パンとケーキ

 日本のことを思い出して懐かしむことはよくあるけれど、今一番飢えているのはおいしいパンとケーキなのです。

 おいしい日本食レストランも知ってるし、近所で日本のお菓子も買えるけれど、どうしてもこの二つは手に入らないのです。デニッシュやベーグルなどはあるけれど、私が食べたいのはそんなんじゃない!フカフカの食パンでしょ、それから Donque のエピでしょ、リトルマーメイドのくるみパンでしょ、あとモロゾフのプリンと舟和の芋ようかんも食べたい。あの繊細な味と感触の、日本のおいしいパンとケーキがたべたーい!

 こちらのスーパーでよくみかける色とりどり(=食欲減退させる効果あり)のお菓子たち。あれを見るたびに思い出すのは、私がテキサスに留学していた頃のこと。私の誕生日に当時のホストファミリーが、一面を青いクリームで飾り、ど真ん中には蝶を描いたケーキをプレゼントしてくれたのです。

・・・絶句。

 なんでも、私が好きな「もの」のなかからその二つを選び、ケーキのモチーフとしてくれたのだそうです(そう言えば「KOKOはどういうものが好きなの?」って聞かれた記憶が…確かに「青色」と「蝶」という答えはその中にあった)。嬉しいやら、気持ち悪いやらで複雑な気持ちだったのを、10年経った今でもよく覚えています。あれは最初のカルチャーショックのひとつだったなー。

 ところで私が派遣されている学校では、スタッフ間で Birthday Buddy なるものが存在します。一年の初めにクジを引いて、自分が担当する相手を決めます。で、その相手の誕生日に、ケーキやお花それから誕生日カードを用意するなどしてお祝いするわけです。

 もちろんお手製のケーキなどもたまには登場しますが、なんせスタッフ40人に行き渡るように作るとなると、けっこう大変。そこで活躍するのが、例のカラフルなケーキ。何度となく口にしたおかげで、結構慣れちゃったかも(ヤバイ)。結局私も家でケーキを焼く暇などなく、スーパーで購入。うーん、そこでビシッとおいしいケーキでも作れば、文句も堂々と言えるのに、カッコ悪い…。

 でもなんだかんだ言って、あの口にザラつくクリームと砂糖の感じが、日本に帰ったら懐かしくなってしまうかも?それにしてもああいうケーキは、日本じゃ流行らないだろうなぁ。
 
 
 
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