朝日岳敗退

朝日岳山開きの登山に参加

日程

富山に居ながらなかなか登れない山の一つが朝日岳だ。私はこの山を山頂ピストンで終わらせるつもりはなかったのだが、そうすると思いのほか大計画になってしまい、手の出せない山になっていたのだった。朝日岳山開き登山に誘ってくれたのは母だった。特に断る理由はない。北海道計画の練習にするつもりで参加を決めた。

(記録は紛失していて撮った写真も何を撮ったかよく分からない状態です

6月24日 富山小川温泉元湯越道峠=北又小屋=イブリ山=朝日小屋
6月25日 朝日小屋=イブリ山=北又小屋=越道峠小川温泉元湯富山

山行記録

朝から雨が降り続いている。まだ梅雨も明けていないから当然だ。自宅から車で集合場所の小川温泉元湯へと向かった。初めて行く場所なので早めに出る。うまく集合時間の30分前に到着したが、既にかなりの人が集まっていた。心配していた駐車場は確保されていたが、やはり屋根のある受付まで少し遠くなったのが残念。車庫の建物の中で出発式に参加し、ようやくバスに乗り込む。

  
左:小川温泉元湯
右:五合目付近?

小川温泉と北又小屋を結ぶ湯の瀬北又線は普段から入口のゲートが閉まっており一般車の乗り入れが禁止されている(タクシーは可)。その道をバスはゆっくり進んでゆく。今回は途中の道路が破損している為に越道峠から歩くことになった。約40分のアルバイトである。北又小屋で一旦休憩してから、吊り橋を渡りようやく登山道に乗り出す。始めから急な登りが続く。雨具を着けていると非常に暑い。ただ歩行ペースは遅く、思ったほどには疲れなかった。

  
左:イブリ山
右:夕日ガ原(往路)

食事は各自と言う事だったが五合目あたりで揃って昼食となった。雨が小降りになって来たおかげでようやく腰を落ち着ける。五合目と言ってもイブリ山の五合目、まだまだ先は長い。雪渓はイブリ山の手前から始まった。急な登りをキックステップで進む。イブリ山の山頂は視界が悪いのとなだらかな地形でいかにも通過点といった感じだった。ほとんどの人がここで軽アイゼンを着けた様子。私はあまり疲れていなかったのでアイゼンを出すのを思いとどまった。視界は悪いままなので足元のベンガラと踏み跡だけが頼りだ。岩場もあったが、単調な雪渓の登りがひたすら続く。いつもと歩行速度も違うので夕日ガ原を抜けるまでどこをどう歩いているのかさっぱり分からない状態だった。


朝日小屋

夕日ガ原を抜けると地形に変化が現れてすぐに見分けがつく。朝日小屋に到着して30分もしないうちにガスが流れて景色が眺められるようになった。翌日の天気も期待できそうだ。晩には山開きの神事のあと、むぎや節などの余興もあってなかなか楽しむ事ができた。ついでに私が一般参加者で最年少だと知らされる。そうなのか。

  
左:夕日ガ原(帰路)
右:北方稜線の山々

翌朝のご来光登山は視界不良と残雪の為に中止となった。越道峠まで歩くのでいつもより具合が悪いと言うのもあるかもしれないと思っていたら、山開きで山頂に登れる確率は1/4ぐらいと聞かされた。大所帯はやっぱり判断が厳しい。ガスが上がり視界が開けて来たのは朝食を食べ終わってからの事だった。ちょっと遅い。小屋を出ると前日は見えなかった夕日ガ原がすっきり見えて気持ちよかった。途中からは北方稜線の山々を望む場所に出る。雪渓は適度な傾斜が続きとても歩きやすい。

  
左:イブリ山
右:北又小屋

イブリ山を越えると急坂が始まった。直下の雪渓は用意されたザイルを伝っていく事になる。さすがに登りの時のようにはいかず、恐い瞬間だった。雪渓を抜けるともう安心。道はまだ濡れているが、前日よりもずっと快適に下山することが出来た。北又小屋で昼食代わりの素麺を頂きながら休憩。さらに越道峠まで歩いた。そのままバスで小川温泉元湯まで行き、自由解散。とりあえず風呂に浸かり、なおらい会にも少し顔を出してから帰路についた。まわりの人達との会話も弾んで楽しい登山だった。

余談 この時持っていった12爪アイゼンは全く使わずに終わった。軽アイゼンは母が使っていた。
北海道に行ったことのある人が何人かいて、次の北海道計画の参考になった。
2000年 HOME 大雪山・トムラウシ山