鍬崎山

(2089.7M)

たぶん五回目

日程

朝、あまり早起きせずに会社に行くような感じで出発して一日山歩きして無難に帰ってこられる山、それが私にとっての鍬崎山だ。せいぜい年に一回来るのが精一杯なのだがあくまで位置付けはトレーニング。11月の立山が初冠雪した時期がちょうど暑くなく雪もなくて良い。

(元々記録は付けてません)

11月23日 雷鳥バレースキー場=鍬崎山=雷鳥バレースキー場

山行記録

このところ鍬崎山には五年ぐらい連続して挑戦している。昨年は時期が遅かったせいで積雪が多く大品山で引き返した。今年はその轍を踏まぬよう11月に登る事にする。この時期雷鳥バレースキー場のゴンドラはシーズン前の運休で利用できない。いつも通りスキー場の駐車場に車を停めてそこから歩く事にする。

まずは山野スポーツセンター横の舗装道路から登り始める。立山山麓家族旅行村のケビンが建ち並ぶ場所を通り抜け、さらに奥へ進むと川があり橋を渡って道標に従い右へ進む。そこからは樹林帯に入り、林道を歩く。1kmほど行くと再び道標があり、龍神の滝へ向かう遊歩道に入る。林道からは最初下りになるが徐々にトラバース気味となりいくつか小沢を越え、ベンチのある百間滑へと至る。階段や木道が整備されているので楽に歩けるが濡れた木道は非常に滑りやすいので慎重に歩く。

百間滑と呼ばれる一枚岩の河床を眺めながら一休み。ここから龍神の滝まで遊歩道はこの沢沿いに作られている。と言っても別に沢を眺めながら歩けるわけではない。枯沢に出たり入ったりを繰り返し、なんとか沢と平行に歩いているといった感じだ。遊歩道とはいえ先程までの整備ぶりと比べると雲泥の差だが、修復箇所も多く整備のしようが無いのだろう。鍬崎山まで単調な登山道が続くのでここは結構貴重な場所といえる。やがて龍神の滝が見えてくるが、水量は少なくあまり見ごたえはなかった。

龍神の滝を過ぎるとあとは瀬戸倉山までほとんど階段の道。コースのしんどさだけを見るならここが今日一番だろう。瀬戸倉山までの後半部分は九十九折れの階段が休みなしに続く。木々の間から望める大辻山がちょうど瀬戸倉山と同じくらいの標高なので参考になる。山頂の反射板は直下になってようやく見えて来る。かなり息が上がってしまったので山頂のベンチに腰を落としてしばらく休んだ。

瀬戸倉山からは鍬崎山までまっすぐ稜線を歩いて行く。ようやく足下も遊歩道から登山道らしくなってくるが瀬戸倉山直下の登りに比べるとかなり歩きやすい。次のピークの大品山までは登山道も良く歩かれ、距離も短いので楽に歩くことが出来る。特に疲れも出ない場所だがこれからの事を考えてやはり山頂で休憩した。

さて、大品山からが長い。登山道も斜度がきつくなり今まで以上に歩きにくくもなる。だが一本道なので全く迷う心配はない。大品山を出ると通行止めになっている粟巣野からの分岐を過ぎ、すぐに鞍部へと下降を開始した。瀬戸倉山から登った高度があっという間に消えた。登り返しの階段はかなりきついのですぐにペースを落としてこれからの長丁場に備える。距離が長いので最初の目標は標高1500M付近の肩に次の目標を1756M峰に置いてひとつずつクリアするのが最近の私の登り方。気分的にかなり楽だ。1500Mを越えると雪が積もってきて滑りやすくより困難が増したが積雪が15pを越えてくるとそれはそれで歩きやすくなる。アイゼンなど持っていない時なので体力的に大変だったが足の運びは順調でトレースを頼りながらなんとか鍬崎山の山頂に到着する事が出来た。山頂には30cm程の雪が積もっていた。山頂からの景色はこれまでになく良かった。

山頂には確か4人程の人がいたが自分が一番最後の到着で、十分に休みを取ったせいもあり一番最後の登山者となった。下山は往路を下ったが、やはり中途半端な積雪の場所で何回か転び、ヨタヨタになって随分遅れてしまう。そして瀬戸倉山で日が暮れてしまった。ヘッドランプ持参ではあったが龍神の滝コースは足下が悪く危険なのでゴンドラ駅からスキー場を直接下る事にした。ゲレンデは最初麓が見えずとまどったが、慣れればヘッドランプも要らないほど簡単に降りる事が出来た。

  
左:鍬崎山山頂
右:弥陀ヶ原

       
左:立山カルデラ
右:白山

余談 鍬崎山もようやく慣れてきたような気がした。
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