき目を凝らしていた。

森林帯を抜けだして低潅木帯になると頭上が抜けたように明るく感じる。視界が通って山頂がすぐそこ見える。戸隠方面からの西登山道合流点で小休止をとってから、最後のひと踏ん張りで小社のある飯縄山頂の南端に立つ。祈りは通じず北アルプスはいくつかの峰頭が雲に浮かぶのが望めるだけ、残念だ。

北峰の三角点ピークまでは数分の距離、大勢のハイカーで賑わっていたが、大きなグループが間もなく下山していって静けさが戻った。

ラーメン、おにぎり、コーヒーなどで山頂のひと時を過ごす。雲が切れて高妻山が姿を現した。いつ見ても美しい。この姿を目にすると誰しも登高意欲をそそられるが、Kさん夫妻も次回は是非高妻山へと意欲満々で眺めていた。火打山、焼山、戸隠、荒倉山のほか北アルプスの針ノ木岳あたりと思われる山影が雲間に浮かんでいるのがうかがえた。

1時間の滞頂で下山にかかる。眺望に不満は残ったが、この時期としては穏やかな天気でKさんのリクエストに応えられたのが何よりだった。
下山後戸隠高原の紅葉スポット“鏡池”へ足を延ばしてから、長野市郊外の保科温泉で同宿、アルコールで滑らかになった舌はよく回り、あれこれとどまるところなく語り合いの時間がつづいた。
1997.08.28の飯縄山はこちら