山のエッセイ3052 up-date 2002.10.01 山エッセイ目次へ
5月からこのかた、山行がめっきりと減ってしまいました。 長野への転居が決まり、新しく住む家のリフォーム、そして引越しと雑用に追われていて、登山適期の半年間、完全燃焼するような山行が一つもないままに過ぎてしまい、本来ならここで切歯扼腕、悔しがらなくてはいけないに、なぜかあまりそうした気持ちが湧いてこないのです。平然と落ち着いていられる自分が不思議に見えます。 理由は思い当たりませんが、これは多分歳を取ったということかもしれないと思っています。 こんなことも多くなりました。 それは山行から家に帰ると、日をおかずに山行記録を綴り始めるのを習慣にしてきました。ところが驚くほど記憶が消えているのに気づきます。 山を歩きながら「このことは覚えておいて山行記録に書きとめなくては」と思っていたことが、いろいろとあったはずなのに、ワープ ロで文章にする段になると、さっぱり頭に浮かんで来ないことがよくあります。これも年のせいかもしれないと思っています。 そのときは大事なことのように思えても、忘れてしまうということは文章に残すような、たいしたものではなかったのだ、つまり時間経過という“ふるい”にかけられても忘れないようなことが山行記録に残ればいいのだと、変な納得をしているこのごろです。 |