Prime-Optimus
#6 貧乏くじ
その翌日:サイバトロン基地。
「ハイ、リジェ。何してるの?」
通信パネルの前に頬杖を突いて座り込んだリジェの横に、外から戻ったスパイクが近寄って来た。
「やあスパイク。いや、ちょっと悩んでるのさ」
「そうなの。どう、僕に話してみない?」
「じゃ、そうさせてもらおうかな、スパイク」
リジェはスパイクに経緯を説明した。
「それで君がそのくじに当たったってわけ?」
「そうなんだ」
「でも、ちょっと待ってよ。それってさ、メガトロンに自発的に言わせないと意味ないんじゃないの?」
「俺もそう思うんだよな」リジェはため息を吐いた。「司令官は、奴の口から自然に名前が出ることが、奴の気持ちを自ずから証明すると思ってる。それを俺たちが勝手に手出ししたら・・・」
「彼が自分から言い出したことにはならないもんね。それに、そのことを知ったら司令官はきっとすごく傷つくよ」
「俺もそれが心配なんだ」
リジェはしばらく考え込んだ。
「よし、やっぱり、直接言うのは止めた方がいいな。何かいいアイデアがないか、奴の周囲からもう少し探ってみることにするよ」
リジェは立ち上がり、基地から出て行った。
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