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東信 殿城山=とのしろさん(1193m)

信州東信地方の寂峰3座を訪ねる。ガイドブックもネットの情報もない。加えて2万5千図に登山道の記載もなく、登山対象から外されたような知られざる山。低山ながらルートファインディングと薮こぎ覚悟、終日の好天予報を味方にして登ってきた。

天白山(1285m)・・・真田町  殿城山(1193m)・・・上田市  大室山(1147m)・・・旧東部町 
長野県 2006.02.22 単独 マイカー 三等三角点
コース 赤坂林道途中(10.00)−−−山道取付(10.15)−−−岩殿山(10.40-10.45)−−−駐車地点(11.25)
山頂から木の間越しの穂高連峰
県道4号線を南下、真田町から町界を越えて上田市へと入り、数百メートル走ると、道が十字に交差する。そのすぐ先に左への林道があったので勘でこの林道へ入る。雪の道だが轍が踏み固めていて走るには問題ない。産廃処理施設を過ぎると狭く勾配のきつい上りがつづく。
カーナビ画面に殿城山が入ってきた。この林道で間違いなかった。地図には登山道は載っていない。どこから取り付いたらいいか見当がつかない。路肩の広いところがあったので車を止めて、あとは歩きながら取付を探すことにする。顕著な尾根があればそこに道がある場合が多いが、この山には目立つ尾根が地図上には見られない。

林道はカーブを繰り返しながら上がって行く。背後に北アルプスの展望が開けたあたりで、山頂方向へ向かう幅広の道があった。ここが林道最高点付近と思われる。自動車は無理だが、昔作業用のキャタピラ車が通っていたような道だ。迷わずこの道へ入った。

かなり急で薮がはびこったりしているが、道形ははっきりと残っている。道形が輻輳して少しわかりにくいところもあったが、林道から25分で三角点のあるピークに着いた。山頂標識の類は一切ない。訪れるハイカーも年間何人といないだろう。
地図には載っていないが電波反射板が立ち、三等三角点標石は埋もれるようにして薮の中にあった。木立が邪魔だが北アルプス、とりわけ穂高連峰の展望がいい。普通、このような里山、薮山は山頂まで樹木が茂って展望がきかないものだが、この山は特別のようだ。

ハイカーにも見捨てられたようなう扱いは不憫だが、寂峰として人知れずたまに訪れる物好きを待つ山であるのもまたいい。そんな思いで山頂をあとにした。
帰りは一度道を過ったが気づくのが早くて、たいしたロスにはならずに駐車場所へと戻った。

車は林道を引き返さずにそのまま最高点(さっき山頂へと取り付いた地点)を通って4号線へと出た。4号線へ出た付近に『稲倉の棚田』という看板があるので、これを目印にして林道へ入るのがわかりやすいかもしれません。林道の途中に「林道赤坂線」の表示がありました。
 
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