UNCLEおじさんの言いたい放題

その3音楽祭

 今年も音楽祭が無事終了しました。
 本当は先月号に書くと非常にタイムリーなんですが、音楽祭が23日、原稿締めきりが25日、ということで今月になってしまいました。
 なんでも今回から出場単位を制限したとかで、だらだら感のない内容になったそうでが、やっぱりだらだらしていたなア。
 短くなったとはいえ、あれだけの時間なので飽きがくるのはしかたないでしょうね。
 はっとするような演奏もなかったし。
 もっとも全部感動してたら疲れてしまいますけど。
 殆どは固定したバンドでの出演じゃなく、臨時結成的なグループなのでベストの演奏をしようと他を聞く余裕がないというのも問題がありますね。
 前から思っているのですけど、演奏や歌は実に一生懸命寸暇を惜しんでやってますよね。
 このへんが他の演奏を聞かない要因でもあるのですが。
 歌や演奏も大切ですがステージ全体の組み立てというか、パフォーマンスの部分がみんな足りないですね。
 入れ替えにばたばたするなんてのは一番興醒めですし、マイクセッティング等は自分がベストの位置を知っている筈ですので大スターじゃないんだから自分で動きましょう。
 もっとも大スターだって偉ぶって動かない訳じゃなく、ベストのセッティングはその道のプロが控えているので手を出さないだけのことですが。
 演劇の舞台では通し稽古というのがありますが我々のステージでも歌や演奏だけでなく、何人がどこから出てどこに立つか?入りの時間はどのぐらいかかるか?2曲演奏するなら曲間の時間は?はじまりのキッカケは?終わりを感じさせる動作は?等々を最終練習の段階でシュミレートしておかなければいいパフォーマンスにはなりませし、中身がよければさらに輝きを増し、たとえ中身がよくなくてもおまけした評価が得られるものです。
 また、出演団体を絞ったのは同じ顔が何度も出てくるのはつまらない、という意味があるのか と思いますが。
 つまらないだけじゃなく、いくつも出演するとあぶはちとらずになって実力以下の演奏になって しまうことを懸念する意味もあるでしょう。
 これは演奏だけじゃなく、あらゆる部門で各々がベストをつくしていいものをつくり上げていく訳ですから、スタッフはスタッフに専念する。
 団体を指揮・指導する人は演奏や歌に加わらない、等の専門化が必要でしょうね。
 ついでに言うと、どこでの開催でも常に現地での宿泊場所とか練習場所、はては交流会の設定等、音楽祭に直接関係ない部分も分業化できれば最高ですね。
 もっともそのへんが完璧になるとうまくいかなかった時の言い訳を探すのが大変ですが。
 全体的な印象としてはなんか古臭い曲が多いなア〜、という感じです。
 昔の「うたごえ」を聞いているようでした。
 古い曲が悪いと言う意味ではないですが、どこかでだれかが書いていたように、「今の自分を表現できるのは今出来た曲だ」とすれば古い曲を演奏していた人たちは昔に帰りたがっているということでしょうかね。
 昨今の社会情勢を見るとそれも無理ないかな?
 生活にしろ労働運動にしろ、昔はよかったもんね。


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