富士川へ行く(1993 冬)
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社会人になった冬のある日、大きな荷物と、重い気持ちを抱いて、僕は一人、富士川を目指した。一人旅とはなにか。
川へたどり着くまでも、さまざまな出会いと別れが… |
富士市と甲府を結ぶ身延線。その沿線には楽しい人たちが… |
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ハンチング帽、薬莢ポケットが胸にある革のベスト、不精ヒゲとまったく由緒正しいいでたちがバッチリキマっているオヤジだった。が、妙に品がないところが泣かせる。 |
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すぐさまゴーという唸りをあげて次の瀬が迫ってくる。波をかぶりながら、笑いがこみあげてきた。こんな吹雪のなかで川下りをしてしまうとはなあ。
ばかだなあ。 あほやなあ。 |