山のエッセイ3102  up-date 2006.08.06 山のエッセイ目次へ

とかく趣味の世界は
味ゴルフ・・・だれかれつかまえてはフォームやら何やらの講釈・・・(この人ゴルフの腕前がそんなにあったっけ)
趣味釣り・・・・この間釣ったやつは××センチの大物、エサは○○で仕掛けは・・・(見た人は誰もいない)

それが針小棒大な話であっても、本人は陶酔の境地で延々と話しつづける。これが趣味の世界というものです。でもそれも程度もの。

先日北アルプスへ出かけて山小屋へ泊まりました。夕食時までの1時間半ほどを外に出て石に座り、のんびりと山を眺めていました。隣に男性二人連れが座りました。そこへ女性たちが近づくと「ここに座れますよ」と誘導。それから始まりました。
いかに山をたくさん登っているか、女性から山の名前が出ると自分は何回登ってああだったこうだったを武勇伝まがいに話しまくります。およそ山のことで知らないことは無いといわんばかり、その話しぶりは自己顕示欲の見本のよう。北海道のあの山は10人で登って、そのときは・・・九州の○○山は13人パーティーで自分がみんなの面倒を見て・・・・、若いときは岩を・・・・

ぼつりぽつりの邂逅なら気持ちよく耳に届くのでしょうが、陶酔の心地全として周りに聞こえる大声でしゃべりまくるのは、耳障なだけの騒音に過ぎません。女性はしばらくしてそ場を離れていきました。
外に限らず山小屋の中だってけっこうこうした輩はいるものです。部屋の中だと逃げ場所もありませんから悲惨です。苦々しい思いで話の終るのを待つのみです。

趣味とは自己顕示そのもの、所詮そうしたものなんでしょうね。自己顕示を取り去ったら趣味は成立しないのかもしれませんが、それも程度ものということにしておきましょう。


考えてみれば私がこのHPで山行の記録などを公開しているのも似たようなものでしょうね。あえて弁解がましい理屈を言えば、見るか見ないかは自由、イヤでも耳に入ってくる自慢話とはちがいます・・・・なんていうのはいいわけになるのかどうか?