(間に合うか?) 風を切り裂いて走る飛竜の背で、レオアリスは北の地を見透かすように視線を凝らした。 バインドが現れてから、どれ程経つのか。 アス・ウィアン――そこに、バインドが居る。 全ての疑問の答えが、そこにあるはずだ。 自分の剣を止めた、剣士。 どくん、と身の裡の剣が鳴動した。 レオアリスは自分でも気付かないまま、口元に笑みを浮かべた。