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議員インターンシップ参加者の感想

インターン最終報告書

友次通憲インターン
立命館大学 前川亜希子

希望という言葉がある。
額にじっとりと汗を浮かべ、電車やバスに1時間揺られて通った夏のインターンシップを終えて、私の中に残ったものだ。

この言葉を訓読みすると、「まれ」と「のぞみ」。つまり、「まれにしか叶わない望み」のことを「希望」と呼ぶのである。けれども、いくら叶う確率が低いからといって、希望を捨ててはいけない。というのも、夢や希望をかかげて頑張っている人と、目的もなく生きている人とでは、やりがいを見つける確率が違うのだという。
希望を持つことは目的を持つことであり、それが、やりがいを見つけるための一番の近道なのだと私は友次議員から教わった。

2か月にわたるインターンを終えたあと、泣きはらした赤い眼をかくして、帰りのバスに揺られているとき、夏が来る前の夕暮れの図書館が頭の中にぽっと浮かんだ。ぼんやりと説明会の時刻を待っていたのを思い出したのだった。授業のときに、黒板の隅に書かれていた「議員インターンシップ」の文字。ふだんなら億劫がって一人で行動を起こすことのない私が、その時はじめて、自分の足で立って歩き始めたような、そんな時期だったのかもしれない。
私は変わりたかった。私には生涯をかけての、大きすぎるくらいの夢があって、けれども宣言した以上はなんとしてでも叶えなければならない、そんな気負いに押しつぶされそうになっていた。けれども、夢を語るには私はあまりにも幼く、そして、世界を知らなかった。私がインターンに参加した1番の理由は、「こころを広くすること、まだ知らない世界を知ること」だった。
そんな私が友次議員に出会えたことは、とても幸運だったと思う。議員のめざしていたもの、それが「夢先案内人」だった。たくさんのものを見せてくれて、世界の仕組みを教えてくれて、そして、たくさんの人に出会わせてくれた。人との出会いこそが、成長するためのきっかけなのだと、友次議員はつねづねおっしゃっていた。この夏のインターンの特徴は、教えてもらうだけでなく、自分で学び取っていくだけでもなくて、議員の側からたくさんの質問が投げかけられて、それについて考えていかなければならないということだった。

「幸せはどこから来るの? 誰かが作ってくれるもの? ちがうやろ、幸せは自分で作りだすものやろ。 そのためには、何が必要なの?」

こう尋ねられたとき、わたしは戸惑った。――私の中ではあまりにも普遍的すぎて、考えたこともなかったからだ。それなのに、当たり前だと思っていたのが恥ずかしくなるくらい、いくら考えてみてもいっこうにわからなかった。
この問いの答えは、「主体性」。まずは、身の回りにある大切なことに気づいて、目標を決めてそれを実行する、その一連の流れを生み出せるかどうかが大切なのだ。失敗したらまた修正をかけて、新しい目標を設定する。一方で、成功したときの達成感がやりがいになって、また別なことに気がついて、ゴールを決めて。このサイクルがとても大切なのだという。
生きてゆくこともまた、ただレールの上を走っていればいいのではなくて、そこに新たな色を付加していかなければ、素晴らしいものであるとは言えない。また、願わない夢が叶わないのは当たり前だけれど、そこに自分の行動が伴わなければまた叶うこともない。毎日が新しい「気づき」の連続で、私は、日に日に自分の心が広くなっていくのを感じた。なんでもないようなことでも、ちょっと角度を変えてのぞいてみたら、全く別のアイディアが生まれるといったことが、どんどん増えてきて、今では私の中にはつねにたくさんのやる気と構想が満ちあふれている。

そして、何よりも素晴らしかったのが、友次議員はもちろん、ほかにもたくさんの素敵な大人の方々や、輝いている同年代の友だちができたことだ。もっと頑張らなくちゃいけないなあと自分が恥ずかしくなることもあったし、評価してもらって自信がついたこともあった。人との出会いがこんなに刺激的で、自分の人生を変えてゆくものだとは思っていなかった。
9月30日。茨木市のインターン生と議員さんたちが集まったときのことだ。一人ずつ順番に、インターンを終えての感想を述べることになった。私はわりと冷静な気持ちで他の人たちの話を聞きながら、どんなことを言おうかと淡々と考えていた。ところが、私の番になって、ひとこと、言葉を出したとたんにのどの奥が熱くなって、目がうるっとなって、気がついたら泣いていた。次の日からは、何でもなかったようにもとの生活にもどってしまうのがかなしくて、せつなかった。
そうしたら、「インターンは出会い、きっかけに過ぎないんだ。本当に付き合っていくのはこれからなんだよ」と他大学のインターン生が言っているのを聞いて、すこしこころが軽くなった。もちろん、自分を高めるきっかけになったという意味でも、インターンは素晴らしかったけれど、そのきっかけを作ってくれた基盤、それが出会った人たちだ。
大学で授業教室の黒板に書いてあった「議員インターンシップ」の文字を見て、なにげなく応募してみたこの夏期インターン。私が思った以上に、人との出会いは素敵で、あったかくて、自分の内側から変えていってくれるものだった。あのとき、普段は物怖じして新しいものを拒む私が一歩踏み出せた勇気をほめたい。
友次議員や、他のインターン仲間との出会いは生涯を通しての宝物だ。人生のデザインを手助けしてくれた友次議員には、これからも頼りたいと考えている。たくさんの話を聞いて、いろんなことを、さまざまな視点から考えて、充実した生き方をしたい。そうしていつか、何らかの形で、それを友次議員にお返しすること。それが今の私の目標である。




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