登場人物紹介
田神悠宇(たがみ・ゆう) CV:田中真弓
本編の主人公。13歳男性。オウストラル研究の第一人者であった田神博士の一人息子。子供っぽさがまだ抜けない歳ではあるが、鋭いカンと天性の俊敏さを持つ。
行動力にも優れ、父親の残した手紙を頼りに、単身ニューヨークのDrウエィブの元を訪れた。このことからオウストラル島を巡る大冒険へと巻き込まれていく。神秘の巨神ゴーグと(不完全だが)意思を通わせることができる唯一の人間でもある。
声は「ラピュタ」の主人公パズーの役をやっていた田中真弓。そのこともあるのか、「精神的に敏感で微妙な年頃だが、勇気と強い正義感・行動力を持つ少年」というのが最初の一セリフで本能的に理解してしまった。安彦キャラにしては珍しく素直に育っている例。
しかし、安彦氏は色気のある少年を書くのが上手い。血肉を感じさせる。
私自身にショタ好きの趣味は、残念ながら無い。だが、そっち方面に対して造詣の深い人にとってはタマランという話を聞いたことがある。また、名前の「悠宇」ってのはいかにも安彦氏ごのみの軟弱な名前ではある。
ドリス・ウェイブ CV:雨宮一美
本編のヒロイン。14歳女性。Drウェイブの妹で、ニューヨークのボロアパートで二人暮らしをしていた。
ソバカス・陽気で口うるさく、コンパクトグラマーなアメリカ娘。
悠宇よりも1歳年上の為か、お姉さんぶることもあるが、いざという時はどうしても悠宇に頼ってしまうあたりがカワイイ。
私見では、安彦キャラの中では、キンキン声の声優ともあいまって、もっとも可愛らしいのじゃないだろうか。「年上のあんまり頼れない勝気な少女」ってのがあまり類を見ないヒロイン設定ではあるが、安彦氏作品では一番好き。
余談ではあるが、エロ漫画作家の"どざむら"氏が、その同人誌の中で「安彦キャラにはステロタイプが存在しない、これはスゴイことだ」と賛辞を送っていたが、筆者もこれに賛同する。
Dr ウェイブ CV:山田俊司 (19話より「キートン山田」名義に)
本名、トム・ウェイブ。田神博士がニューヨーク大学で教鞭を振るっていたころ学生であった。
オウストラルの秘密に取りつかれた男。Drと名乗っているからには、博士課程を修了しているようだが、その生活振りを見るとどうやらどこの大学にも就職できてないようだ。
基本的に親しみやすく、ドジで頼れないお兄さん。完全にドリスの尻にしかれている。「青瓢箪」という形容詞が一番似合うかもしれない。
現在では世界唯一(唯二)のオウストラル研究家の為、GAILに命を狙われている。
巨漢で不敵な男。荒事に長け、徒手空拳・射撃・砲撃・操船技術・サバイバルなどに関しては登場キャラクター中群を抜いている。
頼れる仲間だが、どこか何を考えているのかわからないところがある。ドリス評によれば「野蛮」だが、Drウェイブは気に入っている。
悠宇にとっては、アムロにとってのランバ・ラルみたいな「父性を感じさせる敵(味方だが)」といった位置か。
実はCIAのスパイ。
ウェイブ一家の飼い犬。でかい。オス。顔は「ドズル・ザビ?」と言うくらい、いかつく狂暴である。
だが、信じられない程の名犬であり、索敵・危険感知・救出要員・道案内・護衛、などにおいて、船長不在の場合、一行で一番役に立つ。
ドリスは彼と会話できるらしい。
オウストラル旧島の現地人ゲリラの少年。
血気盛んで戦闘もこなせるが、粗暴なところがある。旧島を取り戻すために、指導者ホツマツアのもとから船長らと共に逃げる。
この時奪ったキャリア・ビーグルという戦車は、GAILの特注最新鋭水陸両用戦車であり、一行の貴重な戦力となる。トメニクを兄と慕う。
最後あたりは「ごめんよ〜」という情けないセリフが定着してしまった。
アロイと共に旧島ゲリラに参加していた少女。血気盛んで勝気。アロイと同様ゲリラから抜け出す。
常にアロイと行動をともにしている(寝るときも一緒!)が、兄妹でも、今のところ恋人同士でも無いらしい。
全編通して見て思うのは「結婚するならこんなヒト」ということ。よき妻というよりよき母になりそう。
旧島ゲリラの男。船長を尊敬してついてきた。一行の中では貴重な大人だが、なにぶん生真面目すぎるきらいある。
キャリア・ビーグルの操縦を担当する。船長にはよく「トメニク先生」とちゃかして呼ばれるが、まんざらでもない様子だ。
醤油顔だがアロイの実兄でもあり、叱るべき時にはガツンと叱る。単に気の弱い男ではないのだ。
多国籍複合企業GAILの御曹司。遊び人だが同時に切れ者である。
オウストラルを祖父のロイからまかせられるが、何度もゴーグに煮え湯を飲まされる。
なんだかんだ言ってもオウストラル島が大好きみたいだ。
ちなみに声はシャアの人。キザというかクールというか、もってまわったセリフをしゃべらせるとやはりドツボにはまる。
多国籍複合企業GAILの総帥。ロンゲのデギン・ソド・ザビといった感じだが、彼のような丸さは無く、非情で厳格なまさに「総帥!」という感じのひと。
ボソボソとしたしゃべり方だが、たまにすごい渋いことを言ったりする。ソ連・合衆国などのトップと直接電話で会話できるほど偉い。
最後は政府から見放されて、ボケる。意外と逆境に弱いおヒトなのかも。
GAILオウストラル支社の担当者。狡知に長けた大人だが、適応能力や対応能力は低い。ロッドに嫌われているが、彼もロッドを嫌っている。
本編を見る限り無能あつかいされているが、常識的・事務的な能力は高いのだろう。
終盤では、あまりの激務とロッドのイジメにぶち切れるさまを見せてくれる。
GAILのオウストラル私設軍の、実質上の最長官。そのわりに階級は低く、大尉である。戦争好き。
どうやら外人部隊出身の、根っからの軍人らしい。
サッパリした性格なのでロッドとはウマが合っていた。(どちらも子供っぽいから、という話もあるが。)
本名ウォルター・ヘッケル。田神博士の弟子の一人で、Drウェイブとは旧知の間柄。GAILの傘下に入り、オウストラルの研究に入る。
Drウェイブと非常に良く似た性格なのだが、ほんの少し器用。
ラスベガスを拠点とするギャング団・クーガー・コネクションの女ボス。一言で言えばドロンジョ。「姐御」といった感じ。
GAILに恨みを抱き、GAILの邪魔をするためにオウストラルを訪れた。もともと、ロッドと恋人同士であった。
どうでもいいが、CVの高嶋雅羅って「たかしまガラ」って読むのだろうか?優雅なのか激しいのかわからん名前だ・・・。
ハゲで巨漢でヒゲのギャング。戦闘能力に優れているものの、粗野で、どこか抜けている。レイディをお嬢様と慕う、忠実な部下。
旧島ゲリラの指導者。「偉大なる神の使い」と呼ばれ、宗教的指導者でもある。
寡黙で、だいたいは事のなりゆきを見守るだけだが、たまに喋るときは江田島平八ばりに迫力を出す。
また終盤では「おつげ」が下ったとして、いきなりゲリラを率いてGAILに奇襲をかけてくる。何考えてるかわからんヒト。
はるか3万年以上前に地球にたどり着いた異星人たちの指導者的人物。紫色のガーディアンに乗る。
その困った個性的な性格についてはストーリー紹介を参考してもらうとしても、影響力・存在感的に圧倒的である。
最初の一人称は「ぼく」。のちに「わたし」。
ゴーグの左胸に乗っていた、例のあの風化した死体の人。本来のゴーグの乗り手。
親友のマシウスとともに野に下り、兄であるマノンと決別した。以来3万年、ゴーグの胸の中で眠り続けていた。
3万年前、地球人の娘(原始ギャル)と恋に落ちたため、武器もガーディアンも持たずに野に下った異星人の男。
悠宇の遠い先祖である。本名は「マシウス・デ・ル・マドゥ」とのこと。