木曽御嶽山

(3063.4M)

開田高原はガスの中

日程

御嶽山に登るのは三年ぶりだ。以前二ノ池小屋でバイトしていた事もあり、私が今まで一番たくさん登っている山でもある。いつもは時間が無く、黒沢口の中ノ湯から登ることが多いのだが今回は開田口から登ってみることにした。多少荒れているとは聞いていたが、バイトしていた頃は開田小学校の生徒も集団で登ってきていたので問題ないだろう。といっても十年も昔の話なのだけど・・。

7月14日

富山(04:50)御嶽山登山口(09:10)=三ノ池(12:50)=摩利支天(13:30)=二ノ池小屋(14:20)=剣ヶ峰(15:00)=二ノ池小屋(16:00)

7月15日

二ノ池小屋(04:40)=剣ヶ峰(05:00)=二ノ池小屋(07:00)=飛騨頂上(10:50)=継子岳(11:30)=四ノ池(12:30)=御嶽山登山口(15:20)富山(19:00)

山行記録

四時に起床。外はまだ暗い。朝食を食べて用意してあった昼食を手に家を出る。いつもの御岳登山ならだいたい八時に自宅を出るのだが今回は開田口、何時間かかるのか予想がつかない。富山から木曽福島まで車でちょうど四時間だ。開田高原までならいくらもかかるまいと思っていたが,一度通り過ぎてしまい時間を空費してしまう。まず御嶽高原マイアスキー場に向かうようにして、御岳登山口と書かれた看板で道を曲がり、砂利道を進むと御嶽山登山口だ。駐車スペースはなく、200mほど下った林道分岐点横に車を停める。ここには3台ぐらい入りそうだ。

  
左:御嶽山登山口(開田口)
右:倒壊寸前の七合目避難小屋

歩き始めてすぐに鳥居が現れる。開田口は御嶽教とあんまり縁がないのかと思っていたけど、そうでもないらしい。三ノ池にも近いしな、とか思いながら先へ進む。林の中の湿った道を沢沿いに歩いてゆくと五合目だ。少し歩くとちょっとした登りになり、尾根に出る。道が乾いているだけでだいぶ歩きやすくなった。何回か倒木を乗り越える。しばらくだらだらした登りが続く。突然開けた場所に出たと思ったら七合目の避難小屋があった。すでに床は落ち、倒壊寸前だ。小屋の前で昼食をとる。ここは割とスペースがあるので休憩にはちょうど良いところだ。

         
左:三ノ池
右:摩利支天分岐の看板・・蛙たちも呆れかえるゴミは持ち帰ろう

だんだん登りがきつくなってきた。登山道は沢の中を出たり入ったりしながら高度をかせいでゆく。三ノ池までの最後の登りだ。ここで何度か雨に降られた。雨具をつけると止むような短い雨で非常にやっかいだ。ガスのためせっかくの開田高原の展望も望めない。急登が終わるといきなり三ノ池に出た。祠のそばで五人くらいの人が休んでいる。飛騨口から登ってきたとのこと。急登で疲れたので池の水で顔を洗い少し休んだ。雨はもうやんでいて、摩利支天の分岐にさしかかる頃にはガスも流れて剣ヶ峰や三ノ池が見え始めてきた。呆れかえるの看板はもう文字が消えかかっていた。時間があるので摩利支天まで行くがガスのため景色は良くない。

  
左:賽の河原から剣ヶ峰、一ノ池の外輪山。
右:剣ヶ峰からの日の出

賽の河原まで戻ると一瞬ガスが晴れたので写真を撮った。ここからあと一登りで二ノ池小屋だ。最後だと油断すると意外と疲れる登りだが、ようやく到着。予定より大分早く着くことが出来た。小屋に入ってびっくり、小屋番も経営者も去年から替わったとのことだった。気を取り直して頂上の社務所に行く。ここのおじさんにはアルバイトをしていた頃、失敗したとき特にお世話になった。夕食の手伝いを頼まれていたのでいい加減に切り上げて小屋に降りる。

  
左:剣が峰から二ノ池、継子岳、見えにくいけど乗鞍岳
右:継子岳山頂の祠

朝起きると空がもう明るくなっている。小走りで山頂に向かった。すでに山頂は混み合ってきている。ご来光のあと、またまた社務所で時間つぶし。忙しいところをご迷惑かけてしまった。気が付くと朝食の時間も過ぎている。白装束の御嶽講の集団を避けながら急いで二ノ池小屋の方に戻った。朝食の手伝いを放棄したのに小屋番のおじさんは何も言わず昔話にもかまってくれた。感謝。いい時間になったので小屋を後にする。三ノ池への分岐を見送り、五の池小屋で休憩。2000年に建て替えられたと言うだけあってきれいだ。小屋番の人も若くてホームページまであると聞いた。以前は薄暗い小屋に真面目で偏屈そうな爺さんがいたものだが・・。やはりこの三年で御嶽山は変わった。

  
左:右:四ノ池

飛騨頂上を後にし、稜線に沿って継子岳へ。四ノ池が手に取るようによく見える。反対側にはチャオ御岳スノーリゾートが見える。今度来るときはこの日和田口にしよう。稜線上を進み、四ノ池への下りにかかる。道が分かりにくいが視界がよいので問題なく降りることが出来た。明るい緑の四ノ池は殺伐とした高山地形の御嶽山では特異な存在だ。お花畑でしばらく休息して三ノ池から往路を引き返した。行きも帰りも開田口登山道では人に出会わなかった

余談

開田口はやたらと階段の多い他のルートに比べてまだ自然な山行が楽しめると思う。登山道もそんなに荒れてなかったです。
七合目の避難小屋は最悪使えないこともないと思いますが、私は入る気がしませんでした。

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