鋸山

(329.5M)

先週の総決算

日程

千葉の山と移動時間を甘く見た第一次千葉計画は完結することなく終わった。しかしすぐに復活戦の機会が訪れた。(株)アルプスエンタープライズ社のツアーに参加するため翌週千葉に行くことが決まったのだ。駅から登ることが出来る鋸山は千葉の山の中ではアプローチが格段に良い方だ。それでも上野から二時間半以上はかかってしまう計算なので油断は禁物だ。

5月10日 上野駅(13:15)千葉駅(14:20)浜金谷駅(16:00)=観月台(16:15)=十州一覧台(16:30)=鋸山山頂(17:00)=十州一覧台(17:30−18:10)=保田駅(19:00)千葉駅(20:35)上野駅(21:40)

山行記録

例によって前夜妹の家で一泊し、兄弟で一杯やって寝たのが午前4時。アルコールと睡眠不足で重い体を起こして上野駅を出たのは午後の1時過ぎ。ほとんどギリギリの時間なうえに、無意味に各停を利用したために予定よりもかなり遅れた出発になってしまった。保田駅から登る予定もあったが、時間がないので浜金谷駅から登る。頭の中は焦りだけが支配していた。

         
左:北から見た鋸山
右:稜線巡視路入口

日没までには何としても下山したい。とにかく駅を出ると走り出す。サブザックで来たのが正解だった。駅から登山口まではJRの「駅からハイキング」の幟が立っていて迷うことなく駆け抜ける。登山口から長い階段を登りきったところが観月台。金谷港一帯が見渡せる。そこから一旦下り、ゆるい登山道を歩いてゆくと石切場として垂直に切り開かれた鋸山の北壁がだんだん近づいて来る。再び階段が始まると途中で石切場に向かう道をやり過ごして上へと登ってゆく。登りきると日本寺の北口に出た。ゲートは無人でそのまま通過する。ロープウェイからの道に出合い、さらに階段を上り詰めたところが十州一覧台で南北に広い景色が得られる。垂直の壁を上から覗き込めるので高度感もなかなかのものだ。稜線への入口はそこから日本寺正面に向けて200Mほど階段を下りた場所にあり、「ロッククライミングを禁ず」と書かれた立て看板が目印になっている。

           
左:鋸山山頂
右:金谷港

稜線の道はアンテナ塔の巡視路として使われている作業道だ。登山道としては荒れ気味だが作業道としては歩きやすい。アップダウンの続く稜線をひたすら歩いてゆく。思ったよりも階段が多い。途中で何度もピークを越える。ほとんど樹林帯の中を歩くが景色の良い場所も何ヶ所かあった。そうして歩いた何度目かのピークの一つに鋸山の山頂があった。狭い山頂には三角点と方位盤が設置されているが、なかば樹林に遮られて展望は限られている。写真を撮ると早々に引き返した。急いで来た甲斐があって日没までに山を下りられそうだ。


南から見た鋸山

再び十州一覧台にて休息をとる。展望台は既に誰もおらず静かに時間が過ぎてゆく。第一次千葉計画ではここから夕日を見る予定だったのでそれに合わせてじっくりと待つつもりだ。しかし期待に反して太陽は雲の中に消えていってしまった。仕方がないので山を下りる事にする。今度は来た道とは反対側にある日本寺本堂の方に向かった。ひたすら石段が続く。途中からは新しくて綺麗な石段だ。千五百羅漢が並んでいるが、何カ所にも分散していて壮観とは言い難い。やがて大仏のある広場に出たがあいにくそれは修復中。さらに下にある本殿は仮殿のままと明治以降の荒廃ぶりばかりが目に付いた。日本寺を出ると道標に従って道路を歩き、保田駅に着いた。そのまま往路を東京方面へ向かう。とにかく日没に間に合って良かった。

余談 時間があったので石切場に寄れば良かった。
さすがに観月台までしか走りが続かなかった。体力不足が身にしみた。
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