山のエッセイ3092  up-date 2005.08.22 山のエッセイ目次へ

白馬大雪渓の事故
夏山最盛期を迎えた白馬岳大雪渓で崩落事故がありました。
このコースは何回か歩いていますが、杓子岳からの崩落は断続的に続いていて、落石の音が絶えることはありません。、普通なら落石の音を聞けば注意を引き付けるのですが、この大雪渓ではいつものことで特別の注意をしたことはありません。

油断と言えば油断でしょうが、今回の場合気づいてもそれを避ける余裕はたぶんなかったと思います。私も同じコースを1週間前に歩いていました。何事もなかったのは『運』だけかもしれません。私が事故に巻き込まれる可能性だってかなりあったわけです。

これは登山に限らず海でも、旅行でも、バラグライダーでも何らかの危険は潜んでいます。街を歩いていたって何が起こるかわかりません。
ひとつひとつ怖がっていたら家の中にじっとしている他はありません。いや、家の中にいたって絶対安全とは言えません。

もちろん注意は必要ですが、あまりにも臆病になりすぎてはいけないような気がします。『運』を信じて行動しなかったら何一つできません。特に山登りはそうだと思います。

あえて危険にさらされるような行動はしませんが、あの事故にめげずにこれからも自己責任において山歩きを楽しみたいと思っています。