YUKON情報


はじめに
2010年の夏にYukonを再訪して、情報を追加しました。 このwebの情報は私個人の経験を元に公開していますが、年毎や季節(ユーコンでは 1週間異なると状況がぜんぜん違うこともよくあります)によっても大きくかわります。 あくまでも、参考程度にされてください。 行動を決める上で、一番大切なのは、あなたの直感です。 (ヤマ勘や単なる思い込みではありませんヨ!)
充実の日本人ガイド
夏のカヌーシーズンには、起点となるWhite Horseのアウトフィッターの クローンダイク・カヌー・レンタルス(KCR), スイート・リバー・エンタープライズ(SRE),カヌー・ピープル(KP) には、日本人ガイドが常駐されていて、 各WEBを見ていただければ、ユーコンのライブ情報(特にKCR) や川の情報が得られます。ぜひ、ごらんになられてください。 当たり前ですが、日本人ガイドの方がツアーに出られている場合には、音信不通になります。 質問のやりとりや旅行のセッティングは早めに余裕をもってなされることを、お奨めします。
下る川はどれにしよう?
ユーコンのリバーツーリング。北の荒野での川旅は魅力が大きいですネ。
商業ツアーのメインコースは、 起点のカナダ・ユーコン準州の州都ホワイトホース周辺から、 クローンダイク・ゴールド・ラッシュで湧いたドーソンまでの区間と、 ドーソンを越えてアラスカ州のイーグルやサークルまでいくコース。
ユーコン本流と支流のテズリン川やビッグ・サーモン川から本流へ合流するコースがあります。
ユーコン本流はカーマックス到着後もドーソンを越えイーグルやサークルまで旅を伸ばすことができます。

ホワイトホースのアウトフィッターは、ホワイトホース周辺からドーソンまでをカバーしていて、 ドーソンから先は、別のアウトフィッターの職掌となります。

     
@ユーコン本流 ホワイトホース→カーマックス 約1週間
カーマックス→ドーソン 約1週間
ドーソン→イーグル 約4日間
イーグル→サークル 約5日間
Aテズリン川→ユーコン川 ジョンソン・クロッシング→カーマックス 約1週間
Bビック・サーモン川→ユーコン川 クアイエット・レイク→カーマックス 10〜12日間

川の難易度は日本でいう1〜2級程度。初級者でも問題ありません。

ただし、あくまでも日程に余裕があることが前提条件。漕ぎなれてない人は1日に進む距離は 稼げませんし、アウトドアに不慣れな場合、キャンプ設営や熊対策に時間もかかります。向かい風や嵐では、 カヌーは前に進まないどころか、非常に危険です。上表に述べた日数は体力のある欧米人が基準となります。

体力のない方や、初心者の方はプラス1〜2日を見積もると余裕ができて、ユーコンの川旅を堪能できるでしょう。

旅を素敵なものとできるかどうかは、余裕があるかどうかと言い換えても良いでしょう。 楽しい出来事があったら、寄り道することができるか? 素敵な人と知り合えたら、行程を変更してでも、いっしょに行動できるかどうか? トラブルや体調不良、悪天候も考慮して日程が組めれば最高の旅ができると思います。 あれやこれや欲張るよりは、ポイントを絞って余裕を作ることをお奨めします。

逆にシーカヤッカーのエキスパートなど距離を漕げる人が、シーカヤックで旅する場合には、上記の表の2/3〜1/2の日程でも問題ないかもしれません。 判断するのは、すべてあなたです。「On your own risk!」


ユーコン川
White Horseから30kmほど下って出会うラバージュ湖はとーっても長く(55km!)、 漕ぐのが大変です。突風が吹きやすく荒れだす三角波が立って、カヌーだと 危険です。8月半ばは、風上側になり直線的に進路が取れる湖の右岸を行くコースを通るのが良いでしょう。 長い湖を堪能したのちは、ユーコン川の中でもっとも楽しいと呼ばれる30マイル・リバーのご褒美が 待っています。流れ出してからは、澄んだマリン・ブルーの流れに乗って、フネが飛ぶよう進む楽しい区間です。 グレイリングの入れ食いポイントが随所にあります。

カーマックスを出発して4〜5時間漕げば、難所ファイブ・フィンガー・ラピッズ。 大きい波が立つ真ん中のコースは避けた方が無難です。 通常のルートは一番右の水路になっています。 その後すぐのリンク・ラピッズも右側がルート。道路と離れてからは、ウィルダネス度が ぐっと上がって、野生動物とたくさん出会うようになります。グリズリー、ブラックベアは いたるところ(島にも!)にいるので、熊対策は万全に。

ドーソンシティを抜けてアラスカのイーグルに入る場合は、ドーソンでカヌーをレンタルする ことが可能です。イーグルとドーソンの間は1日1便フェリーが往復しているので、正午過ぎに イーグルを発つフェリーでドーソンまで帰ってくることができます。 トレーディングポストやユースホステルにカヌーレンタルの予約をしておくとイーグルのカヌーをドーソンまで もってきてくれるので、イーグルで乗り捨てができるシステムです。折りたたみカヌーであれば、折りたたんでフェリーに乗せドーソンに戻ることが可能です。


テズリン川
テズリン川は、長くて危険なレイク・ラバージュを迂回するルートです。フータリンカでユーコン川に 合流します。釣果も期待でき、野生動物も多く、変化に富みます。最初は、流れがあまりなく行程を 消化できるか心配になりますが、ユーコンに合流してからは、距離を稼げるようになります。
ビッグ・サーモン川
ビッグ・サーモン川は、3本の中でウィルダネス度が飛びぬけて高いイチオシの川です。
野生動物に出会える確率も大変高く、リピーターの多い川でもあります。 湖をハシゴして澄んだ流れに乗っていくのは心が踊ります。 川幅は狭く(野生動物を見逃すことがほとんどありません!)蛇行する流れが爽快です。季節によっては、婚姻色に真紅にそまったビッグサーモンを 目の当たりにでき、大変すばらしい釣りが堪能できます。 川に倒木が多数あるため、避ける技術やポーテージ(回避)能力が必要です。
釣り情報
釣りをするには、ライセンス登録(購入)が必須。
White Horseのカナディアンタイアのサービスカウンターや、釣り具屋で購入できます。

釣りには、テスリン川やビッグ・サーモン川がお奨め。
早瀬で、よく回るスピナーを引けばグレイリングが入れ食いになることも。
淀みではパイクが食いついてきます。
ホワイト・フィッシュ狙いなら、エディで黒赤金系のスプーンをキャスト!

ビッグ・サーモン川は透明度も高く、 その名の通り真っ赤に染まって遡上するサーモンが見られます。 もちろん釣ることも可能。巨大なホワイトフィッシュやサーモンをあげるには、 強いリールと竿、そして大きなネットが必要になります。

    フィッシュオン!

今夜のおかず、グレイリングをゲット!ユーコンリバーは釣り天国!


搬送・カヌー(カヤック)レンタル・川地図・ベアスプレー

カヌーやカヤックのレンタルと搬送はホワイト・ホースにあるアウトフィッターに頼めばOK。
レンタル料はカヌーが日に25Ca$から35Ca$。シーカヤックが40Ca$から50Ca$。程度やツーリング区間、レンタル期間によって異なります。webを 参照されてください。搬送料金はその日、出発する人数によって異なる(基本は頭割り)ので、 メールで確認するといいでしょう。
川地図や資料はWHITEHORSEの書店かアウトフィッターで入手可能。
ベア・スプレーは50Ca$程度。20Ca$程度でレンタルもあります。 飛行機には持ち込めないので、旅を終えた人からもらったり安くゆずってもらうのも一案です。


White Horseのアウトフィッター
個人旅の搬送の他、各アウトイフィッターでは、ガイド・ツアーも行っています。
ユーコンの歴史や自然について知識豊富なリバー・ガイドと下るのも楽しい体験です。
webなどで、ツアースケジュールを確認してみましょう。

KLONDIKE CANOEING RENTALS
2003年から創業。リバーガイド櫛田篤司さんが経営。日本語メール対応可。
1日や1泊2日のショートツアーや個人ツアー(タキニ川・アッパーユーコン川)など、いろんなアレンジに臨機応変に答えてくれます。
ユーコンの最新情報が得られるwebや、日本人の体力に合わせたレンタル(期間・料金)設定 が◎。
また、希望者には最初に簡単な講習を実施してくれます。
個人や小グループで、ユーコンに挑戦するには大変心強いアウトフィッターです。

Sweet River Enterprise
日本人リバーガイド熊谷芳江さんが1998年に設立。
ユーコン・カヌートリップの他にもアラスカでのシーヤックや冬季のオーロラ鑑賞&犬ゾリ・ツアーも行っています。
ユーコンに10年以上在住されている熊谷芳江さんは、 アウトドア全般を愛する筋金入りの「サワドゥ」。
忙しくて長期休暇が取りにくい日本人向けに、短期間でユーコンの宝石「30マイルリバー」が堪能できる ツアーを実施中。
日本から添乗ガイドもつくツアーは、初めてのユーコン体験でも安心して参加できます。

Kanoe People
野田氏の著書でも何度も紹介。スコットは日本の青年たちの人気者?
夏季は日本語でのメールも可能です。

Up north
ドイツ人が設立。 フレンドリーでなかなか感じが良いアウトフィッターです。


Dawson Cityのアウトフィッター

Dawson City Hostel Services

野田氏の古くからの友人でもあるDieter氏がオーナー。ドーソン・シティを越えてアラスカ入りする人は、 ここでカヌーレンタルやホステルの予約が可能。
webには日本語の表記もあります。細やかに対応してくれます。支流のクローンダイク川でのカヌーレンタル&搬送サービスも やってくれます。クリアクリスタルウォーターを味わいたい方にもお薦めです。

ドーソンからの川くだりは、Eagle Canoe Rentals で借りた レンタルカヌーをDieter氏がホステルに用意してくれていて、イーグルやサークルで乗り捨てするシステムです。 支流のクローンダイク川の方は、Dieter氏から直接借りることになります。

初めて来た人が、ホワイトホース、もしくはその周辺の支流からドーソンまでのユーコン川を漕いで驚くのは、パドラーの多さです。特にカーマックスまでの区間や、 7-8月のピークシーズンは、荒野や漂白の旅を求めてきた人には興醒めかもしれません。

お薦めは、ドーソンまで行ってしまってそこからスタートすることです。クローンダイク川から入って ドーソンにフネを横付けしてカジノに出撃したり、川で国境を越えてアラスカに入れたりとユーコンの醍醐味を 短時間で堪能できます。パドラーも少ない上に、フェリーの運航があるので、緊急時のエスケープが確保されています! 初めてのユーコン旅の方、人生1度しかいけないであろうという方へオススメルートです。

その他の情報(ユーコンWebより)http://www.yukonweb.com/tourism/


熊対策

熊対策、熊についてもっと知りたい人のために…
クママニア、クマフリーク、くま好きにはたまらないページをご紹介。
[東京のクマ]奥多摩に生息するツキノワグマの分布図や人間とのトラブルなどについて開設しています。
「クマに会ったらどうするか」などの興味深い内容。

このページからもリンクされている(株)アウトバックのホームページクマ避け商品各種の輸入・販売をしています。ちなみにベア・スプレーは、日本で購入してもカナダには持ち込めない。だって飛行機持ち込み禁止なのだから…船でいくならOKよ!


ユーコン川に関する書籍

「ユーコン漂流」 野田知佑 著 文芸春秋文庫
コメント不要。名著です。

「ゆらゆらユーコン」 野田知佑 著 新潮文庫
ユーコン川に関するweb

やっぱり、ドーソン!
ユーコンの魅力は他にもたくさん。オラオラ隊の秘伝、極秘情報を公開しよう。

スチュワートリバー(連載中)
モス級のセーラー、Mr、OGRURAのスチュワートリバー・レポ。

FC一ノ瀬氏、ビッグサーモンを行く。
ウダウダ隊の総裁、ファッキンクレイジー・一ノ瀬氏の素敵な川旅を大公開。



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