接触編1 「とりあえずどっかへ行こう」 |
上京して2年になる。
身も心もオタク化した私の休日は、基本的に一日中お家の中でテレビゲーム、たまに外出するにしても秋葉原もうで程度である。 ・・・以前の行動的だった自分から考えると、どうも余暇の使いかたがダメな方へダメな方へと退化しているのはたしかだ。 「これではイカン」とか思っているのだが、まずここのところ帰宅するとすぐに便所でゲロを吐くのが日課になっているほど体調もすぐれない。 そもそも休日は「休む日」という漢字なのだし、月曜日までに1週間を戦い抜くだけのパワーを充電しとかなければならない。 ・・・出不精になりがちなのもあながち間違いではなかろうか。 結局この2年間どこにも行かずに酒とタバコとゲームとPCで余暇を消費していた。
「ようやく仕事終わったYO!つーわけで温泉行かん?」 友人の同人作家・清瀬薫より突然の電話が入ったのは、そんないつもどおりのある日の午後であった。 「どこの?」 「さあ?てきとーに探してさぁ」 「で、いつ?」 「このゴールデンウイーク中とか」 あいかわらずノリが大学生のままなのは漫画家ゆえか。 でもまあいいかもしれない。 ※この画像はイメージ画像です。実在の人物とは関係ありません
1泊2日程度どっかに行くというのもいい機会だ。うん。
こんなわけで意外とスルッという感じで、実に3年ぶりの宿泊旅行は実現したのである。
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