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かまどの作り方


かまど作りの準備


1、良い粘土の選び方
粘土を丸くこねて、燃えている薪の中に入れます。焼いていて、割れてしまったらよくない粘土、割れずにそのまま残ったらよい粘土ですので、なるべく割れない粘土を探し出して使うようにしてください。
レンガや瓦を作っている所があればそこの近辺から取れる粘土はきっと良い粘土のはず。

2、材料
粘土、わら、土(砂)、竹、水。土台を作る場合にはブロック、レンガなどが必要になります。木枠を使う場合には釘が必要になります。

3、道具
まんのう、鍬、ショベル、押し切り、こて、篩い、オイル缶、トロ船(粘土をこねる大きなバット)、木枠(ノコギリ、かなづち)

まんのう ショベル 押し切り
こて ふるい オイル缶 トロ船

かまどの作り方


1、ひび割れしにくい粘土を作る
粘土は乾いていくとだんだん縮みます。瓦などに使う粘土は乾かして焼くと、元の一割くらい縮むものもあるようです。粘性の強い土を粘土といいますが、粘性が強いと割れやすくなります。そこで粘性を弱くするために土や砂を入れ、つなぎに切ったわらを入れます。そうすることで割れにくい粘土ができます。
材料の割合は粘土の質や水分含量によって変わってくるので体で覚えましょう。
粘土、土(砂)、切ったわらに水を加えて練ります。最初のうちは「まんのう」が使いやすく、ある程度混ざってきたら鍬を使います。押し鍬、引き鍬と言い、押したり引いたりして粘土をこねます。引き鍬で粘土を舟の片端に集め、次に押し鍬で少しずつ練りながら逆端の方へ粘土を移動していきます。あるいは数人で船の中に入って足で踏みながらこねる方法もあります。






2、枠作り
竈の外形を決めてその大きさの木枠を作ります。
燃焼室の位置を決めてオイル缶をおきます。
焚口の位置を決めて枠をおきます。
焚口の枠と燃焼室用の枠の隙間は新聞紙などを
入れて粘土が入ってこないようにします。

3、竈突き
竈を作ることを「竈突き」といいます。実際に作ってみるとわかりますが、粘土を木枠に入れて棒で突くという作業がほとんどで、ここから竈突きという言葉が生まれたようです。突く事で粘土中の空気が抜けるので割れにくい頑丈なものができます。しっかり突くと枠が膨らんできますので、枠はしっかり作り、膨らみ過ぎない程度に良く突きます。
粘土の代わりに石を入れると、使う粘土量が少なくなり強度も増します。なるべく平たい石を使います。石を置いて粘土を乗せて、石を置いて粘土を乗せて・・・。  
また竈の四隅に鉄筋を入れると柱の役割をするので、丈夫な竈ができます。
竈が上のほうまでできてきたら、竹を使って煙の通り道を作ります。煙突の穴はまっすぐ出してもいいし、直角に曲げて上に出しても良いです。
煙突は大き太すぎると炎が煙突から逃げていってしまうので、焚口から炎が溢れ出てくるくらいの太さがいいといわれています。
焚口と窯を乗せるところは一番崩れやすいので、石などで補強しても良いですが、火であぶっても割れない石を選ばなければいけません。

4、仕上げ
オイル缶を抜き、木枠をはずすと粗仕上げの竈が出てきます。燃焼室の壁を削って丸みをつけます、こうすることで火の巡りが良くなるようです。
燃焼室の内側には粘土と細かな砂を練ったものを塗り、竈の表面を粘土に麻の繊維を練りこんだものを塗って仕上げます。これを塗るとひびが入りにくくなるようです。

5、最後に
作った日付、作った人の名前でも入れておきましょうか。

以上

<資料・写真提供>
特定非営利活動法人自然塾寺子屋
「農村の知恵袋教室」 新井圭介氏
掲載した資料は旧版のものです。最新版はこちらにお問合せください。
かまど造りを体験したい方も随時受け付けているそうです。同じく詳細はこちらにお問合せください。

日本で販売されているかまど


日本ではこだわりのお米をおいしくご飯を焚くために、高級かまどが販売されています。さまざまなタイプ・値段がありますが、かまどで焚いたご飯は格別においしく感じますね。


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