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王の剣士3 「剣士」
【第二章】

十一

 (間に合うか?)
 風を切り裂いて走る飛竜の背で、レオアリスは北の地を見透かすように視線を凝らした。
 バインドが現れてから、どれ程経つのか。
 アス・ウィアン――そこに、バインドが居る。
 全ての疑問の答えが、そこにあるはずだ。
 自分の剣を止めた、剣士。
 どくん、と身の裡の剣が鳴動した。
 レオアリスは自分でも気付かないまま、口元に笑みを浮かべた。





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renewal:2007.08.03
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