議員インターンシップ参加者の感想

最終報告書

友次みちのり議員インターン
大阪大学 法学部 3年 門屋 琴音

インターン参加に向けて掲げていた目標は『人に話を聴きたいと思ってもらえる魅力を身につける』でした。今振り返ってもなかなか良い目標設定だったと思います。でも、そこに到達するには想像以上に広い視野を持つことが必要でした。
私は、ずっと『話を聴いてもらう』のには極意があると思っていました。しかし、実際はテクニックや心がけは第二段階のことで、もっと重要で初歩的なことが前提にあったのです。
それは、『本当にそのこと(話題)について思考・考察すること』、そして『相手への誠実さ』です。テクニックや心がけなんて表面的なものだけでは何も伝わないのです。核の部分が確立されたものでなければ、飾りは何の意味もありません。
初めての街頭演説のとき、「私は良いことを言おう」、「目線を全体に向けよう」、「聞き取りやすく話そう」、そんな優等生みたいなことばかり考えていました。フィードバックのとき、それらの点は多少評価してもらえました。でも、これだけでは聴き手のことが何も含まれていません。こんな評価で満足していてはただの自己満足です。
生まれて初めて『伝える』ということについて考え始めました。しかし、答えはそう簡単には出ません。今振り返ると、このときもまだテクニック的なことばかり考えていたのだと思います。
そして、それから数週間、日常生活でも自分の思いが伝わっていない、伝えきれていないことにも気づき、悩みました。すごく苦しかったです。
就職活動間近の私にとって、これほど大きな問題はありませんでした。自分の熱意が伝わらないのではどこの企業も内定を出してくれるはずはないです。そして、何より、私は多くの人に『伝え』ていく仕事・アナウンサーになりたいと思っていたからです。自分の気持ちも満足に伝えられないのに、自分が体験していないこと(ニュース)を伝えられるはずがありません。

欲張りな性格の私は、インターン以外にも多くのことに手を出していました。そのため、この悩みが私の身も心も追いつめました。元々、時間的にも体力的にも厳しいとわかっていたインターン。本気で「成長したい」と思っていたから参加を決心したはずなのに、やめることも考えました。家族や友人、インターンの仲間、そしてOGの方々にも相談に乗っていただきました。話を聴いてくれた人たちはみんな、「別にインターンがすべてじゃないから、他にも沢山やらなければいけないことがあるのだから誰も責めないよ」、「もし、インターンを途中で止めてもそれで繋がりがなくなるわけじゃない」。温かい言葉を沢山かけてもらいました。私は、優しくされると、相手にもっと喜んでほしくなる、期待に応えたくなるお調子者です。だから、「インターンを続けること」、「もっともっと頑張ること」を決めました。あの時、もし「一緒に頑張ろう」とか「その程度で逃げるなんて甘い」なんて言葉をかけられていたら、きっと脱落していました。あんなに真剣に向き合ってくれた人たちは母以外初めてだと思います。

彼らのおかげで、今まで見かけばかりを気にして、隠してきた部分の感情を出す勇気が湧きました。復活の日に選んだのは、街頭演説がある金曜日。覚悟を決めたといってもまだ見せるには少し恥じらいのある「必死な部分」。直接向き合ってではなく、大勢に語りかけるという形で、表現しようと思いました。あの日の街頭演説は今、思い出しても照れてしまいます。表現しようと思った感情は、自分でもコントロール不能で溢れてしまいました。でも、そのおかげで『伝える』ことの答えを見つけることができました。他人の評価を気にするのではなく、ただ素直になることが大切だったんです。周りを意識することはもちろん重要なことだけれど、相手のことが最優先になってはいけない。伝えたいものは「自分」なのだから、それを何よりもかわいがり、扱ってあげなければ。見つけた答えは、学校で教わることとは違ったんです。インターンに参加して、自分で行動し、思考しなければ、ずっと「伝えるためには、相手を意識」を信じて、安っぽい表現ばかりをしていたでしょう。インターンに参加していなかったときのことを考えるととても恐ろしいです。

インターンで得たものは、議員からの学びだけではありませんでした。信頼関係のある仲間です。一緒に体を動かすだけでなく、共に頭を働かせた仲間は部活動の仲間とは違います。もっともっと深い関係になります。二カ月もの間、毎日お互いの考え方や気持ちを言葉にして感じ合っていたら、相手のことを好きにならないはずがありません。たとえ、その行動が自分の考えに反するものであったとしても、相手の純粋な努力に気づかずにはいられないのです。今まで効率ばかりを重視していた私でしたが、語り合うことができる仲間たちのおかげで『受容』も学びました。

いつも通りの夏休みなら、「たった」二カ月と言えるくらい説明が簡単なものだったでしょう。しかし、今回は実り多い夏休みだったので、話しても話しても話題が尽きません。友次インターンには、ここに書ききれていない宝が山積みです。この夏に得たものを人生のすべてで活かしていきたいと思います。

私はとても図々しいので、友次議員のことを師匠とは思っていません。
友次議員も含めた5人の仲間に、『ありがとう』。
人生で二回目の本気の感謝でした。

友次議員、本当にありがとうございました。
最後の最後、この提出までもご迷惑をおかけしましたが、その分しっかり結果を出します。その報告のときまで、しばしお待ちを<`~´>/