追想の山々1275  up-date 2002.01.31

信州100名山3座を、日帰りで駈け歩く ≪ 茂来山  御座山  天狗山・男山 ≫

 御座山 登頂日1993.05.29 単独行
▼東京(2.35)===佐久IC==平川原==林道ゲート(5.40)−−−登山道入口(6.10)−−−茂来山(6.50-7.10)−−−登山道入口(7.25)===御座山登山口へ
▼小海町===白岩===林道終点(8.45)−−−稜線上分岐(10.00)−−−御座山(10.10)−−−岩峰先端往復−−−御座山(10.30-40)−−−林道終点(11.30)===天狗山登山口へ
▼立原高原===馬越峠(12.35)−−−天狗山(13.05)−−−最低コル(13.25)−−−男山(14.10-20)−−−最低コル(15.00)−−−天狗山(15.25-35)−−−馬越峠(16.10)===須玉IC===東京へ
所要時間 茂来山1時間45分  御座山2時間45分  天狗山・男山3時間35分   合計 8時間5分
御座山(2112m)信州百名山・日本300名山=56才
御座山山頂


茂来山から下山すると、休む間もなく次の御座山へ自動車を向けた。
佐久甲州街道へ戻り、同街道をさらに南下、小海線『小海駅』付近からぶどう峠方面への県道へ入って、北相木村に向かうと、御座山の道標を見付けて林道に乗り入れる。砂利道を走って林道が二股に別れるが、やや道形の不明瞭な方に御座山への道標があった。この先自動車の乗り入れは難しそうに見える。2台ほどの駐車スペースに自動車を止めて出発した。

最近ほとんど使用された形跡のない林道に、ときおり背の高い『御座山』の道標が目につく。倒木にふさがれて林道が途切れたあたりから、登山道に変わってきた。御座山へのメインルートにしてはやや手入れも悪く、笹や薮が邪魔に感じるところもあるが、ルートははっきりしているから迷う心配はない。
人の手の入らないモミ、ツガの原生林が、奥秩父の雰囲気を思い出させる。いつか道標も目につかなくなっていたが、踏み跡ははっき りしている。ガイドブックの尾根沿いのコースをとったつもりだったが、歩いているのは沢状の感じで、どうやら予定外のコースだったらしい。
高度を上げるといよいよ原生林の雰囲気が色濃くなり、野鳥の鳴く声も一段と気持ち良く透き通る。

登山道がじぐざぐを切るようになって、樹間の先に明るさが見えて来ると、明るい緑のバイケイソウ群落の上に稜線があった。登りついた稜線を左手に急登して行く。シャクナゲが多いが花はまだだ。稜線上を10分も行くと小屋がある。かなり老朽化していて入口の戸もなくなっている。小屋から左手にたどると樹林を抜けて山頂の一角に出た。露岩の細長い山頂で、その先に祠がまつられている。

日本三百名山をまた一つ稼ぐことができた。
三角点を探したがどこにあるのか見付けることができなかった。北側は殺いだように切れ落ちた足のすくむような断崖となっていて、その底を見ることはできない。
茂来山同様展望が素晴らしい。茂来山では樹木に邪魔されて見えにくかった奥秩父連峰が、遮るものもなく一望される。
断崖上の峻険な山頂は、少し高度を下げながらまだ先へつづいていた。 そこまで行って見たい誘惑に駆られて足を伸ばした。岩稜上には道はなかったが、いったん潅木の茂みへ降下していく踏み跡を見付けてそれを辿った。その茂みはシャクナゲの藪だった。花期は見ごとだろう。尾根の先端に立って改めて眺望に酔いしれる。先ほど登って来た茂来山、この次に登る天狗山、それに浅間山や八ヶ岳・・・・ひとしきりの眺望に堪能してもとの山頂へ戻った。

写真を撮ったりしてから同じ道を戻る。
往復約3時間、下山してまだ午前11時40分。当初の予定では今日は2座だけにして、明日天狗山・男山の計画だった。しかしまだ時間は十分あるし天気も上々。
それに明日の好天は望めそうもない。かなりのハイペースで2座をかけ登って来たが、それほどの疲労感はない。まだ余力はある。つづけて天狗山・男山を登るべく登山口ヘ向けて自動車を走らせた。