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安倍川流域 大棚山=おおたなやま(1008m)


安倍川流域の山旅 2006年1月

          ≪ 9日≫ 二王山  (安倍)青笹山         ≪10日≫ 真富士山  見月山(登頂失敗)
≪11日≫ 牛ケ峰  大棚山  日本平        ≪12日≫ 突先山〜大山

静岡県 2006.01.11 Tさん同行 マイカー 大棚山 三等三角点
コース 打越峠(10.40)−−−大棚山(12.05)−−−昼食(12.20-12.40)−−−打越峠(13.30)
左奥は大無間山、右方白銀は南ア(大棚山への登山道から)

朝一で登った牛ケ峰山頂から北方目の前に大きな山容を見せる山があった。登高意欲をそそる。それが大棚山である。

せっかくの静岡在住Tさんとの出会いで、牛ケ峰だけではもったいないし物足りない、大棚山も登ろうということで意見一致。牛ケ峰を降りてたまたま駐車場所に居合わせた地元の人に尋ねると、大棚山への登山口がわかった。

R205号線を足久保川沿いに遡るようにして走ると栗島バス停がある。その先でリゾートホテル「鈴桃」の看板に導かれるようにして久保川を渡る。橋の脇には「竜爪山」の道標もある。
「鈴桃」目指して進むと、その「鈴桃」の数十メートル手前で左に分岐している林道がある。この林道を上へ上へと走ると、最高点が打越峠でここが大棚山の登山口である。
たたじ道標の類は一切なく、木の幹にビニール紐が巻きつけてあるだけ。どうやらハイキングコースともいえないマイナーな山のようだ。

Tさんが用意してくれた煮込みうどんの材料を背負って出発する。
打越峠から尾根の踏跡をたどって行く。いったん勾配が緩んで伐採跡に出ると展望が開ける。大無間山と安倍奥から安倍川東山稜が一望、すばらしい眺めだ。遠く見える銀嶺は南アルプスの山々だ。伐採跡は道がやや不明瞭で、足場の悪い急登だが、歩きよいところを選んで尾根筋を登って行く。
展望のない樹林帯に入ると背丈の笹薮が少しうるさい。笹をかき分けるようにして急勾配の登りをひとしきり登る。ひと汗かいて急登を終わるとヒノキ林の緩やかな道となりほっと一息入れる。このあと小さなコルがあって再び登りが始まる。Tさんはここで食事の準備で残り、一人で山頂を往復することにする。そこへ男性が一人下ってきて「こんな山で人に会うなんて思いもしなかった」というのが挨拶。私の方も「いやあ、まったく」と返す。確かに一般のハイキングコースではない。

Tさんをあまり待たせたくないので超特急で山頂を目指すが、この先からルート不明瞭の箇所が多くなってきた。ところどころテープが残されているのでそれを頼りにぐんぐん高度を稼いで行く。勾配が緩んでどうやら山頂の一角に着いたようだが、ヒノキ林が大きく広がる平坦地で、どこがピークかわからない。とにかく奥まで進んで見ることにする。この先はもう下りになってしまうというところで、ヒノキの幹に「大棚山」という私製プレートが取り付けられているのが目についた。しかし三角点が見当たらない。この広さでは探すすべもない。トンボ帰りにTさんの待つ場所まで戻ることにする。(あとで地図を確認すると、三角点は最高点1035mより手前の1008m地点になっていた)

山頂まで急ぎすぎたために登ってきたコースの記憶が薄い。別の道を下っているような錯覚を起こして不安を感じたりしたが、コースを外すことなく無事に戻ることができた。
ヒノキ林の木漏れ日の下で、出来上がって帰りを待っていた熱いうどんやTさん手作りのサンドイッチ、煮物などに舌鼓を打ってから、予定になかった寂峰へ登れた満足感で打越峠へと下った。

 
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