べさはや第6話
「鮎の気持ち」

2002/08/02

べさはや陸の部(第6話)陸の部第一日。

(8月2日)水島神社〜人吉中川原公園

いよいよ後半戦、球磨川、川辺川を溯ぼって 川辺川ダム建設予定地側の、つんつん椿の樹を 目指す旅の再開だ。

先日のシーカヤックゴールの後、べさはや隊 スタッフの僕と、ちゃわんやさんの 二人は、毎日、準備に走り回っていたのだ。

リレー案作成、マスコミリリース、中川原でのビデオ 上映会の準備、幟や、横断幕、プラカードの手配、etc...

そして、キャンプサイトを訪れた人を、もてなす ための、天然鮎の捕獲や、やまめの捕獲。

そして、まる1日は、泥で汚された川辺川の 異変の謎を調査すべく、たも酎、ユキねえも 加えてにわか探偵団を結成して、 国土交通省の赤土放流という悪行をつきとめたり して大忙しだったのだ。

川辺川の支流、入鴨川で、砂防ダムの浚渫(しゅんせつ)作業が行われており、 赤土で染まった水がダムの取水口へ。そのまま梶原川の放水口から、濁った水が排出。 鮎がこれから美味しくなるタイミングで、この悪行!

陸の部がはじまる8/1の前夜に、八代の二見豪邸に宿泊させてもらい、 出発地点の水島神社へ。 最初の区間は八代漁協の藤原さんがインフレータブル カヌーを僕と漕いで下さることになった。 忙しい時期の漁を休んでの参加は、ほんとうにありがたい。

八代から、サイクリング・ルックでバシっと決めた 右田いくみさんが、MTBで登場。

なんと、つるさんも見送りにきていただいた。 二見さんが、ナイトをつとめる 美女、津田さんもやってきてくださる。

新聞も2社、取材を受ける。

二見さんに、墨をもってきてもらって、 ラスタカラーの旗に「べさはや」の文字入れ。 やっぱり、旗がないとね!

清川さんが車に川辺川のステッカーで 貼り付ける。なんかいいぞお!

みんなに見送られてて、球磨川の河口を 上流に向かって出発。 藤原さんと漕ぐのが楽しい。 おっきか背中。 海苔の話や、手長えびの話をしていると ゴールの港があっという間に近づいてきた。

陸をみると、へんなおっさんが、ポリタンクを 下げて自転車をこいでいる。

あの、ポリタンク、、、、 ひょっとして、諫早湾の調整池の水じゃあ。。。 フネをみると、積んだとおもったポリタンクが どこにもない! というと、あのおっさんは、、、 穂田さんだー。 見送りに遅れた穂田さんは、人力でつなぐため、 ポリタンクを下げて自転車でおっかけてきてくれたのだ。

またまたエラーを救っていただいた。 ありがとー。

藤原さんと固い握手をかわして、いったんお別れ。

MTBにチェンジして、僕と右田さんとで、 坂本村をめざす。 MTBの右田さんも道を行く人を止めては、ビラをくばる。 信号待ちの車にも。

こちらを見ながら、キラキラした表情で、

「ダム反対が言えて、嬉しいー!ストレス解消!」

そう言ってくださるだけでも、べさはややった甲斐があったなあ。 右田さんの発案で、球磨川漁協や、国土交通省などに 寄り道しながらの旅になる。

ダム反対派の漁民の三室さんのお店に挨拶にいくと、 たまたま源流水リレーの取材にこられていた 雑誌「Be−Pal」で、「川辺川に行こう」を連載中の 毛利さんに、偶然出遭う。

諫早の牡蠣殻を写真に撮っていただく。

それにしても、サポートにまわったちゃわんやさんの 調子が悪い。昨晩から悪寒を訴えていて、 今朝から発熱しているのだ。 頭に手をあてると、尋常じゃない熱だった。

移動人員を減らせば、サポートをだせるから、 運転をやめるように言っても、がんとして 首を縦に振らない。

「だめになったら、いうけん。。。。」

後で、聞いたら、1台より2台の方が、カッコつくっしょという ことで、ギリギリのがんばりをしてくれていたらしい。 この日、自宅にもどると、39度9分。 立っているのも不思議なくらいの熱というのに。。。。

荒瀬ダム手前で、人吉から汽車でやってきた、たも酎 と合流。右田さんと、たも酎とで、荒瀬ダムの つっかい棒とよばれる、魚道施設の見学。

ビデオでは山のような鮎が遡上している映像が 流されていたが、実際の水槽には、一匹たりとも 見えない。誰一人おとずれない設備は、クーラーが キンキンに冷えており、お金をかけたパンフや展示品の 数々。なにを考えとるんやろう。これ作った人は。。。 なん百段もある魚道を上り切った魚は、流れのまったくない バックウオータに出て、進む道はきめられまい。 しかも疲れて上り切った魚道の出口には、 ブルーギルや、ブラックバスが補食しようとまちかまえている。

なぜこんなものに、何十億もの大金をつぎ込むのだろう。 いま、この荒瀬ダムをとちこわそうと運動さて始まっている というのに。。。

そんないわくつきの、荒瀬ダムのバックウオーターを 清川さんと、たも酎が、インフレで出発。 約5kmくらいを遡上してもらう。

午後一時をまわっており、ランドアースのランチを襲撃して ビールやメシをたかろうとしていた一行のもくろみは はかなくも砕け散るのであった。

しかし、球泉洞駅前の川口商店で、川口のオンちゃん、 オバちゃんに、お昼をしっかりごちそうになるのであった。

球磨川沿いの旧道を、たも酎と、僕がMTBでランデウー。 おもったより傾斜もきつくなく、木陰で、くだりになる時は、 至福の時を味わう。 川を見ながら行くというのもいい。 人吉の市街地前で、僕は清川さんにバトンタッチして、 一足先に中川原へ。

陸の部1日目は、無事終了したのであった。

ちゃわんやさん、ほんまにお疲れ様でした。


県民の会のHP。