山のエッセイ3084  up-date 2004.09.19  山のエッセイ目次へ

自然を愛する登山者?
“自然を愛する”仰々しく考えれば『地球環境を汚染から救え』なんていうことになってしまいそうですが、そんな大げさな話ではありません。

山が好きな人、登山を趣味とする人はみんな自然が大好き、自然を愛する人なんでしょうか。普通は好きで愛しているものに対しては優しい心遣いをし、大切にするものですよね。
実は登山者の中には顰蹙を買う行為を平気でやっている人もけっこう多いのです。それもかなり登山を続けてきているような人の中にもしばしば見かけます。

・ある山のグループに同行したときのこと、リーダーは歩きながら鼻をかんだ紙をポイと登山道脇へ投げ捨てていました。飴の包み紙も同様。えっ、リーダーなんでしょう?と驚きました。
・北海道の石狩岳とニペソツの山頂に東京有名私大K大学ワンダーフォーゲル部の登頂記念プレート、それも赤と青のけばけばしいアクリル製のものが置いてありました。いったいなんのために。
・あるベテランについて山中1泊の登山をしたときのこと、国立公園内の樹林の中で焚き火をし、翌朝残飯、紙くず、焚き火の残りなどを気休めの浅い穴を掘って土をかぶせて、「これできれいに片付けた」という顔をしていました。

山へ登る人を見ると、きっと自然が好きなんだろうなあと普通は思います。しかし必ずしも自然を愛するから、自然が好きだから山へ登るとは言えないようですね。

さて私は・・・・・やはり山が、自然が好きなんだと思っていますが。
顰蹙行為はなくなったわけではありませんが、最近山がきれいになってきたような気もします。それだけに依然平気な顔でマナー違反をする登山者が余計気にかかります。