伊那谷 桐ノ木山=きりのきさん(1237m)

2006年度のテーマは『伊那谷の山』です。1月に8座、今回3月は下記の12座を登ってきました。対象の山は国地院二万五千図を参照にして選定。等級を問わず三角点の表示があり、かつ地図から推測するとピークを有して存在感がありそうな山、それと三角点はなくても山の名前が記載されて一般に認知されていると思われる山を選びました。地域は伊那谷南部の平谷村・売木村・阿南町です。

長者峰 高嶺 東方子 桐山 源四山 梨木山 千本立 桐ノ木山 高畑山 岩倉山 鎌根山 大津山
長野県 2006.03.27 単独 マイカー 桐ノ木山 四等三角点 地図 平谷南西
コース 茶臼山からまつ苑別送地(9.20)−−−桐ノ木山(10.25-10.30)−−−からまつ苑別送地(11.05)
雑木林の陰に見える桐ノ木山

国地院地図には三角点記号と標高1236.6mの表示があるだけで山名の記載はない。いわゆる無名の山である。三角点の点名が『桐ノ木』となっているので、勝手に桐ノ木山と呼ぶことにした。

平谷信号から418号線を売木方面へ向かう。こまどりの湯温泉の先で県道46号線へ入ってしばらく走ると『茶臼山・根羽方面、村道大島線」の道標がある。ここで右手の村道へ入りそのまま道なりに進むと「茶臼山からまつ苑」の看板が目につく。からまつ苑まで車を乗り入れる。

別荘地の空き地に車を止めて出発。右手への林道を取らずに別荘の中の道を直進、別荘を抜けると道が分からなくなってしまった。そのまま樹林帯へ踏み入り登って行くと林道へ合流した。
この先がまた分からない。林道を横切って樹林帯をまっすぐに登って行く。道らしいものは見あたらない。地図にははっきりと登山道が載っているがどうもわからない。
そのうち笹薮で歩きにくくなってきたのでヒノキ植林帯、次いで窪地状の落葉樹林帯へと歩きやすいところを探して登って行く。ふと見ると右手に尾根へ向かう踏跡を見つけた。これを辿って小尾根へ乗る。笹と潅木の薮を漕ぎながら急な尾根を直登していく。帰りのためにところどころ赤布を残す。

主尾根らしいところへ登り着いたが依然道らしいものは見当たらない。薮の中を尾根通しに進む。桧林を抜け出てしばらくすると、右手樹林越しに桐ノ木山らしい山影が見える。直線距離にすれば手の届きそうなところだが、尾根は右回りで円を描くように延びている。間もなく尾根は下りに入ったあと、今度は特徴もない山腹の登りに変わった。帰りに迷いそうなところだ。地形や記憶物を頭に入れながら山腹を登り終わると、はっきりした尾根となり、緩やかに登った先が桐ノ木山山頂だった。雑木と赤松に囲まれて展望はない。山頂表示もなく、ひときわ大きな赤松が目立つだけだった。
つい最近埋設されたばかりかと見まがうきれいな白御影の四等三角点標石がある。写真を撮ろうとしたところカメラがない。持って出たのはまちがいない。途中でセーターを脱いだり靴紐をなおしたりしたときに忘れたらしいが、場所は思い出せない。このきれいな三角点標石を写真に収められないのは残念だが、カメラが見つからないことの方が心配。

気もそぞろに山頂をあとにするが、道のないところを歩いてきたため、うまく探し出せる確立は低い。戻り始めて5分もしないうちに、ラッキーなことに目の高さの木の枝にブラ下がっているカメラを見つけた。薮歩きで何回も靴紐が解けたのを直したが、その最後のときにひょいと木の枝にかけたのだった。
帰りはほとんど登ってきた道をなぞるように降りることができた。地図と比べてみると、主尾根へ登り着く前の支尾根がかなり東にずれていたらしい。順調に登れば山頂まで30分そこそこと踏んでいたのに、倍もかかってしまった。
 
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