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伊那谷根羽村  高 峰=たかみね(11911m)

今年(2006年)山行テーマの一つは『伊那谷の山へ登ろう』、その手始めに、国土地理院地形図を
参考に、名前のある山、名前は無くても三角点のある山などからピックアップして、
3日間で伊那谷最南部平谷村・根羽村の8座を登ってきた


愛宕山 売木峠 鉢盛山 三国山 高峰 平谷峠 十六方 才ノ神
長野県 2006.02.10 単独 マイカー 三等三角点
コース 池ケ平牧場上(9.25)−−−林道分岐(9.55)−−−高峰(10.15)−−−池ケ平牧場上(11.00)
三角点は有刺鉄線に囲まれた雪の下
(池ケ平牧場までのアプローチは三国山を参照)
 
地図・・・横道南東

三国山登頂後、池ケ平牧場まで戻り、高峰への地図をもう一度念入りに確認してから亀甲石経由で高峰へ向かった。

『高峰』は2万5千図にも道路地図にも名前は見当たらず、三角点を調べていて見つけた。三国山の東方に三角点記号と1190.9という高さ表示だけが載っている。名前がないので三角点名の『高峰』を山名として扱うことにした。

雪の車道を亀甲石の前を通り、東へ向かう。起伏の少ない坦々とした車道で歩きやすい。路上の雪には車の轍が残り、マイカーでも十分走ることができたが、雪の上を歩くのもまた楽しからずやの心境で動物の足跡を見たりして歩を進める。
それにしても直前に登った三国山といい、この車道といい、動物たちの足跡が繁く目に入る。雪の山もずいぶん歩いた経験があるが、これほど足跡が豊富なのははじめてかもしれない。ウサギの足跡などは縦横無人、運動会でもやった後のようだ。それもたった今通り過ぎたばかりに見える新しいものばかり。
分かるのはシカやタヌキ、小さいのはリスだろうか。わからないものもある。ワナでも仕掛けておいたらウサギなんか簡単に捕まえことができそうだ。このあたりは自然が豊かということだろう。車で通り過ぎてしまうのはもったいない、歩いてよかった。

車道を30分歩いたところで右手に壊れたゲートの林道が分岐している。地図ではこれをたどれば山頂に達するはず。
このあたりは昔牧場だったのかフェンスが残されていた。積雪で路面状態は不明だが、林道という体裁はすでに失われ、ただの山道と化しているように見える。
雪を踏んでの林道跡とおぼしきルートも、また動物たちの足跡が頻繁に行き交っている。たまに大きくジャンプしたウサギの足跡に、その姿を想像したりして分岐から20分、三角点を示す白い杭が有刺鉄線に囲まれて立っているのが見えた。現役の牧場のころ、放牧の牛などから三角点を保護していたのだろうか。
樹木が囲んでいて展望はなかった。
私の直前に歩いたと見られる人間の足跡が一筋つけられている。こんな山へハイキングに来る人は考えられない。狩猟でもしたのかもしれない。

この先もハイキングの山として拓かれることもないであろう山頂を踏んだ満足感で池ケ平牧場へ引き返した。
 
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