魚野川へ行こう!(その10)


第10話「クライマックスの瀬、出現!」ジャンボ・ススム著

ジャンボ・ススム

オラオラ隊きっての知的派。落ち着いた風貌の裏には、アフリカを放浪したり、単身渡米して法律事務所で働くなど、行動力も兼ね備える。アフリカではケニア山キリマンジャロ山に登頂。久々の川下りにも関わらず、雄々しく豪快な瀬に突っ込んでくれた。

感想今回一番興奮したクライマックスの瀬。雄々しく挑む青年の葛藤が、手に汗にぎらせる血沸き肉踊る作品。これぞ、金字塔。これぞ、クライマックス!


1時間ほどの雨宿りの後、やっと出発。

アリーの下は結構風が入って寒かったので、気力/体力を結構消耗した。

すっかり幅の広くなった川を、もう早く帰ろ、という気分で、せっせとこいでいた。

1時間ほどして、大きめの橋があったので、谷津(風来乏)さんと隊長で上がる地点を少し探したのだが、うまく適当な個所がなく、「やなの下まで」ということになった。

そのときの私の"やな"のイメージは長良川のやなで、

「まぁ降りてやり過ごせばいいんだよね。まー早ういきましょ」

というノリだった。本物を見るまでは。

聞こえてきた。

あれ、音がすごい。

オラオラ歴は長いものの、あまりにのんびりした川旅しかやっていない私は、濁流と化した「やな」を目の前にして腰が引けていた。

たいちょうが岸に上がって流れを見に行った。

「あがるの? 俺も!」

と追っかけて(こういうときは元気がある)横から濁流を見ると余計にびびったのだが、

先から戻ってきた隊長の言葉は、

「ススムのアミーゴなら行けるよ。真中から右のほうに抜ければ大丈夫」

というものだった。

「えっ?うーむ、いくのかぁ。」

と思っている前で、谷津(風来乏)さんが猛然とアタック開始。

せり上がる波にどん!とぶつかって向こうに消えていった。

やるっきゃない、て気にさせられた。

川に出ると、次ははBOYがアタック。

こちらは波にぶつかった後、ずずずっと並みの上を乗り越えていった。

同じゴムカヌーとしてはみていて心強い。

「よしいくぞ。真中から右へぬけていくぞ。真中から右だ。」

と唱えながら、アタック。

流れはかなり速いものの、入りは良かった(と思った)。

そこから「右、右」と思ったものの、気がつくと波のど真ん中に吸い寄せられていっ

た。

「あれ、まずいんじゃないの??ううー何とか漕いで、ううー」といっているうちに

一つ目の波をクリア(?一応)。すると見えてきたのはもうひとつ同じ位でかい波。

何のリアクションの余裕もなく「ありゃー」とそのまま波に船は向かっていく。

とりあえず漕いだのだが、なんと波を越えられず!!

へさきが右を向き、横向きのまま波の手前にずり落ちてきてしまった。

何がなんだかわからなかった。

「まずぅー!沈したくねーよ。なんとか前向けなきゃ!ふんぬ!うりゃー」

と漕ぎまくったらもう一度流れに乗って波を越えられた。

「よぅっし。」と思ったら、なんとまたひとつ波。

「こんなにあったっけー!」と思いつつ、船は波の真中に向けて進んでいく。

再度越えられず!!全く同じようにへさきが右を向き、横向きのまま波の手前にずり落ちてきてしまった。

つい今しがた何とか成功したので、それだけを信じて、

「まずぅー!沈したくねーよ。なんとか前向けなきゃ!ふんぬ!うりゃー」

を繰り返した。

アミーゴはお風呂状態なので漕いでもただ、ただ重たかったが、運良く何とかこえられていた。

きっとあっという間なのだが、長かった。

でも、よかったー。何かできそうもないことにチャレンジして

「うわっ、まじ?できたちゃったよぉ。むふふ」という感じ。

途中の雷雨を忘れ去れてくれるアタックでした。

クライマックスの瀬の後半。

ポーテージしてから漕ぎはじめたキャロ。

この前半が大きな荒瀬になっていたのだ。

自分の事しか書きませんでしたが、こんなんでいいすか?
これで1時間以上、慣れないと書くのも結構大変っすよ。

後のレポートも一応あるんすか?それとも大団円?

亮は川旅を絵にしてました。後よろしくお願いします。(ススム)

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うぃーっす。ススム、力作サンキュー。
すぐ傍で、見てたモノとしては光景が瞼に浮かんできたよ。
いやあ、豪快な瀬だったね。

小鼻を膨らましたどんなもんだい!の
表情の影に、びびりが入っていたのだね。
男の心情がよくかけている名文章じゃよ。
むーん。無理をさせたな。(まいどのことだが。。。。)
オラオラのホープだけのことはある。
さすがだ!(た)