黒岩山

(1623.6M)

暖冬の割に多い雪

日程

残念な結果に終わった鹿児島計画から一ヶ月、体力を維持するためにもどこかへ出かけたくなった。今年は割と遅くまで雪が降っていたものの全体的に暖冬で、平地では例年よりも雪が少ない感じだ。本当は黒岩山に登るには時期的に少し早いのだが、意外と雪が無いかもしれない。少々いい加減な期待を抱きつつ計画を立てたのは当日になってからだった。

6月9日 富山(07:10)滝上発電所(09:30)=中俣新道登山口(10:40)=中俣山(11:50−00)=黒岩山(13:40)=中俣新道登山口(15:30)=滝上発電所(16:10高浪池富山(19:30)

山行記録

最近はどうも朝に弱い。準備を整え、自宅を出たのが七時過ぎ。時間的に少々余裕がないが、コースタイム通りに歩けば日没まで十分帰ってこられる計算だ。やがて明星山の登山口を見送り小滝川に沿いに車を走らせて黒部川電力の発電所前に到着。ここから先はゲートを越えて林道を歩いていく事になる。付近には三台ほどの車が停まっていたがすべて富山ナンバーなのが印象的だった。

  
左:黒部川電力滝上発電所
右:中俣小屋

ゲートを越えてからしばらくは深い谷を刻んでいた渓谷も進むにつれてやや穏やかになってきた。日差しが川面に生えて開放的な感じがする。途中対岸にヨシオ滝という見所があるのだが、樹木に遮られてあまりパッとしない。東俣沢と西俣沢の合流点を過ぎるとすぐに中俣新道の看板が見つかった。ここからようやく登山道。道は良く踏まれているものの立派なものでなく、いかにも新道といった感じだ。急坂を五分ほど登るとちょっとした広場があり中俣小屋に到着。良く管理されているのか、綺麗な小屋だった。

                
左:堰堤を見下ろす
右:中俣山の三角点

急な坂はなおも続く。登山道入口から中俣山までは標高差500M、これを一気に稼ぐ。空腹を飴玉でごまかしながらの登りだ。中俣山まで一時間と読んでの我慢。かなりきつい。眼下には小滝川の谷筋が望め、確実に高度を稼いできた事を確認する。やがて傾斜がゆるくなり、ぬかるんだ場所を過ぎると看板を道端に見つけ中俣山に到着。三角点は登山道から5Mほど踏み跡をたどったところにあった。ここで休憩を兼ねて昼食にする。展望はない。

  
左:途中、稜線を望む
右:中央右が明星山

しばらくなだらかな樹林帯の稜線歩きが続く。樹林の切れ間からはこれから向かうアルプスの稜線がまだまだ先にそびえているのが見えた。登り返しが始まると道はやがて沢の中を通るような形になり、雪が道を覆うようになってきた。山頂までどれぐらい距離があるのか分からなかったが、とにかく前に進む。トレースがはっきりしていたので楽に歩くことが出来た。樹林帯を抜けると背後には明星山を中心に頸城山塊の方まで一面に見事な景色が広がっていた。

  
左:黒岩山山頂(背景は犬ヶ岳)
右:黒岩平

結局、栂海新道に出るまで雪渓の上を歩くことになった。さすがに稜線上に雪は残っていない。目と鼻の先の黒岩山山頂にはすぐに到着した。犬ヶ岳、長栂山、朝日岳、雪倉岳など稜線の山々がまだ雪を残してどっしりと佇んでいる。360度の展望だ。ただ思ったほど雪が少なくなってないのが残念だった。帰りは黒岩平で散策もいいかと考えていたが、道が完全に雪に埋まっておりトレースもなかったのであきらめて往路を引き返した。


高浪池から明星山

日没までまだ時間があったので高波池に立ち寄った。池越しに見る明星山がなかなか見事だ。ちょっとした観光地らしく家族連れなどがこの時間でもまだ何人も残っていた。池の畔を少し歩いて休憩。今日を振り返った。やっぱりもっと早起きすべきだろう。次こそはと考えながら自宅に帰った。

余談 体力増強という目的は達したので特に言うことなし。
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