2日目(九十九島シーカヤックトレーニング)
予定では出発日。朝から風が強まってきた。 こちらにむかって接近してくる台風11号の影響だ。 雲仙に雲がかかる。 「雲仙に雲がかかると風が強くなる」 という昨日の原田さんの言葉、Ryuさんの調整池の水を顔 にかぶらないでねというメールに、本日の航海延期を決定した。 やってやれないコンディションではないが、ウサギが飛び始めた 調整池に真っ向から立ち向かうのは、気分が乗らないし、初めて 漕ぐ小野ちゃまや、ちゃわんやさんに、ここまで、ひどい条件で 漕いでもらうのは、忍びない。 悲痛な決意でバトル体制を整えて現れた山崎さんと、、 忙しい時間をやりくりして来て下さった原田さんに、中止を伝える。 「雲仙に雲が、かかっとるもんな。。。しょんなか。 越える時、風に煽られると危険やもんな」 と原田さん。二人とも、明日は予定があって同行できないので、 本日の出航を見合わせるのは残念そうだった。 気持ちが痛いほどわかる。僕も残念でならない。 だけど、自然に逆らうことは、諫早干拓や、川辺川ダム推進事業と 同じだ。僕は自然には逆らわず、恵みだけを受けたかった。 勝てない喧嘩はするものじゃない。 雲仙普賢岳の山頂を、すっぽり覆う雲、それが答えだ。 中止になって、ぽっかり空いた本日のスケジュールをどう埋め ようか?と考えていたら、時津さんたちの干潟ツアーに参加して 元気な干潟に触れにいく旅と、野元さん提案の風の影響を受け ない九十九島でのシーカヤックトレーニングのふたつが候補に あがった。 僕は、生きている干潟で、元気に跳ね回るムツゴロウ達を、是非、 一度目にしてみたかった。けれど、小野ちゃまと、野元さん、 ちゃわんやさん、ひらめちゃんの隊員一致で、九十九島で シーカヤックという案が通ったので、九十九島にバカンス、 いやもとい、トレーニングに向うことにする。 シーカヤックを漕ぐものにとって、長崎県の九十九島は魅力的 なフィールドのひとつだろう。決定してしまうと、初めての長崎だった こともあり、楽しくなってきた。 ムツゴロウ達には人力で会いにいった方がいいと変に納得して、 逆方向の佐世保へ。 佐世保には、ちゃわんやさんの友人のぎんちゃんも住んで いるので、仕事を抜け出してもらって、シーカヤックトレーニングに 同行してもらう。ムツゴロウとの出会いは惜しことをしたが、 今回サポートに人吉から、足を運んでくれたひらめちゃんや、 ぎんちゃんも楽しんでもらえたようで、良いアクティビティになった。 九十九島のアイランドホッピングを楽しんだ帰り際、ぎんちゃんから エビスビール1ケースの差し入れ。 この時を境に、べさはや隊の公式燃料はビールへと変貌を 遂げるのである。 夕方、諫早の身障者施設「でてこいランド」に、ごやっかいになる。 駅前で道を尋ねていると、国土交通省がつくった巨大防災スクリーンが 目にとまった。災害情報と称する笑止千番のプロパガンダだ。バカな税金の無駄使いに怒り爆発。 後ろめたい事業、無駄な事業さかげんに比例して、 こげんアホな施設が雨後のタケノコのように作られる。
でてこいランドで、山崎さんや原田さんらと再会。