一充電走行距離試験

 

シャシダイナモ主要諸元

 

名称

スーパーシャシアナライザー(ニッサルコ 現日産アルティア)

型式

IM2579

本体寸法

5135×幅1275×高990(フライホイール部を含む)

許容輪重

2000kg

ローラー径

直径370mm

ローラー長さ

650mm

ローラー軸間距離

500mm

動力吸収部

渦流式 CBS360

動力吸収トルク

最大143.2kg・m/1500rpm

 

速度計 0〜160 km/h

表示部

距離計 0〜99.99 km (最小10m)

 

駆動計 0〜500 kg

 

試験方法

 時速65km/hの定速で、この速度を維持できなくなるまで走行する。ギヤ1速は、65km/hまで速度が出ないので、2速から測定することにした。2速、3速、4速、5速と順番に、走行距離とその要した時間、この速度のアクセル開度を測定する。


測定結果

     各変速段での、走行距離を次に示す。

時速65km/hでの一充電走行距離

変速段

走行距離(km)

モーター回転数(rpm)

アクセル開度(%)

ギア比

2

30

5432

72

1.894

3

35

3611

57

1.259

4

30

2687

52

0.937

5

25

2211

47

0.771

まとめ
 今回の結果より、一充電での走行距離は最高で35kmとなった。注目して欲しい点としましては、アクセル開度である。2速、3速・・・とギアが変わるにつれてアクセル開度は小さくなっている。しかし走行距離は3速の時が一番良い事がわかる。これは直流直巻モーターの特徴である低下回転での駆動力が一定になるということが原因と思われる。また、もう一つの特徴である同じ負荷の場合、高回転時での運転の方が消費電力が小さいといった点である。この部分をうまく使用することにより消費電力は少なくてよいのである。予想としては駆動力が一定ではなくなる3500rpmが一番消費電力が少なくてよいのではないかと思われる。
 参考としてある会社の一充電での走行距離はモーター出力15〜20kW バッテリー電圧72V で約30〜40kmだった。私たちの製作した電気自動車とほぼ同様であった。また実験で5速での測定終了後、他のギアを使い走行を続けたところ35kmまで走行することが出来た。同様に4速、3速も同じように走行することにより、走行距離は伸びるのではないかと考えられる。
 環境問題から考えると、私たちの製作した電気自動車では30km走行するにあたり200円程度必要となるがガソリン自動車の場合約300円程度必要となる。深夜電力を使用することによりもっとコスト面でも安くなるのではないだろうか。
 今後もっと詳しいデータ測定とより良いマシンを製作するための研究を予定している。