大阪中央公会堂・保存再生記念



はじめに
 大阪、堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島公園に隣接し水と緑の中に映える赤煉瓦の建造物が中央公会堂です。中之島公会堂とも言われていました。                                        
管理人は、設計者岡田信一郎の図面等資料はありませんが、私のページの武田五一博士之横顔より成田町梅屋にて・・の中で武田五一が明治29年にイラストを描いています。見て頂ければ解りますが、その車座の中のメンバーの一人に長野宇平治がいます。                     
大阪中央公会堂は一般に公募され、コンペ第一席に岡田信一郎の作品が当選しました。第二席に長野宇平治の作品が入選しました。管理人は当時発表された透視図を公開していますが、それは素晴らしい出来栄えです。或るいは、この建物が中之島に、そびえていたかも知れません。    
尚、公募された作品の審査委員長には辰野金吾が修めました。




2002・10・28 撮影 平成14年10月25日〜28日迄一般公開
           平成14年11月1日より営業をはじめます。
中央公会堂の概要
工事期間 平成11年3月〜平成14年9月 3年6ヶ月
銅板葺き赤煉瓦の建物の外観、列柱頭装飾を施し、優れた内部意匠を擁する
建物を修復し、竣工後文化審議会は18日、重要文化財に指定するように
遠山敦子文部相に答申した。



建物の外観及び内部空間の復元保存・再生工事
大集会室の天井・照明などの補修、復元。

特別室天井画・壁画及び壁面刺繍画の修復。
壁画の作者松岡壽(ひさし)画伯
文久2年岡山県で生まれる。
明治13年イタリヤに留学、21年に帰国。明治25年明治美術学校を開設
東京帝国大学工科造家(建築)学科で絵画を教える。
東京高等工芸学校教授。
東京美術学校教授。
東京高等工芸学校校長。

天井画「天地開闢」
大きさ12m×11mで天之御中主大
神が伊邪那岐、伊邪那美の2神に
天の獏矛を与えてこの漂える国を修
理固成せよと命ぜられ、2神は力を
合わせて大八州の国々を生み出さ
れたという。


保存されたエレベーター

右上は大集会室

中集会室の天井ステンドグラス
とシャンデリア


あとがき
 京阪淀屋橋一号出口から一歩出ると、そこは中之島のビル街です。
橋を渡って右手に市役所、その一筋目に、再生なった中央公会堂が建っています。公会堂の手前を左折れすれば、そこに大阪府立中之島図書館の勇壮な建造物が姿を現します。                          
 図書館は東京帝国大学工科大学造形学科卒・工学博士野口孫市(1869〜1915)によって設計されました。
明治37年(1904)竣工・国指定重要文化財です。
外観のみならず館内は中央階段での移動から始まり、階段ホールを見上げるとドーム上になっています。
この図書館の意匠はイタリヤのヴィチェンツァにあるヴィラ・ロトンダに由来しています。是非、中央公会堂のみならず、中之島図書館もあわせてご覧下さい。
    The Legacy of architects from japan's meiji Period 管理人 平成14年10月31日     

このホームページの無断複製・転写・転載は禁じます。


戻る
戻る