ファッキン・クレイジー一ノ瀬氏inNZ

NZの川を12日間ツーリングしてきました。

ワイカト川(6日間ここの河原に居住した)、ランギタイギ川(2日間)モハカ川(4日間)でどれも日本には無い素晴らしい川ばかりでした。

ワイカト川

初日に下った川で海外で初のリバーツーリングとなった川です。
水はプールより綺麗で、潜ると光の届く限りみえます。
川の水は飲む事も可能で、ツーリングの際、崖の上からバンジーが降ってきたり、途中で温泉が沸いていたりして、自分はこの川の河原で1週間もキャンプしてました。
川上に町(タウポ)があった為、買い物に行く時はカヌーを持参し、帰りはカヌーで帰ってくるという生活にとても馴染めました。
また、サーフィンのメッカのフルジェームス(2級)ではシュノーケルと足ヒレで川流れを楽しめ、その水の透明度から、淵には60Cm以上のレインボーがうじょうじょいるのが確認出来ました。(ここを潜った人は少ないのか、地元の釣り人は全然、魚のいない所で頑張っていました)しかもここも温泉付き。

ランギタイギ川

7メートルの滝落ち(2級)4メートルの激流の落込み(ジェフズジョイ4級)など、商業ラフティングが盛んな川で、自分はスラローム選手権NZチャンピオンと、NZで5本指に入るインストラクターブルースウエバー氏のサポートにより挑戦しました。
生まれて初めてヘルメットとウェットスーツを着用しての川下り。これで、ラフティングの装備と一緒なので、気持ちも高ぶりました。
ウエバー氏には前日のツーリングで同行してもらい、自分の技術レベルを把握してもらった上で、挑戦の許可をもらいました。氏曰く、
「ゼーンゼーンモンダーイナーイ NO PROBLEM!」
自分の目で確認もしましたが、まあ実力からいっても大丈夫で、まず死ぬ事はないだろうと思いました。(この4級ジェフズジョイでは過去20人以上亡くなっている)

ところが、7mの滝は全然OKだったのが、4級の激流では、そのポイントの手前で沈してしまい、そのまま滝壷へドッポン!真っ白なホワイトウオーター(以下WW)の世界に身を委ね、10mくらい流された所でようやく、水面から顔を出す事ができました。そこには6挺のサポートが待機していたのですが、WWの中の自分を発見出来ず、チョット心配だったみたいです。

自分は前日にワイカトのフルジェームス(2級)でシュノーケルと足ヒレで瀬流れを味わっていたので、以外と冷静でした。(その他”沈”の経験は豊富!?)
WWの空気の率は60%以上でライフジャケットも役立たないのも知っていたおかげで、滝壷にはまらなかった時点で大丈夫だと思いました。

よかったよかった。地元の日本人パドラーもそこに人が落ちるのを初めて見たらしく、おおいに喜び(?)是非、連絡先を教えてくれと言われました。
ジェフズジョイ=日本名一ノ瀬滝・・だそうです。

ちなみにジェフズジョイの由来はその昔、木こりのジェフがチューブで毎日遊んでいた所からだそうです。まあ僕はライフジャケットでジェフと同じ体験が出来た訳で・・・

あ!後、この川ではレインボー・トラウト(50Cmくらい)を釣りました。何処も魚がうじょうじょ。

モハカ川

今回の旅で一番いい川でした。瀬も3級レベルが1ヶ所だけで、のんびり、キャンプ

ツーリングができました。(海外カヌーツーリングソロデビュー!!)
レインボー・トラウトも豊富で景色はサイコー!!渓谷の中を下るのは気持ちイー!
NZの川旅を締めくくるべく、2泊3日で最高の時間を過ごせました。
もう言う事無し! 川下り人生で最高の川を見つけました!!

青春回顧録 IN NZ

14時間の飛行機と5時間のバス移動でタウポという町に着いた。
WoolWorthが目に入り直行、酒屋ではVictoriaBitterを手にした。

荷物は重い。カヌーとキャンプ道具は空港でのチェックで45kgだった。
それに食糧とビールを加えて60kgはあるだろう。町中から河原までの移動(徒歩)は年齢を考えずにはいられなかった。(辛かった!あまりにも交通量が多くヒッチ不可)河原に着いてまずビール。真夏の太陽の下、既に大汗かいている。上着を全て脱いだ。これからの川旅の無事を祈りながら(普通は漕ぐ前には飲まない!?)期待に胸を膨らませ、嬉しくて嬉しくて仕方なくなる。初めての海外カヌーだ。船(カヌー)を作り、キャンプ道具一式と食糧、ビールを積み込んだ。
途中の温泉でくつろぎ、2時間漕いで河原でキャンプ。ここをベースポイントとした。
名付けてRiverSideHotel。時間は夕方5時。まだまだ陽が高〜い!!
テントをつくり、一泳ぎし、体を洗い、洗濯をし、飯を作り始めた。

滞在中は全て河原でキャンプした。食事の水も洗濯も風呂も川でした。
(注:排便の儀は河原、水中での排便は勇気がなく未だ経験なし)
毎日、鳥の鳴声(チョー煩いけど気持ちいい)で目を覚まし、飯を食い、漕いで泳いで、釣って、食って寝る。河原だけに薪は豊富で、毎日焚火(夜はちと冷え込むのだ)。

9時頃ようやく周りが暗くなり、焚火の前でうだうだビールなどを飲っていると、例の星座が見えてくる。飯を食ったその真っ黒に年期の入ったコッヘルを見てふと気がついた。
食糧はWW(WoolWooths)の袋で常に1週間分。中にはオイルサーディンのトマト煮、マギーの不味いラーメン(後にトライデントの美味しいラーメンに切り替え)例の米(米の絵のやつ)でビールはVB(VictoriaBitter)。
テント、寝袋、コッヘル。7年前すべて新品だったこの道具は今はすっかり年期が入り同じサザンクロスの下でキャンプをしてる自分がいるではないか。

7年前、初めての海外、初めてのキャンプをバイクでオーストラリアでしたのだ。
あの時は2週間も前から、新品の道具をパッキングし、仕事も手がつかず、英会話の本などを読んで眠れない日々を過ごしていた。
今回はパッキングは前日、ビーサンが見つからず部屋のサンダルのまま、辞書も持たずに出発。午後の飛行機なので、午前中は仕事をした。

7年前か〜!ラリアの事をいろいろ思い出した。
初めての海外、飛行機、キャンプ、8Rへの点火、英語の中の孤独(喋れなかった)、不安・・・。いろいろな人に出会えた事。

帰国後は同窓会(同空会?)みたいので、急に友人が増えた。変な奴が多かったが今まで自分が付き合ってきた人間とは全然タイプが異なり、おもろい人ばかりだった。
知らない人の結婚パーテイにも出た。普通は有り得ない。

ラリアは自分の人生をも変えた。(サラリーマン人生)
会社では、一ノ瀬は英語が出来ると勘違いされ、Singapoleにも転勤した。
月給は日本の2倍、都心の25万のマンション(もち冥土付き)を与えられた。
人生最高のブルジョア生活。
ここでは、エリミネーター(250CC)で週末にはマレーシアをツーリングしていた。
Singapoleの自宅からマレーシアの国境まで40分だったのだ。物価もガソリンもマレーシアの方が安かったので、週末はマレーシアで過ごした。

会社の役員がよく静養に訪れるので、シャングリラホテル(1泊20万くらい)で良く食事した。一度スイートルーム(1泊60万マイケルやレーガン元大統領などVIP専用ルーム)も見た(だけ)殆どの役員と食事をしたが、趣味を聞かれ答えると皆、我社にもそいいうのが(どういう?)いたのかと、喜んでいた。

また、お決まりの会話で、自分が役員達に「自分位の年の時には何をやってましたか?」
と質問を投げると、修羅場をくぐり続けた役員(経営者)の話はとても面白かった。

帰国後は本社に配属になった。高卒での本社勤務は自分だけだった(と思う)あまりにも能力のギャップのある中で、一緒に仕事をするのは楽しかった。ここの2〜3年は記憶がない。週150〜200時間の残業(土日含む)で何もいま思い出せない。とにかく仕事をした。

そんなある日、友人の一人がカヌーを買った。とにかく別世界の遊びで面白そうだった。自分もすぐ買った。カヌーやキャンプ道具、七輪、煉炭等50KGの荷物を担ぎ、四万十に出かけた。初めてのツーリングで色々な方々に命を助けられた。海までの120kmを1週間で漕ぐのだが8回も沈した。途中、野田さんにも会った。海というゴールに近づくと感動のあまり、涙が止まらなくなった。いざ海に出ると、景色が一変し、深さと波のうねりで恐怖心が襲った。
なんとか浜辺でゴール。同行した命の恩人1号(3号までいる)とビールで祝杯した。

この旅でカヌーの師匠となる人を含め、いろいろなカヌー友達ができた。
それからは北海道から九州、奄美までいろいろな所を漕いだ。綺麗な川を求めて。
そうこうしてるうちに自然や環境について感心が高まった。ダム建設反対のデモにも出かけ、日本には生きた川が既に無くなっている事にも気付いた。
生きた川、いや生きている川。それを求めてNZにたどり着いた。

NZは天国である。川の水が飲めるのである。自分も泳いでいて(溺れて?)かなり

飲んだが大丈夫だった。

NZには今、自分が求めているものがある。(ここに転勤したいなあ!)
NZは最高だったー!!!
また行かねばなるまい!

おわり

その他

* 帰りの空港で2時間ばっか時間があったので、すかいだいぶ(タンデム)に挑戦しました。セスナで飛んで、3000mの高さから丁度、青空のなかのポッカリ雲のなかに落ちたのは、とっても気持ちが良かったです。雲の中に落ちた時はちょっとヒンヤリしました。雲を付き抜けたらパラシュートが開き、あとは景色を堪能しだらだら降りてきました。
  気持ちいいよー!皆もバンジーよりこっちのがいいよー!

* 大韓航空の機内でビビンバ(No石焼き)が出ました。周りの人皆がぐるぐるか

き混ぜて変な光景でした。

* 帰りの飛行機でFIJIってとこにトランジットしたんだけど、これ何処の国?