川辺川・球磨川・錦江湾

川辺川(かわべがわ):河川長61km
子守り歌の里・五木村を流れる清流。

球磨川(くまがわ):河川長115km
日本三大急流のひとつ。舟運がさかんだった昔には人吉から河口の八代まで78の瀬が連続したという九州を代表する河川。

錦江湾(きんこうわん):桜島で有名な鹿児島の湾。


第1章 南九州へ

社会人2年目のゴールデンウィーク。南九州へでかけることにした。  目的は清流で知られる川辺川と日本3大急流のひとつでもある球磨川の川下り。そして、鹿児島の錦江湾を鯛をつりながら旅をして無人島をめぐる海賊ごっこ。
 そう、これから、ハックルベリー・フィンとロビンソークルーソーになっちゃおうというのである。 へへへ。いいでしょう。


第2章 清流、川辺川

水からあがってくるガキたちの得意げな顔がたまらない。
 やつらは、そこでたまがってアゴが胸につくほど口を開けた俺を見るハズだった。  そう。だった...である。
 現実には、なんとカヌーに乗って流れてきた男はニヤリと笑ったのであった。


第3章 豪快!球磨川下り

『もう〜、ガクったら〜』
 ひっぱられながらそのお姉ちゃんは甘い声をあげた。
 へ?この犬もガクというのかあ。ん?、、、ンンンン?
 左に首を向ける。そこには酔いどれ赤眼親父が、よくみるとそれはまぎれもなく!! 野田知佑、ホンモノだった!


第4章 嵐の錦江湾

僕の心にある故郷のイメージ。  それは...水は清き川辺川の光景そのものだ。
 人はお金に換えてはならないものがある。
 お金も権力も名声も、一人の人間も本当に救うことはできない。
 一人の人間も、楽しく、強く、幸せにすることはできない。
 それに気がついた時、僕たちの帰る場所、故郷は残っているのだろうか。


あとがき