合点オミ初ソロライブ 水の里フェスティバル 盛岡市砂子沢 2003.07.27

午前4時半
岩手山が見えてきた
森の中を走り続ける
  本当のコト言うと、また盛岡に行く機会があるとは思っていなかった。しかも再び陸路で…。でも前回に比べると、比較的ラクだったので、行くことを少しでもためらった自分を反省。

  睡眠不足の頭は7時間のドライブにも無事に持ちこたえ、早朝5時には盛岡市に到着。盛岡には半日しか滞在しないとはいえ、食べるものは食べて、買うものは買う。ライブ前に必要なことはダッシュで終わらせ、準備万端!

  ひたすらR106を走り、途中の橋で右折するということだったが、確かに経路は簡単だった。がしかし、問題は精神的な部分。「…これって本当に道、あってる?」「車、全然走ってないね?」そういう不安な気持ちさえ頭を過ぎらなければ、楽勝。けれど、いくらナビを使って自信を持っていても、自分の想像とかけはなれた雰囲気に、不安な気持ちは隠せなかった。

  橋を渡って川沿いをひた走る。私も田舎育ちだが、こんなにキレイな川は久しぶりに見た気がする。携帯電話の電波も入らず、人影はない。そして、たまに見かける家はとてつもなく立派でデカイ!典型的な田舎の様相を呈している。途中、記念撮影をしながらゆっくり進みつつも、会場へは1時間もかからずに無事到着。

 受付に記帳ノートがあったので住所を書き込んでいると、スタッフから「九州からなの?出演者にも福岡から来てる人がいるんだよ!」と、若いお兄さんを紹介された(名前忘れた)。彼はオミちゃんの大ファンらしく、同じステージにたてることをとても嬉しそうに話してくれた。九州のファンを私はそう多くは知らないが、それでもライブで何人かは知り合った。九州でのザ・茶番の認知度は不透明だが、きっと九州人らしく隠れディープなファンがたくさんいるに違いない、と思った。



写真を動かしているため、フラッシュムービーが168Kと重くなっています。回線環境によっては、表示までに時間がかかります。
 前日まで降り続いた雨で、当日は晴天だったにも関わらず、ひどいぬかるみ状態。滑って転ばないように気をつけないといけないくらい足元が悪かった。そしてステージに登場したオミちゃんは、珍しくスニーカーを履き、しかもジーンズの裾は軽く上に折りあげられたまま…ま、ジーンズが汚れちゃうもんね(笑)

 「歌ってる間にもね、蜂とかがピュ〜って目の前を動き出すの。刺されないように唄わないとね。歌を間違えたときは、僕の目の前に蜂がいたときです。」

  さすがは、オミちゃん。今後起きることを完璧に予言している(笑)

 「ザ・茶番は活動休止中なんですけど、初めてソロライブを合点オミでやります。…それが〜ね、まさかこんな会場とは!コノヤロー!嬉しいです(笑) こういうところで音楽を聴けるってめったにないと思うし、俺もこういうところで歌えるって、ないからね。 この水の里フェスティバルが、来年再来年と続いていくことを本当に願っています。」

 さぁ、お待ちかねの1曲目は、『ビバ俺2』 「♪自分さえよければ全てよし そんな生活を送り・・・ザザザザッー…ピィーッ」わゎ…なんだかマイクの調子が悪そうな予感。しかも微妙にギターコードが合ってない気がしたのは、私だけ(笑)?

 続いて『奇跡の起こし方』こちらはいい感じにスタート。弾き語りだからアップテンポの曲は演奏しないのかなと思いきや、3人のギターがまとまっていて力強い。でもオミちゃんはサビのところでかなり苦しそう。ノドの調子、悪いのかなぁ…?

 「サンキュー、ごめん!伊藤ちゃ〜ん…」実はオミちゃんのノドだけじゃなくて、他にもとてもトラブっている様子。ここからオミちゃんはMCで時間を稼ぐ。大丈夫なのか??ひとしきり観客の人を交えて話をしたところで、オミちゃんが静かに語りだした。

 「僕は岩手出身です。だから本当に岩手を愛しています。生まれた場所です。育った場所です。いろんな場所で生活していく中でさ、言い方は悪いかもしれないけど、地球を守ろうって言葉が俺は大嫌いなんだ。地球に守られているってことを知らない人がそういう言葉を言うと、すごくねマズイ方向に行ってしまうんだよ。」

 「俺は守られてると思う。それをどこまで自分の根っこに置いていくかということが本当に人間ができることだと思うのね。だから漠然とね、地球を守ろうって正義とかそんなのいらないんだよ。俺は守られてるなーって思う人、頑張ってください。本気で思ってます。地球を守るより、守られてる方がいいよ。たかだか人間なんだから」 

 聞きようによっては誤解を招きかねない発言なのだけれど、オミちゃんのこの言葉が決して思いつきで出る類のもではないことは、よく伝わってきた。下手な計算をせずに相手に媚びることなく自分の思いを伝えようとする姿勢は、変わってないんだなと思えて嬉しい。

 「今日はゆっくり時間もらってるからね・・・ごめんなさいね、マシーントラブル。こういう緑の中でマシーントラブルっていう横文字が微妙だよね(笑)今日ね盛岡でソロコンサートをやることになってちょっと昔の友達を一緒にね、岩手観光がてらにつれてきたんだけど。」と、ここでソルビットのボーカル安井さんと、10年前に一緒にやっていたというマキヤさんのご紹介。ソルビット…うわさには聞いてたけど、あの人かー安井さんって。TRUE CROOKにコラムを掲載してたよね、確か。そういやいやアンリミの井垣さんも石塚さんもコーナー持ってたなぁ。そうだ、オミちゃんのコーナーも作ってもらえないかなぁ?などと、安井さんの名前だけでそんなことまで勝手に想像している自分がいた(笑)。

 しっとりと『ナイーブな君へ』が始まる。ちょっとギターの音がまだ割れてる気がしたけれど、初めて聞くその曲の言葉に集中して聞いていると…スタッフの1人が突然ステージ上のオミちゃんのま後ろにまわってオミちゃんになにやら始める。1番を唄い終わった頃、オミちゃんがたまらず笑い出して終了(笑)

  「ごめんね、ごめんね!何があったんだよ?わかんねーんだよ!どうなってんだよ?俺ちょっと空回りしてない?」ステージ場に人が勝手にあがってきたことでひどく動揺したオミちゃんは、聞かせどころの新曲を途中で中断してしまった。

 こちら側では何が起こっているのかよく分からず、やきもきしていたけれど、スタッフが再びあれこれ対応を始める。前の2バンドの時はなにも問題なかったのにねぇ?そうこうしている間に、オミちゃんがなにやら発見。

 「遠目に見るとね、すごくKIDくんに似てる人がいるんだけどね。」と、私たちの左後ろに座っている人を見て呼びかけた。「君だよ君!あれKIDくんだよ!」「だから君だよ!こんにちは〜!って言ってみて?」振り返って見ると、本当にKIDくんだ!横顔しか見てないけれど、ホントそっくり!一般人の方なので、さすがに写真は撮らなかったけれど(笑)

 さて、仕切りなおして唄いなおし。どこかのバンドとは違って、ちゃんと頭からやり直してくれました(笑)いろんな人との関わりの中で、いろんなことを乗り越えてきた今だからこその一曲だと感じた。

 ここでギターチャンジ。
安井さん 「いまイイ感じに唄ったけどね、オミちゃんの手にね、ず〜っと蜂がとまってた。」
オミちゃん 「だからそれを見るなって!ほんと虫に気ぃとられてたら、唄えないよ!」

  観客席の方は全然だったのに、ステージ上では大変なことになっているらしい。実はこの後、本当に唄っている最中に刺されてしまったらしいです。コワイ〜(><)

 続いて『鼻歌』。今回のライブが弾き語りだと知って、実は期待していた一曲♪やっとオミちゃんの声の調子もあがってきたし。マキヤさんのギターソロも、しっとりしていて、でもなんだかせつない感じ。峯さん以外のギターで聞くのは初めてで、複雑な気持ちだった。

 『変わり続ける君へ』から 『独り言を二人で』へと続いて、オミちゃんの「ありがとう!」の言葉で終了…でも3人がステージを離れることもなく、速攻でアンコールへと進む。

 観客の中に、チダ原人さん(オミちゃんの前に演奏した仙台出身の方)を発見したオミちゃんは、 「あ、チダ原人だ!チダ原人って反則だよね、いい名前だよね?いいな〜。」とマイクを通して話しかける。

安井さん 「オミちゃんが、ヒューマンパーティー呼ぶらしいんで。」
オミちゃん 「うん、東京来て欲しいなー。すごいよかったよね!?」
安井さん 「なんかちょっとアンリミとかぶったよね(一部で大爆笑)。」「見た瞬間、あれ?井垣くんなにやってんの?って(笑)」
オミちゃん 「あ、来たんだーって(笑)」

 井垣さんファンには申し訳ないですが、かなり受けました(笑)。そうかぁ、井垣さんってそういう位置にいる人なんだぁ、みたいな(笑)

 「もう1曲やっていいの?じゃぁ、山の中でね、聴くにはちょっといいかなって曲を唄いましょう。」「 さっきも言ったけどね、本当に地球を守ろうなんて考えちゃ、絶対ダメなの。地球に守られてるってことを、まず知れと。そっから始めよう。本当に何も持ってないからね。俺たちはそれをわからないで何をしてもダメなんです。」

 そんなカッコイイことを言って人のことを感動させておきながら、3人でコソコソとギターを合わせながら聞こえてきた言葉…「OK、思い出したよ!」…忘れたのかいっ! 「♪どれ程時は過ぎたのだろう 虚無が居座りついてから いごー…ゴメン!」歌詞まで忘れたのかいっ!

  『スッカラカンのペロンペロン』の弾き語りバージョンは一体どんな仕上がりなのかとドキドキしていたけれど、出だしのつまづきとは裏腹に想像以上にきまっていた。澄んだ青空と深い緑の中に響き渡る声を聞いて、私は今最高にステキな時間を過ごしているんだと、疲れた体と頭でボンヤリしながら、でも妙な爽快感に浸っていた。この曲は、本当にラストを飾るにふさわしい。贅沢な環境と演奏だった。

  「来年もまた呼んでね、もっとうまくなってるから…。」の言葉にあるように、全体的にゆる〜〜い流れで(笑)40分ほどの演奏は終了。ギターの音が出なかったりオミちゃんの歌をさえぎる人ありとトラブル満載だったけれど、そんなつまんないことを笑って流せるような時間の流れと人々の暖かい笑い声が、とても印象的なライブだった。 でもノドは大事にしてね、オミちゃん。声が出てないからちょっと心配だったよ…。


【SET LIST】
ビバ俺2/奇跡の起こし方/ナイーブな君へ/鼻歌/変わり続ける君へ/独り言を二人で

【ENCORE】
スッカラカンのペロンペロン

(03.09.28一部修正)
 
 
 
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