オラオラ隊ユーコン奮闘記(2)

さらばアラスカ、いざ行かん!スチュワート川


出発前に、カヌーを借りることになっていたドーソンホステルの ディータから大雨が降りづづいて アラスカのイーグルシティとドーソンとの間の交通が遮断された という知らせを受けた。

なんということだ。川を下ってアラスカまで行けるけど、アラスカから カナダへ戻ってくる手立てがないというのだ。 壮大な計画を立てて望んだアラスカへのカヌー旅が、、、

ところが、捨てる神あれば拾う神あり。

ディーターが支流のスチュワート川から入ってユーコン本流に 合流し、ドーソンまで下ってくるのもいいよ! と魅力的な代案をしてくれる。日数も同じくらいだし、いいぞいいぞ。ってさ。

うむむ。地図でみると、スチュワート川も道路から大きく離れるので、 野性味たっぷりであることがみてとれる。 友人のセーラー、 オグラ氏がスチュワートリバーを絶賛していたのを 思い出した。

(これはかなり上流だったんだね。。。続きはどしたの?。)

えーい。天候にはさからえない。計画変更だ! すかさす、ホワイトホースの本屋さんでスチュワートリバーの 川地図を探すがなんてこったい、みつからない。 地下の地図コーナーの店員さんに、検索してもらって、 出ててきたものは、ドイツ語で書かれているではないか。 しかも1冊しかなかった。。。。すかさず、買う。

そんなに、みんな下らない(人気が無い)川ってことは、 相当期待できる(それともツマラナイからか?)ぞ!

ってなことで本屋でねばっていたら、レンタカーに 駐車禁止のキップが張られているではないか! 罰金は750カナダドルとある。 なんてこったい。車1週間ノレンタルより高い!

運転手の「のもやん」は、

「そんなの、払わなくていいんでしょう? とぼけてれば、いいじゃない?」

と可愛く言ってたけど、今度カナダに入国できなくなったら困るので、 市役所を探して払いにいく。

実は、罰金の金額は読み間違えていて、25カナダドルとのこと。 それでも、昨晩ついて今日初めて運転したんだよー。パーキングメーターも気づかなかったし、、、とか言い訳しまくる。。。が、 今日払えば10ドルにまけてくれるというので、すかさず払ってしまった。。。

そんなこんなで、ホワイトホースでのドタバタと買出しが終了したときには、もう午後4時。ドーソンまでは500km以上もあるというのにドーソンだ?。

途中でドーソンのディータに電話をかけて、遅くなるよ〜っていったもんだから、ユーコン川の難所、ファイブフィンガーラピッズをトレッキングで見に行ったりして、さらに到着が遅れるのであった。

ファイブフィンガーラピッズを訪れるノモやんとオイラ

走りきってドーソンにたどり着いたらもう夜10時をまわっていたって、ぜんぜん明るいけど。。。

ディータのホステルは町から見て川向こうになるので、 フェリーで車ごと乗り込んだ。

後続の「のもやん号」では、そんなこと知らないもんだから、いきなり車ごと、小さなフェリーに乗っかったから大興奮だったらしい。

ようやく、たどり着いたドーソンユースホテルはいい感じだった。 すべてが手作りで、あっちゃこっちゃにある砂金採りの道具たちがいい。

ここを切り盛りしているのはディータ、たった一人。 なんどか、e-mailでやり取りしているので、初めてあった気がしない。 もう夜10時を回っているというのに、暖かく迎えてくれた。

ドーソンユースホテル

ディータ(Deiter)を翻訳ソフトにかけると「減量中の人」と変換される。ドイツ人の名前なの?ってきいたら、

「生まれはそうだけど、もうカナダ人だもんねー」

といいはっていた。 さっそく受付をして、明日のクロンダイク川の川下りの設定の打ち合わせに入るが、どうもディータの様子がおかしい。

水量が増えていて危険だ。なぜ、ドーソンの観光をしないんだとか、 明らかに、行きたくなさそうなそぶり。

くる途中に爽快に流れて行くクロンダイク川を見て、

「明日はここを下るぞ〜」

みんなで、と盛り上がっていたのに。。。 ストレーナーなどの危険やリカバーについては「のもやん」 「タカタカ」がいるから問題ない。

しかし、咳が止まらないチエねーさんの調子も気になっていたので、 ここは、ディータのアドバイスにしたがって、 明日は休養し、ドーソン観光にあてて、 明後日からスチュワートリバーの川下りをすることにした。

ディータが6人で泊まれるドミの一部屋を確保してくれた。 真夜中を過ぎ、ようやく暗くなったホステルでラーメンを作って食べる。

川から見るドーソンの明かりが、なんだかよいなあ。 やっとここまで来たんだなあ。 再訪の地に少し、感傷的になったかな。おやすみなさい。