次の日、盛大なお祝いが始まりました。いろいろな楽しい催し物が行われ、宮殿の周りは人々の陽気 大臣たちがインデラセガラ王のお出ましを待っていました。アワンケラビも王から贈られた立派な正 インデラ王が晴れ晴れとしたお顔でお出ましになりお話しを始めました。 「きょうはコタ・べリンギンが災害から解き放たれた日めでたい日である。 この国の永遠の平和を祈ろうではないか。ゲルガシは倒された!いま、我々の尊敬する真の勇者は、 ここにいるアワンケラビという名前の若者である。」 人々の目がいっせいにアワンケラビに向けられました。 大臣たちも皆にこにこしてこの若者を迎えました。ただ、ペンデカールトバだけは、ちょっとゆうつ そうでした。それは自分のような剣の名人ではなくアワンのような名もなく貧しい男に名誉をさらわ たせいでした。王様はアワンケラビに隣に立つように招きました。 「私は、約束を忘れていないぞ。ゲルガシを殺し、この国を救ってくれたものに次の王位を譲ろう。 アワンはそれにふさわしい人物だ。きょうから私はアワンケラビを私の後継ぎとしインデラサムデラ 王と呼び、私の娘インデラカシを婚約者とするがいい。インデラ王は私の息子になるのだ。 そして、フィケールとエンバンも私の家族にお迎えしよう」 その日からインデラサムデラと呼ばれたアワンケラビは両親と一緒に宮殿に住み、アワンの両親は おわり 9
訳 Miki |