山のエッセイ3048  up-date 2002.05.20 山エッセイ目次へ

やがてゴミに
先日、奈良県大峰山系の山を歩いてきました。
登山道を歩いていると、雑木の幹に手製の板切れがぶら下がっていました。まだホヤホヤの新しいものです。タテ15センチ、横10センチ、ハガキほどのものです。そこに書かれてあるのは
「自然を大切に ゴミは持ちかえりましょう云々 ○年○月○日 ×××山の会」
サインペンらしい小さな文字で、赤、緑、黒などを使っています。そばを通っただけでは何を書いてあるかわからず、近づかないと読めません。
山頂までに4つか5つは目につきました。

同じような意味の注意喚起の看板は、地元町村によるれっきとしたものがあります。屋上屋を重ねるようなこんな板切れを、何の意味があると思っているのでしょうか。多分1年も経ずして文字は消えるでしょうし、ただの板切れとなり、ゴミとなる運命です。
書かれている趣旨を、自ら破るお手本のような行為ですよね。
やっていることは善意にもとずくもので、それを非難がましく言うのは不本意ではありますが、それにしてもかなりの方向違いは否めません。
×××山の会といいますから、何人かでやったことと思いますが、誰一人「ちょっと待てよ」というくらいの気が回らなかったのでしょうか。ちょっと残念です。