馬関祭り(下関)2002.08.24

 今日の下関は、曇り空。それでも十分すぎるほど暑く、お祭りムードは完璧。ライブ開始は5時過ぎからだというのに、2ヶ月ぶりに遠征組と再会した私はウキウキで(笑)2時すぎには会場に向かっていた。あちこちでにぎやかな音楽が流れ、たくさんの人が行き交う中、下関駅から海峡ゆめ広場までの道のりをテクテクと歩く。露店が立ち並ぶ通りに入った直後、タオル頭を発見!オミちゃんと某氏がビールを購入中…しかも明らかに何杯目かのビール(笑)。すっかりご機嫌のオミちゃんに会場の場所を尋ねると、「すぐそこだよ〜、すごくいいステージなんだよ〜」と笑顔で答えてくれたのでした。

 さて、ステージの横には、ザ・茶番のブースが。まだCDも何も並べられていない状態だったにも関わらず、ポスターを買おうとする私たち…。通常のライブではゆっくりポスターを見ている余裕もないので、ここぞとばかりに箱の中からひっぱりだして見せて貰う(笑)昔のツアーのポスターがあったのでとりあえず3種類購入したところ、引き続きご機嫌なオミちゃんは「他のメンバーが風呂に入ってる間に、俺は営業かよー」と言いながらも、快くサインをしてくれました♪

 ライブ前からCDを買いにくる人がいて、鐘さんとオミちゃんは大忙し。とりあえず暇な私たちも、ブースにポスターを貼ったりして気持ちばかりのお手伝いに参加。その時、CDの準備をしながら「人間ランドはこの世の中に、この2枚しか残ってないんだよ」というオミちゃんの声に素早く反応した私は、私の連れのためにその残りの2枚を買占めさせていただきました。今回熊本から同行してくれた連れの2人はちょうど海響館に遊びに行っていて、その場にいなかったもので…。「私、『人間ランド』好きなんですよねー」と言っていたのを覚えていたので、これは買っておかないと後で何を言われるかわかんねーと思った私は、思わず「買います!」と叫んでいた(恥)。とは言ってみたものの、「全部買ったらあんまりかなぁ…」と弱気な私に、「いいよー早いもん勝ちでしょ、こういうのは!」というオミちゃんの暖かい声。てな訳で、遠慮なく買わせて頂きました。『人間ランド』は廃盤になっちゃいました。まだ持っていない方は、かなり入手困難になってしまったかと思われます。急いで探して買っちゃってください(申し訳ない…)。

 ステージは客席から数メートル離れていて、いつもとは全く違う空間に戸惑う。なにしろ初めて野外ライブを見るので、イマイチどうしていいか分からない。一番前に座ったのはいいが、果たして立ち上がっていいものなのだろうか??1人で勝手にソワソワしていて、落ち着かない私(恥)。

 アマチュアバンドの演奏がいくつか続き、5時半をまわった頃、メンバーたちがステージに上がりセッティングを始めた。ラジオのパソナリティー(だったかな?)の司会の2人がステージで話しをしている時、なにげな〜くステージに上がってきて、いつのまにか2人とからみ始めたオミちゃん。

オミ「いや〜、僕の田舎より全然いけてます!僕、岩手県出身なんですけど、こういうお祭りを岩手でもやって欲しいと思いますね〜。」

司会A「岩手といえば、めんこい祭りってありますよね?」

オミ「(司会Bに向かって)めんこいですよねー。下関ではなんて言うんですか?」

司会B「ぶちかわいい」

オミ「あー、ぶちぶち言ってますよ!(と峯さんを見る)」

司会B「そうですよね、下関出身ですよね、峯さん?」

司会A「峯さん、下関のどちらの出身ですか?」

峯さん「(逃げながら)そのへん」

オミ「あのー、ロックバンドにそういう細かいこと聞かないように!謎であれば謎であるほど、どんどんかっこよくなるんでね(笑)趣味とかきかないように(笑)」

司会B「聞いた方がいいんでしょうかね?(笑)切手集めとか?」

司会A「盆栽とか?」

オミ「ベルマークとか集めてたりしますね(笑)細かいですよー、小数点とか。76.4点(おばちゃん達におおうけ)」 

オミ「今日の俺さえてるかもしんねー!頭の回転がいつもの4倍くらい(笑)」


 それまで空席があった客席は、既に大勢の人で埋め尽くされ、立ち見の人もたくさん!そんな中、司会の2人がいつの間にかステージを去り(笑)「これOKなんですかねぇ?え〜っと(司会者に)逃げられたところで、ザ・茶番!(ちょっと弱腰・笑)」と妙なカンジでライブが始まった。

KID「こんばんはー(ってまだ明るいよぉ〜)」

オミ「おばさんたちから、おじいちゃんおばあちゃん、止まった止まった!1曲くらい聴いたって損はしないよ!」

 なんと1曲目は、『スッカラカンのペロンペロン』。すっかりタイミングを逸してしまった私達は、とりあえず座ったまま聞いていた。ザ・茶番のライブを座ったまま聞いてるなんて、初めての経験。まったく落ち着かず(泣)「もしかして誰も立ったりしないのかな?えらく客席とステージが離れてるねぇ?」とライブ前に話していたとき、オミちゃんは「そういう時は、俺の方からステージを降りてきてやる!」と力強く言っていたけれど、その言葉どおりに降りてきてくれました。いつもは見上げているその汗に光った横顔がいつもとは違う目線にいることに、これまでとは違う感動を覚えた。カッコイイ…。

オミ「ありがとう下関!これから24時間、たっぷり楽しんでいただこうと思います(会場・笑)さぁ、たまにはバカにされてみましょう!」

 『人間バカ』で座っていられるハズもなく、3人で立ち上がる(笑)ちょうど私の後ろの列には、峯さんのお母様たちが座っていらっしゃったのだけど、私が「立ち上がってゴメンナサイ」と振り返った時、「立っていいのよ!」というジェスチャーを笑顔で返してくださいました(嬉)。しか〜しっ!オミちゃんはここでやってしまいました。間奏の時にKID君を見ながら「ベース、峯裕!」と…。直後に「違った(笑)」と小さく訂正してましたけど(笑)。

 演奏終了後、オミちゃんが「ありがとうザ・茶番です!」といった次の瞬間、迷子のお知らせが(笑)しかも長い、長い!アナウンスする人も、きっと演奏が終わるのを待っていたんでしょうね。

オミ「まさやくんも迷子になっていますが、僕も迷子になっています(笑)(アナウンス繰り返し)まさやくんのお父さんとお母さん、僕を助けてください(会場・笑)」

オミ「下関の馬関祭りで、まさかザ・茶番がライブをできるとは思ってなかったからさー。サンキュー、下関!だんだん、おじいさん、おばあさん達がうちわを扇ぐリズムが、僕達のリズムになってきているという(笑)こんなに大きいお祭りってね、峯さんからはよく聞いてたんだけど、こんなにすばらしいお祭りに呼んで頂いて、本当に感謝しています。」

オミ「こんだけすばらしいお祭りに呼んでいただいた以上はですね、ザ・茶番は全力を尽くしてみなさまを愛し、そしてバカにさせていただくという使命が残っていますからね。ガマンして、そして最後まで聞いて行ってください!」

オミ「ここには、おじいさんから小ちゃい子供達までいるよね。次にまわしていくものは、何なのでしょうか?たまには真面目に考えようぜ。」

 と、ここで渋く『魂のリサイクル』そして『公の場』へと続く。『魂のリサイクル』…スバラシイ選曲だと思ったね。あの場に一番相応しい選曲でしょう。

 オミちゃんの目の前に座っているおばあちゃんが、オミちゃんに向かってうちわで扇いであげるシーンが繰り広げられる。「あ〜、ありがとうございます!」というとさらに扇ぐおばあちゃん。「あらららら〜、ありがとうございます〜(笑)ぜんぜん風が通ってないです〜(笑)」と言われても、扇ぎ続ける可愛らしいおばあちゃん(^^)

オミ「5回目かなぁ、下関にライブにきたのは(ちがうよ〜)真夏のくそあつい馬関祭りに、世界一暑苦しいこのザ・茶番が呼ばれるなんて、下関もお目が高い!ほんとうにありがとう!」

オミ「今回、ザ・茶番は新しいアルバムを発売してですね、全国を津々浦々と旅しているわけですが、いろんなシングル・アルバムを、いんちきくさーく売っていますので、騙されて買ってください!(そしてみんなの視線の先には、CD売り子の鐘さんがいるのだった(笑))あなたの全てを覆す、すばらしいモノが詰まっております。馬関祭り、すばらしいね!相変わらず買い物をしている人たち!」

オミ「きのうの夜、9時くらいかな?東京を出て下関に向かったんだけど。うちらみたいな本物のロックバンドっていうのは、車で移動するわけですよ。でね、あの狭い中で運転するわけなんだけど…聞け!歩いてないで!(笑)あのね、運転するのも交代交代なんですよ、これが。分かりますか?東京から1100キロ、事故らないように事故らないように、気をつけながら運転してくるわけだけど、カーステレオの音楽っていうのが、例えばおんなじテンポで10分以上続くと、人間ってのは催眠効果によって眠くなるらしいんだけど。ねぇそういわれてるでしょ?(ここでうちわのおばあちゃんを見ると、また扇いでくれるおばあちゃん)あ〜、ありがとうございます(笑)」

オミ「あのね、ワイパー!ワイパー!ワイパーいらない!ワイパーがね、一番一定でね、俺を『眠りなしゃーい、眠りなしゃーい』ってやるんだよ、あいつがよ!ワイパーもいろんな動きをすればおもしろいのにねぇ。(ここでワイパー踊り披露)しらねーよ、そんなもん。事故るよ!」と突然自分突っ込みをして、『変わり続ける君へ』と流れていく(笑)

 なぜこんなにオミちゃんのMCが長いかと言うと、ドラムの調子が悪いのか(?)てっちゃんが何やら一生懸命ゴソゴソやっていたのです。オミちゃん、MCお疲れ様です!しかもあんなに広い会場で、たった1人で…。今日の4倍の回転速度がいつ落ちてしまうかと、ハラハラして見守っておりました(涙)

 『変わり続ける君へ』のあと、「みなさん、さぞおいしいビールを頂いていることでしょうが、僕らもこれから頂きます。」と、静かに言うオミちゃん。(もうかなり飲んでいるハズですがね)

オミ「みんなそれぞれ自分を支えている大事なものがあると思うんだけど、そういうのを一切抜きにして聞いて欲しい曲があるんで。『こんなのもありなのかなー』って思って、気楽に聞いてください。」

 それは『愛を込めて』。お祭りでは演奏しないかなぁ?と思っていたけれど、その予想は見事に覆されてしまった。しっとりと、でも確実に、ザ・茶番ワールドに引き込んでいく。オミちゃんが歌い終わり、でも演奏はまだ続いているうちから、私の後ろにいた会場の人たち全員から、静かに、そして心からの拍手がおきた。MDを聞き返さなくても思い出せるほど、それは感動的な拍手だった。

 『同じ光(レゲエバージョン)』へ続き、本日のバカ騒ぎは『独り言を二人で』で締めくくり。

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 私にとっては初めての野外茶番。しかもお祭りなんだから、楽しくないワケがない!でもやっぱり一番前に座ってしまうと、立ち上がって…というのはかなり気が引けて、やっぱり脇で見るべきだったかなぁと思ったり。一番前が立てば、後ろも立つかな!?という考えは、はっきり言って甘かった。…でも明らかに私の周りには、ザ・茶番ファンの人がいたの…だが(そういう問題じゃ、ないんだな)。大勢の人の中でのこの状況は、武道館の時のことを鮮明に思い出させてくれました(笑)

 オミちゃんは何度も迷子になりながら(笑)、ステージを上ったり降りたりしながらそのスバラシイ動きを披露し、髪を切った峯さん(私はこの日、初めて見たのです♪)のギターは、下関の空の下に鳴り響き、KID君は所せましとあの黄色いシャツで飛び跳ねて「ありがとう下関!」をシャウトし、てっちゃんはアクシデントにも負けずに甚平姿で見事なドラムさばきを披露。これほどかっこいいバンドが他にいるのか?と惚れ直した瞬間でした。

 なんと言っても、『愛を込めて』の拍手は、特筆すべきものがあったと思う。ライブの後、誰からともなく「…すごかったよね、あの拍手」とその話題になったくらいだったし。老若男女を問わず、あの会場にはたくさんの人が座っていたけれど、年齢なんか関係なく人の心を打つパワーがザ・茶番にはあるんだということを、今更ながら認識させてくれた1コマでした。かっこよかった…。うん。

 1時間で10曲の予定だったようですが、アクシデントのために結局8曲になってしまいました。途中スタッフが一生懸命「巻き」の合図を送ってたので、心配してたんだけど…あ〜残念(><)一体どの曲が割愛されてしまったのか…気になる〜!



【SET LIST】

スッカラカンのペロンペロン/人間バカ/MC/魂のリサイクル/公の場/MC/変わり続ける君へ/MC/愛を込めて/同じ光/独り言を二人で
 
 
ザ・茶番 Top
 
2004おみライブレポ
名古屋徳三 1/8
渋谷屋根裏 5/9
盛岡砂子沢 8/8 new
 
2003合点オミライブレポ
盛岡砂子沢 7/27
渋谷屋根裏 9/20
秋葉原CG 11/22
 
2003ライブレポ
下北屋根裏 2/21
下北屋根裏 2/22
下北屋根裏 2/23
渋谷屋根裏 5/24
 
2002ライブレポ
渋谷egg site 2/10
武道館チャリティ 2/11
下関TakeOff 3/21
吉祥寺PlanetK 3/30
盛岡劇場 5/3
On Air East 5/25
大阪ミューズホール 6/22
馬関まつり 8/24
下関TakeOff 8/25
吉祥寺Planet K 9/14
 
2001ライブレポ
熊谷VOGUE 4/29
Tのフライデー7/20
Mサタデー7/21
Kのサンデー 7/22
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秋バカーニバル11/23
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宇都宮VOGUE 11/25
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十三Fandango 12/30
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秋葉原CG 12/31
渋谷屋根裏 12/31