【静岡百山】
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笹山山頂 |
未明、静岡SAを出発、新静岡インターを出て27号線を北上。ネットによると玉川橋からは189号線が走りやすいとの情報。ところが27号線との分岐に「189号通行止」の表示。たまたま居合わせた新聞配達のおじさんに尋ねると27号線でも問題なく行けるとのこと。安心して車を進める。幅員の狭いところも多いが、未明に走っている車はほかにはない。口坂本温泉を過ぎどんどん高度を上げて行く。
189号と合流、辺りは白み始める。
「県民の森ログハウスキャンプ場入口」の看板。神経を使う山間夜道の運転を終わってやれやれ、ひと仕事終えた気分。付近に駐車してキャンプ場の中へ入って行く。炊飯棟の脇からログハウスの立ち並ぶ中を適当に上るとすぐに尾根。「井川峠0.9q」の道標を目にして北へ向かう。ほどなく井川峠。立派な道標が立っている。山伏岳の名前も書かれている。20年以上前に登った山、ふと思い出して懐かしい。この峠下まで車で来ることもできたようだ。ただし時間にしたらいくらの違いでもなかろう。
落葉した樹々の隙間から、頭のてっぺんに小さな笠をかぶったような富士山が望める。
ルートは尾根筋につけられているものの、平坦な広いところもあり、この時期、落葉が積もって踏跡が明瞭でない箇所もあるのでルートを外れないように注意も必要だ。特に下山時には気をつけなくてはと自分に言い聞かせる。
晩秋の雰囲気を気持ち良く感じながら、息を切らすような急登もほとんどなく快調に足を進める。ブナなど明るい落葉樹の林が清々しい。倒木から滴る水が凍ってツララとなり、足元を見ると霜柱。気温はかなり低そうだが、歩く分には汗もかかずに適温という感じ。
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笹山山頂からの富士山 |
山頂に近づくころ、富士山の頭にかかる雲は取り払われ、ひけらかすようにその美麗の姿を見せつけていた。
山頂着8時30分、1時間35分の行程だった。
しばし富士山に見とれたあと西方を望むと、定かではないが大無間・小無間山などだろうか。 山頂に一人幕営、長い行程の山だったことを思い出す。
ひとときの展望を楽しんでから山頂を辞した。
同じ道を引き返したが、落葉に隠れた道は、うっかりすると外してしまい修正すること2回。この時期は下山するまでは気は抜けない。
ログハウスまで戻らずに、井川峠から直接林道へ下り、あとは林道をたどって駐車場所へ戻ったのが10時。往復約3時間の行程、一人の登山者にも合わない静かな山だった。
このあと、伊豆半島付け根あたりにある葛城山・発端城山へと向かった。
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