2024
奈良県 | 2001.04.17 | 妻 | 三等三角点 | |
コース | 金峰神社下(12.20)---金峰神社---青根ケ峰---奥の千本・西行庵---金峰神社下(13.45) | |||
吉野の桜見物をしようと、遅い時間から出かけた。 今年は桜の開花が、いずこもかなり早まっているという。この吉野も例外ではなかった。 ウイークデイにもかかわらず、観光バスやマイカーが吉野の山めがけてどんどん入って行く。この時期にあらかじめ合わせた観光ツアーにとっては、旅行日を変更することもできず、花が終わってもこうして押し寄せることとなるのだ。いつもは自由に往き来できる道も、通行止めに一方通行、駐車禁止と、ここに暮らす住人にとっては何と迷惑なことかと同情する。 ふだんの年なら今ごろがちょうど見ごろとなるはずだが、今年の桜はとうおに散り終わって、今や新緑もみずみずしい初夏の色に変わり、桜花など陰も形もない。 人ごみを縫うようにして、マイカーはようやく金峰神社の下まで行きついた。 ここから散策程度のハイキングとなる。 金峰神社の境内は、ヤマザクラが何本かあって、これがかすかな風に花びらを散らしていた。わずかの桜に、ようやく花にありついたと言わんばかりの大勢の観光客が、カメラのシャッターをさかんに押していた。 神社の先から山道へ入り、吉野山最高点の青根ケ峰へ向かう。大峰山上ケ岳へ向かう道でもある。花には関係ないこの道は、さすがに観光客の姿はなく、行き交うのはハイカーたちだけだ。どうしても抵抗を感じてしまう「女人結界」の石柱が立っていた。 狭い山頂は弁当を広げるグループ二組ほどで満員と言う感じ。真中に三等三角点がポツンとしていた。 すぐに山頂をあとにして奥の千本の西行庵へ向かう。山頂下から高見山の鋭角の三角錐がくっきりと目に届いた。 再び観光客の群れに混じって下って行くと、花の咲く一角が見えてきた。 今回の桜見物でやっと花見らしい雰囲気の場所へたどりついた気がした。 さして広くはないが、斜面の一角がヤマザクラで染まっている。 ソメイヨシノなどとは異なって、花と葉が同時というヤマザクラには派手さは少しもない。花より、赤みがかった葉の色のほうが強い。物足りない感じもするが、しかしそれは風情である。 風もないのに花びらがさかんに舞い落ちていた。 桜にありついた人たちが、弁当を広げて満足げに見えた。 再び金峰神社まで戻り、いっそう混雑してきた道を帰途についた。 |
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2000.11.03 百貝岳〜青根ケ峰の記録はこちら |