富士川へ行く(1993 冬)

富士川へ
身延線
鴨親父
吹雪の中で


第1章 富士川へ

社会人になった冬のある日、大きな荷物と、重い気持ちを抱いて、僕は一人、富士川を目指した。一人旅とはなにか。
川へたどり着くまでも、さまざまな出会いと別れが…


第2章 身延線


富士市と甲府を結ぶ身延線。その沿線には楽しい人たちが…


第3章 鴨親父

ハンチング帽、薬莢ポケットが胸にある革のベスト、不精ヒゲとまったく由緒正しいいでたちがバッチリキマっているオヤジだった。が、妙に品がないところが泣かせる。


第4章 吹雪の中で…

すぐさまゴーという唸りをあげて次の瀬が迫ってくる。波をかぶりながら、笑いがこみあげてきた。こんな吹雪のなかで川下りをしてしまうとはなあ。
 ばかだなあ。
 あほやなあ。


あとがき