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トピックス 2004年1月その2

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1月26日から30日まで、子どもの権利条約の5年に1回ある政府報告への審査の傍聴ツアーに参加してきました。
1月26日から30日まで、ジュネーブの国連権利委員会が行う、子どもの権利条約の5年に1回ある政府報告への審査の傍聴ツアーに参加してきました。傍聴の内容は「いなば泰子ニュース」に載せていますので、Web版ニュース(PDF)をごらんください。

報告その1

1月26日(月)ドイツのルフトハンザ機で無事に、フランクフルト経由でジュネーブに着き、その夜の傍聴団の結団式に臨みました。

海外へ行くのは2回目です。12時間の飛行時間があまり長いとは思いませんが、事故の不安はあります。しかし、ドイツの飛行機だから大丈夫だろうという何の根拠もない私だけの変な納得の仕方で安心して旅に出ました。

岡山からの傍聴者のうち、スイスコースという傍聴と1日だけの観光だけのコースを選んだのは私だけ。他の人は、フランスコースやポーランドコースなど傍聴の後、他の国に旅行に行って帰る方ばかり。そのため、成田からの飛行機は私一人だけ、他の方はすべてイギリス経由でジュネーブ入りをしました。さすが、心細いところもあってやっと皆さんと顔をあわせることができてほっとしたところです。

参加者の大部分の方は高校の先生、皆さん学校に申請をし、有給休暇できたそうです。そのめぐまれた環境にあることに、不景気、仕事がない生活費にも事欠くと相談にこられる方と接することの多い私はちょっとひがみっぽい気持ちになりました。

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報告その2

第2回国連子どもの権利条約日本政府に関する審査会にNGOの一人として参加しました。ジュネーブ報告NO2です。内容の趣旨は「いなば泰子ニュース」(PDF)をお読みください。


こんどの傍聴で1番の収穫は、子どもの意見発表をする中学生や高校生と共に行動をすることができたことです。(写真参照)本来は審査時に日本政府の前で発表する予定だったのですが。急遽、当日ではなく前日に予備審査を行うことになりました。「受験のため、すべての教科をただ機械的に暗記し、記憶するだけの授業が毎日のように続いていた・・・・私たちは常にだれかと競争し、だれかをけ落し見下すことでしか、自分の価値をみいだせなくなってしまった」「定時制高校の大規模な統廃合に反対する活動をしています。・・・定時制高校は学校や社会の中で傷つき問題をかかえた子どもたちの最後の受け皿になっているから」(赤旗・2月14日主張より抜粋)。そのほか 学校に行けなくなってしまった時の苦悩や体罰のことなど8人の方が違う角度から発表しました。私は、モンブランに1日観光に行って実際に聞くことはできませんでしたが、その夜の懇親会で、ビデオを見せていただきました。国連の権利委員から次々と質問が出てなかには涙ながらに聞いている方もおられたそうです。このときの意見発表が本審査での政府への鋭い質問になったことはまちがいありません。

学生さんと成田からの飛行機で一緒でしたが、原稿を読んだり、書き加えたりしている姿が印象に残っていますし、当日もホテルで朝早くから先生と一緒にに練習をしている姿がありました。審査の傍聴では、別の部屋で何人かの学生さんと一緒でした。持ち物検査の質問の場面、少年法の改正の場面など、政府の答弁に「うそだ」という抗議の声や深いため息の声など、実態とはかけはなれた政府の答弁になんども会場からざわめきがおこりました。権利委員の「あなたがたの話にはなんども「指導」ということばが出てきますが「指導」とはどういう意味ですか。という質問に「指導とは教え導くことです。」という答弁に大きな笑い声がでました。

帰りの飛行機である中学生と席が一緒になり少し話ました。今度の意見発表は10日間ぐらいで準備をしたこと、ちょうど期末試験とぶつかったが、学校が許可を出してくれたので参加することができた。ということでした。期末試験をキャンセルしてでもこういう経験は何にもかえがたく得る物は大きかったと思います。

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報告その3

国連の「子どもの権利条約」の政府報告に対する5年に1回の審査が行われその傍聴 NGOの一人として参加しました。その報告3をお送りします。内容の趣旨は「いなば泰子ニュース」をお開きください。

ジュネーブに到着した次の日に、ちょうど、中学生や高校生の方が国連の権利委員の前で意見発表をしているときに私は、モンブランにでかけました。モンブランにでかけたというのは正確ではありません。モンブランにロープーウエイで登頂をするのを目的にでかけました。

ロープーウエイがある村までは、スイスからいったんフランスに入り、北アルプスに車を走らせます。

さて、スイスといえば、皆さんはどういうイメージをもたれるでしょうか。「中立国」「北アルプスの少女ハイジ」等々。私は、学生時代に何回も見に行った映画「サウンド・オブ・ミュージック」を連想します。オーストリアの軍人トラップ大佐一家がヒットラーの独裁政治が色濃くなった事に自分の思いを殺してまで従うことはできないと、ある夜、一家でスイスに向かって逃げるためにアルプスの山を行く最後のシーンを思いうかべます。

国境をアウトバーン(高速道路)を走りながら超えました。フランスに入る前に検問所がありましたが、バスの運転手が「日本から来たお客さんで、ホテルを出てきた所」だと告げると、「パス・ポート」を見せることもなく「OK」になりました。日本人はとても信頼があって、あまり調べることはないそうです。しかし、私は「今の所」という注釈をつけないといけないのではないかと思いました。戦後60年近くつづいた平和、軍隊を持たない国はしだいに、きな臭い国に変貌しつつあるからです。

ある人が、絵葉書を見るよりもきれいだよ、と言いましたがまさにそのとおりで、雪で覆われた山々、山はすべてもみの木で覆われていて、もみの木を覆っている雪は凍っているのかきらきらと輝いていました。観光地となっている村は今はかなりシーズンオフで、人は少なかったですが、ときおりスキーをするグループに会うことができました。夏になると、休暇を楽しむ人でにぎわうそうです。ホテルやおみやげ物などの店はすべて、色とりどりの木でつくられていて、自然にとけこんで、人口的な違和感が全くありませんでした。国の法律で建築の仕方は規制されているそうです。

3840メートルの富士山よりも高いモンブランの頂上にロープウエイで行くことができました。天候がわるいと中止をするそうですが、ちょうど、風もなく、雪も降らず、上がることができました。(写真)気温はー20度だといわれていたので、どんなにさむいだろうかと雪だるまのような格好で行きましたがそんなに寒いと感じませんでした。でもこの場にいたのはほんのわずかです。

先に「絵葉書よりもきれいだ」という表現がぴったりだと書きましたがそれはアルプスにかぎらず、ジュネーブの街並みもそうでした。端正に整った街は日本の雑然とした風景とは違っていました。しかし、日本と同じ風景がありました。それは道路を走っている自動車です。私はホテルのそばに止めている車を何台か見ました。わずか数メートルのあいだに、「ホンダ」「日産」「トヨタ」「三菱」の自動車を見つけることができました。「トヨタ」が純利益1兆円を上げることもできるわけです。自動車産業の世界戦略を垣間見たような気がしました。こんなに自動車は売れているのに、くらしはちっとも楽にならないのはなんでなんでしょう?
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報告その4

1月26日から30日まで、ジュネーブで行われた第2回、国連子どもの権利条約の政府報告への審査の傍聴に参加しました。内容は、「いなば泰子ニュース」をごらんください。


スイスへの訪問記の最後になりました。いよいよ、国連権利委員会での審査傍聴です。私は、審査会場へは入ることができず、別の部屋でマイクを通して聞きました。お昼2時間の休憩をはさんで、6時間の審査でした。同時通訳でしたので、日本語で聞くことができました。18人の権利委員は全員違う国の方でした。オランダ、サウジアラビア、カタール、タイ、韓国、ケニア、アルジェリア、エジプト、ドイツ、など、女性11人、男性7人でした。アメリカは批准していないので、当然、権利委員ではありません。日本も批准はしているけれども権利委員を出していないそうです。政府側は、内閣府2人をはじめ、警察庁、法務省、厚生労働省、文部科学省、11人の参加です、横断的に各省庁が参加していることはやはり権威のある会議であることがわかりました。政府代表団の団長はジュネーブ国連大使、外務省から3人参加していました。しかし、女性はわずか3名です。権利委員からまず女性の参加がすくないことが指摘されました。政府側から、第1回めでは、女性1人だったのが3人に増えたことを強調していましたが、それでもすくないと指摘されたのです。男女共同参画の観点からして日本はかなり国際感覚から遅れているのです。

内容の特徴的なことは今までの報告の中に少しずつ盛り込んでいますのでもう一度読み返していただけたらありがたいです。審査に対する勧告の中身は議会質問に反映させますので宜しくお願いします。全体を流れていた質問の共通点は「過度の競争社会の中で子どもの発達が極度にゆがめられている」という勧告から5年経ったがあまり進展がみられないというものでした。あたりまえなことがどうしてできないのかという素朴な疑問が多かったです。


こんどの「傍聴ツアー」は私にとってもとても有意義でした。新しい出会いとこれをきっかけに日本はたくさんの国々の中の1つなんだというあたりまえなことだが普段忘れていることを考えるよいきっかけになりました。


そして、こういう体験をすることができるのもみなさんの支えがあるからこそと感謝をしながら帰国しました。

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  いなば泰子
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