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日本製のシンブル

 日本では指貫は実用のものであり、一般にはコレクションの対象とはみなされていませんでした。ただし、高い陶磁器生産の技術を生かして、海外のコレクター向けにシンブルを大量に輸出していた時代があります。

 今から約25年ほど前、海外向け陶磁器の生産が盛んな岐阜県多治見地域、愛知県瀬戸地域を中心に磁器シンブルが生産され、海外に輸出されるようになりました。生産されていたシンブルの大半は、白磁のシンブルの下地に転写紙を貼りそれを焼き付けるいわゆる転写印刷によるものであり、さまざまな絵柄のシンブルが生産されていました。

転写紙の印刷 転写紙の貼り付け
 通常、転写印刷による磁器は磁器製造業者が下地となる白磁を生産し、転写紙製造業者が転写紙を製作し、上絵付け加工業者が白磁の下地に転写紙を貼って焼付け完成させるという手順で生産されますが、日本製シンブルもこのような分業システムにより生産されています。

 日本製シンブルの絵柄は、海外のコレクターを対象としていたため、海外のバイヤーが日本の輸出業者を通じて絵柄を指定(あるいは転写紙を提供)する場合が多かったようで、外国人の日本に対するイメージで「富士山」、「相撲」、「芸者」、「花鳥」などの絵柄から、海外の有名な絵画等のコピーまで実にさまざまなものが生産されていました。

 
このようにかつては大量に生産され輸出されていた日本製シンブルも、他の輸出用陶磁器と同様に、円高の影響から輸出が減り、現在ではほとんど生産されなくなっています。



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