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東信 大室山=おおむろさん(1147m)

信州東信地方の寂峰3座を訪ねる。ガイドブックもネットの情報もない。加えて2万5千図に登山道の記載もなく、登山対象から外されたような知られざる山。低山ながらルートファインディングと薮こぎ覚悟、終日の好天予報を味方にして登ってきた。

天白山(1285m)・・・真田町  殿城山(1193m)・・・上田市  大室山(1147m)・・・旧東部町 
長野県 2006.02.22 単独 マイカー 三等三角点
コース 信州大学大室農場(12.00)−−−大室山(12.40)−−−信州大学大室農場(13.10)
中腹から見た爺ケ岳(左)と鹿島槍
県道4号線を南下、上田市から東御市(旧東部町)へ入ってしばらく走ると「金原ダム」と「大田区休養村とうぶ」の表示のある信号で左折、3キロほどで「大田区休養村とうぶ」の看板を右折、橋を渡り「信州大学繊維学部大室農場」と「烏帽子岳登山口」の看板でまた右折すると、金網フェンスに囲まれた農場の前に出る。この空き地に駐車して出発。

大室山も地図には登山道が載っていない。
駐車したフェンスのところで直進して行く道とは反対方向へ向かう林道様の道をフェンス沿いに行く。すぐに二又に分かれたので左をとる。
積雪ではっきりとは分からないが、現役の林道として使用されているようには見えない。しばらくはこの道をたどる。途中カヤトに覆われたりしてるが、また良い道になったりを繰り返す。背後にはときどき北アルプスの大展望が広がる。
今日は春を思わす穏やかな好天、雑木林の中を敏捷に動き回る小鳥はシジュウカラカかコガラか、囀りにも張りがある。そろそろ恋の季節で相手探しに大忙しなのだろう。
やがて道形は消滅、やむなく雑木林の中へ適当に分け入って行く。帰りのために要所には赤布をつける。落葉樹林の中をほぼ直線状に登り切ると勾配が緩んで平坦に近い林が広がっている。雪はほとんどない。けもの道か踏跡かわからない道を拾って行くと、突然足元に三角点標石があらわれた。広々とした平坦地の一点で山頂という雰囲気とはほど遠い。まさに地形図どおりの山頂だった。三等三角点標石以外、山頂を示す小さなプレート一つ見当たらない。樹林に囲まれて展望も皆無、ハイカーには縁の薄い山のようだ。

下山を始めてふと見ると、古びたテープが見える。それに踏跡程度のものだがルートも拾えそうだ。登ってきた方向とは90度方角ちがいだが、時間も十分あったので、ダメだったら引き返すつもりでこれをたどってみることにした。
ときおり褪色したテープが見えるが、それより尾根に埋められた境界標石が良い目印になる。境界標石を追って下って行くと、やがて急降下に変わり間もなく車道に降り立った。2、3軒の農家らしい建物がある。降り立ったところには、1台の捨てられた自動車があり目印になる。
車道を下って行くとキャンプサイトの表示を過ぎ、「信州大学繊維学部大室農場」と「烏帽子岳登山口」の看板まで5分ほどの距離だった。


訪れるハイカーはほとんどいないと思われますが、もし登るなら私が下りにとったコースを使えば、迷うこともなくわけなく山頂へ達することができます。
 
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