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南八ヶ岳 横岳(2835m)

 

長野県 2015.07.10 М氏  三角点なし
コース 海ノ口自然郷登山口(5.20)---休憩2回---稜線三叉峰(9.15ー9.20)---横岳(9.30-9.40)---三叉峰(9.55-10.10)---(休憩2回)---海ノ口自然郷登山口(13.00)

右奥が横岳ピーク 横岳山頂




八ヶ岳には同名の横岳が二つある。連峰北端に位置するのを『北横岳』と呼んで区別している。今回登ったのは南八ヶ岳の横岳で3回目の登頂となるが、前2回は周回ルートの一峰として通過。このピークのみを目指して登るのは初めてのこと。選んだ杣添尾根ルートも始めてのコース。

  



(前2回の記録)
  登頂日1993.12.24-25  雪山 硫黄岳(2670m)・横岳(2829m)

  登頂日2010.8.30    夏山 赤 岳(2899m)・横岳(2835m)・硫黄岳(2742m)

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信州百名山にトライ中の山友Мさん、残すは南ア南部の「光岳」のみ。今回はそのトレーニングもかねた山行ということで同行させてもらった。

別荘地の奥にある海ノ口自然郷登山口には登山者用の駐車場やゴミ箱も設置されている。駐車場付近の道標を確認して登山道へ入る。肌寒いほどの気温だ。山頂までの高低差は約1100m、ゆっくりしたペースで進む。2、3回車道を横断、道標に導かれて池と東屋の建つ広場に出る。大きな略図看板も立っている。ここから山道となる。

コメヅカ樹林の中、足元は昨夜の雨で水溜りが多い。雰囲気は奥秩父の山に似ているが、苔が少ない点が違うかな?
林間からは鳥の鳴き声が右から、左から爽やかに届く。Мさんが「今の声はアオバト、小さく聞こえるのがミソサザイ」などと教えてくれる。ぽつりぼつりと会話を交わししながら少しづつ高度を上げて行く。一本調子の尾根の登りは、けっこうハードだ。頭上コメツガの先には青空が広がっている。樹林を抜けたあとの展望が期待される。汗のしたたる長い登りがつづく。

ミツバオーレンやコイワカガミの花が目につくようになり、やがてダケカンバの大木が目立ってくると、かなり高度を稼いできたことがわかる。途中1カ所だけ東南方向に展望の開けた場所があり、眼下に川上村の高原野菜畑のビニールがモザイク模様に銀色に反射する様子、奥秩父連山、そして藍色をぼかしたような富士山の姿も望めた。山頂での展望を期待。

左・赤岳と右・阿弥陀岳 ミヤマシオガマ

2回ほど休憩を取って森林限界を抜けると急に明るくなる。ハイマツ帯の急な登りを黙々と脚を運び、稜線へ登り着く。ここが三叉峰と呼ばれるピーク。目指す横岳とほぼ同じ高さだ。岩片と砂地の中に何種類もの高山植物が可憐な姿を見せている。ミヤマシオガマ、ハクサンイチゲ、ミヤマエンドウ、ミヤマキンバイ・・・。三叉峰で一服してから目の前の横岳奥ノ院のピークへ。小さなコルのあと、コマクサの花を愛でたりして、10分ほどで到着。積雪の中、このピークに立った日を思い出す。

山頂からは八ヶ岳の主峰赤岳、隣に阿弥陀の姿が良いバランスで並んでいる。別名諏訪富士と呼ばれる蓼科山、本物の富士山や期待の南・北アルプスは雲が絡んで確認できない。かすか浮かぶのは中央アルブスか。薄く藍色の連山は奥秩父の山々らしい。目の前の大同心の岸壁には、登攀中の二人のクライマーの姿も見えた。

三叉峰まで戻って休憩。あとは同じ杣添尾根を下山。足が重くなっていることもあり、長い長い下りだった。2回ほど休憩を取って別荘地帯まで下ったところで、駐車場の場所が分からない・・・別荘地の中を少しさまようと『登山者駐車時場』の標識が目に入ってヤレヤレ。

高低差は約1100m、休憩込みで7時間30分の登山だった。


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