追想の山々1124  up-date 2001.10.09

普賢岳(1359m) 登頂日1998.05.17 単独
阿蘇草千里浜から雲仙へ
雲仙池之原妙見駐車場(5.00)−−−仁田峠(5.25)−−−ロープウエイ妙見(5.52)−−−紅葉茶屋(6.13)−−−普賢岳(6.30-40)−−−ロープウエイ妙見(7.15)−−−仁田峠(7.30)−−−妙見駐車場(7.45)===多良岳へ
所要時間 2時間45分 1日目 ***** 2日目 **** 3日目 ****
1998年・九州早がけ登山・8日間で14座=(52歳)
大崩山・傾山阿蘇烏帽子岳普賢岳・多良岳〜経ケ岳・天山・背振山・英彦山・釈迦岳・大船山〜平治岳・湧蓋山・由布岳・鶴見岳・尾鈴山

普賢岳
一瞬の霧の晴れ間、溶岩ドーム
=日本300名山

九州4日目。  

阿蘇烏帽子岳へ登ったあと、仁田峠への入口までたどりついたが、濃霧のため通行止めでゲートが閉まっている。それに通行時間は午前8時から16時までだ。これではどっちにしても明朝早くの登山には仁田峠を出発点にすることはできないし、「登山者は池の原園地の駐車場を使用して下さい」と言う看板を見ると、仁田峠に駐車することはできそうもない。
池の原園地の「妙見駐車場」まで戻り、ここに一晩寝ることにした。駐車場の奥に仁田峠への真新しい道標が立っている。

もう少し天気の回復が進むかと期待したのに、目を覚ますと周囲は濃霧にすっぽりと包まれていた。幸いにも雨は降っていない。  
簡単に食事を済ませて早速普賢岳登頂にかかる。  
雨こそ降っていないが今日もまたゴム長靴で登ることにした。4日連続のゴム長だ。  
道標にしたがって舗装された遊歩道を登ってゆく。濃霧で全体感はつかめないが、一帯は遊園地風に開発されてるらしい。  
25分で仁田峠の駐車場へ到着。広い駐車場は20メートル先も見えない濃霧。登山口がどこにあるのかまったくわからない。しょうがないのでだだっ広い駐車場の縁に沿ってぐるっと回ってゆくと、普賢岳へのコース入口が見つかった。  
視界はないがコースは明瞭である。  
7年前、火砕流などによる災害をもたらした大噴火で、以来普賢岳登山は全面的に禁止されてきた。ところが折りよく先月(4月)26日、状態が安定しているということで登山が解禁となった。これで三百名山の中でどうしても山頂に立てないのは、桜島の御岳だけとなった。(他にも禁止の山はあったが、登ってしまった・・・・浅間山、焼岳、焼山など)  

仁田峠から30分ほどでロープウェイ妙見駅、できればここまで乗り物で登ってしまう予定だった。ところが計算が狂ってしまったために歩くことになったが、かえってよかったと思う。仁田峠への有料道路のゲートが開き、ロープウェイが動き出せば、大勢の観光客がここまで上がって来るのだろう。そう言えば新婚旅行で私もここまで来たことがあった。  
駅から少し先が妙見神社である。コンクリート作りの風情もない神社だ。  
コースは神社の裏手へと伸びている。国見岳への分岐からいったん下りとなる。鞍部が紅葉茶屋というが実際には茶屋はない。以前ここには茶屋でもあったものかもしれない。  
鞍部からは岩の露出した急登に変わって、ようやくほんとうの登山道らしくなってきた。岩を踏みながらの急登を20分近く、岩塊の普賢岳山頂に立った。  

山頂は四方さえぎるもののない展望台であったが、あいにくのガスで眺望はゼロ、記念写真を撮ろうとしているとき、突然ガスの切れ間ができて、正面にあの噴火で出来た”平成新山”があらわれた。溶岩ドームがはっきりと見える。青白い噴煙が上がっているのも確認できる。それはあっという間の短い時間で、再びガスの中に隠れてしまった。カメラを用意して次にあらわれるのを待つことしばし、うまいこと再びその姿をとらえることができた。  
普賢岳へのいくつかあるコースのうち、今日登ったコースだけが解禁となっているもので、帰りも同じ道を戻った。  

下山の途中で何組かの登山者とすれちがう。中には濃霧の仁田峠で登り口がわからずうろうろしているグループもあった。  
駐車場帰着7時45分、往復2時間45分の所要で、まずまずの歩きだあった。依然濃霧の状態はつづいていた。  
このあと、今日は多良岳〜経ケ岳を登ることにしている。  
急いで諫早まで戻り、高速で1区間大村ICで降りて多良岳登山口の黒木へ向かった。途中で道を間違えたりしたが、9時45分登山口となる黒木の集落へ着くことができた。この時間なら多良岳〜経ケ岳のコースを問題なく踏破できそうだ。