魚野川へ行こう!(その6)


第6話「晴天の2日目」たいちょお 著

事の顛末またまたキャロのレスポンスがなく、いいだしっぺのたいちょおも再登板。越後三山をバックに気持ちのよい川下りの様子をそう快に書き下す。


飲み明かしたというより、疲れて気を失ってしまった翌朝。

テントの外が明るい。這い出すと、晴天だった。

晴れた空の下、越後三山がオッハー!

雨50%の予報から、一転。さすがは晴れ女、晴れ男がそろっただけのことはある。
雪渓の残る八海山、駒ケ岳が顔をだす。
なんと良い眺めなのだろう。

あぶりだされた、風来乏、堀口、キャロが橋の下に非難してきた。
仕事のツカレの残るキャロは、そのまま眠り続けていたが。
昨夜は、説教(あまりおぼえちょらんが)してすまなんだな。
はよ、もっと幸せになるんじゃよ。

アサリうどんを食いつつ、出発準備。亮が

「かえりたいよー」

念仏を唱えはじめた。オレが聞いただけでも300回は繰り返していた。おかーさんや妹の声を電話できいたのが、さらに拍車をかけたのか、カナリ、気合の入ったホームシックだ。

どうなるのかな?心配したけど、遊びが面白ければ、きっとそっちが勝さ!川の側まで情けない表情でやってきた亮へ、水鉄砲で攻撃する。

とたんに興味がわいたのか、水鉄砲をオイラから取り上げ、みんなに水をかけはじめた。キレイなおねーさんたち(?)にパシュパシュかけて、濡らして、

「きゃー、いやーん!」

とか言われて、楽しくないハズがない!(オレもオヤジ入ってきたな〜)

可愛いから誰も刃向かえず、しだいに王様として亮は君臨しはじめるのである。

御満悦の表情で、たてちゃんアミーゴに乗船し、意気揚々と出発宣言。

いいぞ!たからかに、

「ぼくらたちー!」

と歌いはじめる。

よくきくと、「僕らはみんな生きている」という歌らしかった。

無敵状態の亮のフネに近づくと、

「ぼく、たいちょー。おまえ、ふくたいちょー」

と高らかに宣言されてしまった。
オラオラ隊の世代交代の瞬間である。

「いけいけー!いちばーん先〜!」

とうちゃんたてたちゃんを叱咤して、カヌー軍団の先頭に踊りでようとするのであった。

しかし、晴れた時の川の上の気持ちよさは筆舌に尽くし難い。
日差しはあついけど、冷たい水のひんやり感で、快適快適。

笑いの止まらない集団の川くだりは続くのであった。
二人のバカカップルがある事件を起こすまで。。。。

んじゃ、可愛いーおねーさんのも一人続きよろしく!(たいちょお)