'98 Athabasca River 紀行

夕暮れのジャスパーの町とアサバスカ川。トラムウエイで登ったウイスラー・マウンテンから望む風景。

蛇行するアサバスカ川に左からながれこむミエッテ川にのんびりカナデイアンを浮かべアサバスカ川へと流れ込むのもよさそうだ。

カナディアン・ロッキー第二のリゾートタウン・ジャスパーの周辺には川と湖がいたるところにある。
さあ、川下りだ!釣りだ!わほほーい!

アサバスカ川

【 行動日 】 1998/7/30
【 場 所 】 カナダ/アルバータ州・ジャスパー国立公園
【 コース 】 Mile 5 Bridge → Fort Point
【漕行距離】 8.5km
【 時 間 】 1時間半
【 天 候 】 晴れ時々くもり
【 水 量 】 平年並

グレード2、クラスT-U

回送方法:車&タクシー

ロッキー5日目、ジャスパーへと北上。レイク・ルイーズからジャスパーへと延びる約290kmのアイス・フィールド・パークウエイ(93号線)は 道路の左右に3000m級の切り立った山々と、ボウ川、ノース・サスカチワン川、アサバスカ川といった渓流が変化にとんだ圧倒的な迫力をもつ景観を造りだしている。青白く光る神秘的な氷河が車からもよく見えるのだ。途中、アサバスカ氷河へよって氷の上を歩いた。

氷河がものすごい速さで後退しているのがわかる。2年間で20m以上も短くなっていた。減少のスピードは年々はやまっていることからも、地球規模での温暖化の進行具合が伺える。あともう何年かでこんな壮大な氷河がそっくり姿を消してしまうのだろうか? と心を痛めていたら、歯まで痛み始めた。我慢できなくなっ慌てて、ジャスパーの歯科へ駆け込んだ。 専門語がとびかう会話は「ここはどこ?私は誰?」状態になってしまいマヌケなかぎりだが、明日から休暇の女医さんを残業させて、神経をとってもらった。痛み止めのおかげか、元気も出て夕方7時からアサバスカ川のんびりコースの10km下ることにする。なんたって夜11時まで明るいのだから、まだまだ、遊べるのさ!

ボウ川がカナデイアン・ロッキーの南部を代表する川ならアサバスカ川はロッキー北部の中心的な川だ。源流はMt.アルバータ(3619m)やMt.コロンビア(3747m)の作るコロンビア大氷河。その豊富な水量は押して知るべしだ。北流し、ジャスパーの手前約30kmほどで、岩で狭められ轟音を上げて22mも落ちるアサバスカ滝となる。ジャスパー・タウンを抜けてから北東に進路を取り、アサバスカ湖、グレートスレイブ湖を経由してグレイト・マッケンジーとなって北極海へと流れ込む。そんなことを考えると、猛烈に北極海を目指す旅がしたくなった。 国道と交差する橋からスタートし、キャンプ場を横にみながらジャスパー・タウン方面へ。 水は氷河がモレーンを削って、細かい粘度質のシルトを含んだため、乳褐色だ。水温は低く冷たいがハイになっちまえばこちらのもの。沈みゆく太陽にむかって北へ飛ぶように走った。ときおり3角波が立ちグラブナーのバウを跳ね上げる。振り替えると、ジャスパーを代表する名峰Mt.エデイスキャンベル。夕日の光が射してアイスバンドを赤く染め上げていく。秀麗な光景。前方にはピラミッド・マウンテン。最高の眺め。

ゴールとなる橋がなかなかあらわれず、心配になっていたら、後ろからラフトがやってきた。あれについてけば、なんとかなるさ!!

ジャスパーキャンプ(Wapiti)場泊。

ジャスパー南約30kmの上流にあるアサバスカ滝。落差22m。ガイド本ではクラスY+とあった。やっぱ下る人はいるんだろうなあ。