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伊那谷平谷村  十六方=じゅうろっぽう(1194m)

今年(2006年)山行テーマの一つは『伊那谷の山へ登ろう』、その手始めに、国土地理院地形図を
参考に、名前のある山、名前は無くても三角点のある山などからピックアップして、
3日間で伊那谷最南部平谷村・根羽村の8座を登ってきた


愛宕山 売木峠 鉢盛山 三国山 高峰 平谷峠 十六方 才ノ神
長野県 2006.02.10 単独 マイカー 三等三角点
コース 十郎田別荘地(12.25)−−−十六方−−−Uターン(13.30)−−−十六方(13.45-13.50)−−−十郎田別荘地(14.25)
掘り出した十六方三角点
 
地図・・・平谷北西

国道153号線平谷の信号から国道418号線を売木方面へ向かって4キロ前後走ると、右手川向こうに別荘地が見えてくる。この別荘地から十六方へ向かった。

十六方とは変わった名前の山だ。地図には登山道が載っていない。平谷村役場で尋ねてみたが、登山道はないとのこと。どこから取り付いていいのか皆目見当もつかない。
地図と睨めっこして別荘地あたりから登ってみることにした。登れなかったらそれでもいい。とりあえず行ける所まで行ってみるまで。

橋付近の路肩に車を止めて出発。
川を挟んだ別荘地へ渡るのに、橋が二つか三つかかっている。一番上流側の橋を渡って別荘地内へ入り、足跡も轍もないまっさらな雪を踏んで車道を左寄りに進む。上の方に1軒だけぼつんと別荘が見える。そこまでは雪の車道を行く。
ぽつんと見えた別荘で道型は二分する。なぜか「国道153号」という錆びた道路標識が立っている。左沢筋にルートをとってわずかに進むと道形は完全になくなった。右の尾根を目指すか、それとも左の尾根か、地図を眺めたが判断がつかない。理由もなく左の尾根目がけて雪の急斜面を登り始める。
潅木につかまらないとずり落ちて登ることが出来ないような急斜面を、汗を滴らせて登り切ると尾根になる。ここからはどうやら山道らしい形跡を追うことが可能になってほっとする。

地図上のどこを歩いてるのか相変わらずわからない。現在地がわからないのでコンパスも役に立たない。道標、足跡、テープなど頼れるものは皆無、感と尾根を外さない注意力で登って行くしかない。
一つピークらしいところを通過するが三角点とはちがうようだ。さらにひと登りするとかなりはっきりしたピークとなり、目的の三角点ピークという感触を得たが標石が見当たらない。このピークから左へ直角に曲がって下り加減の尾根を進む。尾根が二分したところで右手の尾根をとってさらに進んでみが、やがてはっきりとした下降となる。この先はもう下り一方となりそうな様子にUターンを決断。三角点とは見当違いの方へ登ってしまったのかもしれない。

諦めて引き返すがそれぼと口惜しさはない。
先ほど直角に曲がったピークまで戻り、ふと見ると藪の中に測量に用いた残骸が放置されているのが目に入った。ここが三角点にちがいないと確信、笹の脇にある赤杭付近の雪を足で蹴ってみると三角点標石が顔を出した。こういうときは嬉しいもの、ヤッターという満足感に包まれる。

帰りは雪の急斜面を嫌って尾根をさらに下ってみたが同じようなものだった。結局雪の急斜面を滑り落ちるように下って、沢へ降り立ち、国道153号の道標へ出て駐車場所へと戻った。
 
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