伊那谷 鎌根山=かまねやま(1074m)

2006年度のテーマは『伊那谷の山』です。1月に8座、今回3月は下記の12座を登ってきました。対象の山は国地院二万五千図を参照にして選定。等級を問わず三角点の表示があり、かつ地図から推測するとピークを有して存在感がありそうな山、それと三角点はなくても山の名前が記載されて一般に認知されていると思われる山を選びました。地域は伊那谷南部の平谷村・売木村・阿南町です。
長者峰 高嶺 東方子 桐山 源四山 梨木山 千本立 桐ノ木山 高畑山 岩倉山 鎌根山 大津山
長野県 2006.03.27 単独 マイカー 鎌根山 三等三角点 地図 平谷南東
コース 巣山湖(5.50)−−−鎌根山南方ピーク(6.25)−−−鎌根山(6.35)−−−南方コーク−−−巣山湖(7.15)
倒木の下敷きになっていた三角点

国地院地図を見ても「鎌根山」という名前は見当たらない。三角点記号と標高1074.3mの記載があるだけ。三角点の点名が“鎌根”となっているので勝手に「鎌根山」と呼ばせてもらうことにした。

阿南町道の駅「信州新野千石平」から巣山湖へ向かう。巣山湖周辺は駐車スペースに困らない。ヘリポート近くに車を止めて出発する。巣山湖畔に建つ天理教教会の脇から山へ入って行くとすぐに林道に出た。入山禁止のテープが張られているので、しばらく林道を進んでから植林帯の山腹を適当に登って尾根へ上がる。あとは入山禁止のテープに沿うようにして尾根道を行く。
典型的な里山ムードで邪魔する薮もなく快適に足を運べる。赤松が多いということはマツタケ山かもしれない。入山禁止はそのためだろう。

向かっている高みとは違う右手方向に、樹林を透かして一つのピークが見え隠れしている。どっちが鎌根山だろうか。道が二又に分岐、一つはそのまま尾根を登り、もう一方は水平からやや下りかげんに右へ分かれている。しばらく考えてから尾根直進の道を選んだ。

ひと登りすると樹林の茂るなだらかなピークとなる。三角点を探したが見つからない。薮も薄いので三角点があれば見つかるはずだ。途中で見えた右手のピークかもしれない。ここで90度直角にコースを右に変えてコルへと下る。コルからは少し薮っぽい登りとなるが勾配が緩んだところで測量用の赤白ポールが転がっているのが目に入った。山頂かと思って三角点を探したが見つからない。朽ちて見分けのつかないような道標らしきものが木の幹に取り付けられている。ふと見ると笹の中に踏跡がある。平坦な踏跡を数10メートル行くと明るい切り開きに飛び出し「三角点を大切にしましょう」という白杭が立っていた。
ところが三角点標石が見えない、はてな?きょろきょろ探すと、赤松の倒木の下敷きになった標石が、落ち葉に隠れるようにしているのが見つかった。重い倒木を肩に担いでどかし、落ち葉を取り除いてやると標石の全身が現れた。

山頂へは別に一筋の道が上がってきていた。これが多分途中で見たY字分岐の水平道の方だと思われる。
穏やかな朝日の射し込む山頂はすがすがしいが、樹木が茂って展望は皆無。すぐに山頂を後にして同じルートで巣山湖まで戻った。
 
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