秩父御嶽山

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秩父山行番外

日程

いよいよ連休最終日。しかし全く予定は組んでいなかった。どこか観光と言うことで秩父事件関連の史跡を調べたりしていたのが結局まとまらずに終わっていたからだった。朝になってようやく地図を眺める。前日の疲労もあり十分な余裕をもって行動出来るところ。となると自ずと行ける場所は限られてくる。秩父御嶽山、ここなら問題なく登って来られるだろう。山を下りてからの事は時間が有ればまた考えればよい。

5月5日

秩父駅(07:47)三峰口駅(08:15-25)=登山口(08:35)=秩父御嶽山(10:55-15)=御嶽山休憩所跡(12:15)=登山口(13:00)=三峰口駅(13:25-56)長瀞駅=ライン下り長瀞駅=上長瀞駅秩父駅(16:51-20:05)

5月6日 富山(02:14)

山行記録

行き先を考えている内に時間が過ぎていった様だ。この二日間と比べ遅い出発になる。連休最終日ではあるが秩父を出るのは夜の八時、秩父御嶽山なら十分行って帰って来られるだろう。秩父駅から三峰口へと向かう。乗客は少ない。前日同様朝食は車内で済ませる。電車での時間も十分にあるので慌てず余裕を持って三峰口駅を出た。登山の格好をした数人はバス組のようだ。一人登山口のある町分の集落へ向けて歩き出した。

  
左:三峰口駅
右:町分登山口

荒川にかかる白川橋を渡り国道140号を横断、旧道に入る。贄川宿の説明板があり、ここがかつて秩父と甲州を結んだ秩父往還道の宿場町だと知った。集落に入る手前に看板がありここが登山口。道路を左に折れ少し登ると木の道標があり、今度は常明寺の墓地の間を抜けて山に取り付く。すぐに樹林帯の急坂になり、鉄塔の下に出る。三峰口駅方面がなかなか良い景色だ。

        
左:鉄塔下から三峰口駅方面
右:杉林の登山道

まだ少し急坂は続く。昨日までの百名山と違って少し道が悪い様な気もしたが尾根の肩へ出ると傾斜も緩やかになり、歩きやすくなった。林業の作業道としても使われているのだろうがきっと昔からの道なのだろう。やがて主尾根の分岐点に出て古池から来る道と合流する。植林地も抜け、ヤセ尾根となり、いよいよ御嶽山登山の核心部かと思った瞬間、わずか数メートル下に林道が走っているのを認めた。林道がこんな上まで来るなら登山の対象としてどうなのだろう。そう思うととても残念な気持ちになった。気を取り直して登りにかかる。強石方面との分岐を過ぎるとヤセ尾根を山頂までわずかだ。

       
左:秩父御嶽山山頂
右:両神山(右手の奥)

狭い山頂には誰もいなかったが立派な祠が建っており信仰の山として大事にされている様子だった。木曾御嶽山の大滝口を開いたという普寛上人の故郷であり、この秩父御嶽山も普寛上人が開いたとか。麓に大滝村があるのも共通している。主に南側の景色が開けているが一昨日登った両神山も見える。時間はあるので誰かに写真を撮ってもらおうと待っていたら20分ぐらいで二人組の人達が現れた。写真をお願いしてからのんびり下山する。

   
左:林道 御岳山線
右:秩父御嶽山方向

落合方面へと下ると歩いて三峰口駅に行くのが少し大変なので強石方面に向かう。分岐から尾根伝いのルート。樹林帯で景色はないが歩きやすい気持ちの良い道、と思ったのもつかの間、やがて痩せ尾根の岩場となる。歩行注意と言う事なのか登山道の両側にトラロープが張ってある。変化があるのもまた良し、と足元に注意しつつ通り過ぎる。尾根を辿ってゆく登山道だが途中で林道が横切っていて尾根が切られている。看板によると登りの時に見た林道と繋がる予定らしい。林道を横断し、さらに樹林帯の尾根を下ってゆくと景色の良い伐採地に出た。間伐造成の為に迂回路が出来ている。鉄塔の場所から振り返ると今登ってきた秩父御嶽山が良く見える。途中、二組ほど人に出会う。 

  
左:御嶽山休憩所
右:強石登山口

少し下ると落合へ向かう道との分岐点に出る。杉ノ峠の休憩所というのがエアリアの地図に出ていて休憩場所になると期待していたのだがその御嶽山休憩所は倒壊し全く使用できる状態になかった。少し休んで出発。登山道は尾根を外れて九十九折に一気に高度を落とす。足を傷めないよう慎重に足を運ぶ。やがて樹林帯を抜けると周囲が開けて林道に出た。正面に見えるのは熊倉山だろうか。道標に従い、登山道をゆく。蛇行する道路を行くよりも早い。集落の中を下ってゆくとやがて道路に合流し、国道に出た。そのまま国道を三峰口駅へと向かう。連休だというのに大型トラックの通行が多く、少し冷や冷やする。

       
左:蒸気機関車
右:長瀞ライン下り記念写真

三峰口駅に着くとちょうどSLが来ていた。すごい人だかり。子供でいっぱいだ。しかし今更SLに乗れるはずもないので午後からの予定を考える。登山にしてもここと言える所がない。あえて長瀞ライン下りへ行く事にした。長瀞駅へと移動。受付を済ませる。受付のコースはBコースだった。長瀞から下流へ向かうコースだ。すると先程三峰口駅で見たSLが到着。早速カメラに収める。川まで歩いて乗船場に移動し舟に乗る。さすがに天気続きだっただけあって流れは緩やか。川岸の崖やカヌーをしている人達を眺めながらのんびり過ごす。あっと言う間の30分。終点の高砂橋に着く。途中の岩場から撮影した記念写真の販売があったが誰も買わない様子。ここはホームページ用にあえて購入する。乗船券が1500円ほどなので2000円の写真はなかなか厳しい商売に感じられた。送迎バスで長瀞駅に戻る。昼食がまだだったのでコンビニを探す。国道を上長瀞方向に歩き、食料を調達。上長瀞駅から秩父駅へと戻り、土産物屋などで時間をつぶす。あとは予定通り秩父駅から電車に乗り熊谷駅で新幹線、長岡駅できたぐにに乗り換えて富山に帰った。

 余談 とりあえず林道が完成する前に登る事が出来て良かった。
いつか秩父事件関連の史跡巡りをしてみたい。 
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